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トレンドに合わせ進化し続けるコクヨの「KOKUYO ME」。開発者とデザイナーが振り返る3年の軌跡

(PR TIMES STORY) 2023年07月10日(月)19時20分配信 PR TIMES


コクヨ株式会社の「KOKUYO ME」は、機能的でありながら、はたらく、まなぶ、くらすシーンで使う人を彩るアクセサリーのような存在となることを目指す「Life Accessories」をコンセプトに、アクセサリー感覚でアイテムの組み合わせを楽しみながら、持つ人を少し新しく、個性的に魅せるシリーズです。


これまで、持つ人のファッションや小物との組み合わせも楽しめるよう、文具にとどまらない領域でのトレンドをカラーや素材、仕上げなどのデザインに取り入れアップデートしてきました。第11弾までを展開し、意匠性だけではなく、社会のトレンドを取り入れながらアップサイクル素材の採用など新たな価値観を提示し続けています。


このストーリーではKOKUYO MEの開発者、デザイナーたちがこれまでの開発を振り返り、お伝えします。


(左)コクヨ株式会社 グローバルステーショナリー事業本部 ものづくり第3本部 企画開発部 藤谷慎吾

(右)コクヨ株式会社 グローバルステーショナリー事業本部 ものづくり第2本部 企画開発部 府川大吾



働き方の変化を受けて、個人がこだわりを持って選ぶ「ライフアクセサリー」のコンセプトへ


KOKUYOが考える文具は、もともと作業効率や気持ちを高めるアイテムでしたが、リーマンショック以降、文具は企業購買から個人がこだわって購入するアイテムに徐々に変化してゆきました。さらにここ数年の働き方の多様化を背景に、ワークシーンにおける文具へのこだわりが更に加速し、文具に求められる価値も変化してゆきました。


現在、働く世代の中心は、ミレニアル世代とゼニアル世代が中心。他人からどう見られているかを気にしつつも、自分らしさを求め、こだわりが強いこの世代に、いつも身に着けていたくなる「ライフアクセサリー」という新カテゴリーを創出したのです。


プロトタイプの発表から、開発期間半年弱で製品化


上述のようなトレンドを捉え、改めてCMF(※)にこだわったモノづくりを文房具で実現してゆこうという方向性がありました。その流れの中、フランス・パリで行われたメゾン・エ・オブジェというホームプロダクツの展示会で海外のリアルなトレンドを収集し、帰国後、現地で得たヒントをもとに2018年12月にプロトタイプを作って社内で発表したところ、その反響が良かったため、開発がスタートしました。開発にあたっては、ブランディングを整理し、めざすものを共有していくため、社内で話し合いを重ねました。


※モノの表面を構成する3要素(COLOR:色、MATERIAL:素材、FINISH:仕上げ)


「KOKUYO ME(コクヨミー)」という名前は、自分らしい組み合わせを選べるというコンセプトから「ME」という名前を選びました。若年層のあいだでのコクヨの認知度が低いという課題があったため、企業名を使うことで若い世代にコクヨを知ってもらい、知っている人にはさらなる信頼感を得てもらいたいという思いもありました。


プロトタイプを社内発表してから、翌月(2019年1月)には商品化に向けて動き出し、そこから同年8月の新製品発表会に向けて製品化を目指したので、実際の開発期間は半年もなかったくらいです。通常、ひとつの商品を開発するだけでも半年では短いのに、シリーズ化してイチから商品化するというのは、「鬼のような」スケジュールでした。


デザインの統一と、色、素材、仕上げへのこだわり


第一弾として、ノートやペン、テープのりなど、アクティブワーカーが持ち歩いて活躍する機能を持った10アイテムを開発することを決めました。


KOKUYO MEを選んでほしいという思いから、デザインを統一し、組み合わせをしやすいようにしました。色については、年齢や性別でターゲティングしない、男性も女性もどちらの色も選べるユニセックスカラーを選びました。素材については、シンプルになり過ぎないよう、アクセント効果を狙った使い方をしています。仕上げについては、高光沢のツヤ仕上げはいっそう色を鮮やかに見せる効果を狙い、細かいシボは手に吸い付くような触り心地を狙っています。



KOKUYO MEは、若年層のあいだでのコクヨの認知度を高めるため、社名を使って商品を展開しました。リングノートのリング部分にも色が付いていて、ノートを開いたときでもオシャレ。色や素材にもこだわりがあり、年齢や性別でターゲティングしないユニセックスカラーを採用しました。仕上げにもこだわり、高光沢のツヤ仕上げや疑似エンボスを採用しました。


COLOR(色)へのこだわりについては、「TOFU WHITE」「GRAYISH BLACK」「SMOKY SKY」「GOLDEN GREEN」「SHELL PINK」「CHIC PLUM」、どの色を組み合わせてもマッチする色合いを6種類選びました。セレクトのポイントは年齢や性別でターゲティングしない、男性も女性もどちらの色も選べるユニセックスカラー。落ち着いた色合いを意識し、ピンク色も、オレンジ味を入れることでガーリー感を減らし、男性も選びやすいようにと考えました。


リングノートのリング部分にも色が付いていて、ノートを開いたときでもお洒落です。消去法で色を選ぶのではなく、どの色を選ぼうか組み合わせに悩んでいただきたいです。SNSの投稿でも何色かを複数買いしてくれる人もいて、自分たちのコンセプトが伝わっているんだな、とうれしくなります。


MATERIAL(素材)については、シンプルになり過ぎない様、アクセント効果を狙った使い方をしています。ノートブックの背クロスやペン先等の金属色に、トレンドカラーのカッパー(銅)色をアクセントとして使いました。実は新たに色を起こすことが難しい部材もあったのですが、多くの関係者の協力を得て、このアクセントカラーを実現できました。


そしてFINISH(仕上げ)は、素材の安っぽさから如何に脱却できるかを意識しています。高光沢のツヤ仕上げはいっそう色を鮮やかに見せる効果を狙い、細かいシボは手に吸い付くような触り心地を狙っています。ノートの表紙も一見、立体的に見えますが、触ってみると平面。これは疑似エンボスといって質感や柄が層に見えるように工夫することで色に奥行きを出しています。



今後もトレンドを追いながら、デザインやアイテムを追加・入れ替えて展開していく予定です。KOKUYO MEは、文房具の価値を高めるだけでなく、アクセサリーとしての価値を提供することで、新しい市場を開拓したいと考えています。最近では、KOKUYO MEの商品がSNSで話題になっており、若者を中心に支持されています。


第10弾のソフトリングノートの表紙デザインには、手作業で表現したかのような温もりを感じるストライプの「Craft Stripe」柄を採用



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ユーザー視点と海外展開も視野に入れたKOKUYOの先駆けとなるチャレンジを


KOKUYO MEの展開は、文房具だけでなく、ファッションアイテムとしての側面も持っているため、商品の展開方法も工夫が必要です。例えば、文具店だけでなく、ファッションショップでも取り扱ってもらえるようにするなど、他の文房具ブランドとは違った展開を目指していく予定です。また、KOKUYO MEは、海外市場への進出も視野に入れており、今後海外のユーザーに向けた商品展開も検討しています。


また、KOKUYO MEは、ユーザーの声にも注目しています。ユーザーの声を反映し、より使い勝手のよいアイテムを開発していくことで、ユーザーからの支持を得ていくことを目指しています。最近では、ユーザーからのフィードバックを元に、新しいラインアップのアイテムを開発する取り組みを行うなど、ユーザーとのコミュニケーションを大切にしています。


KOKUYO MEは、これまでの文房具の概念を覆すような、新しい価値を提供しているブランドです。今後もトレンドを取り入れながら、ユーザーに必要とされるアイテムを提供していくことで、市場を拡大していくことが期待されています。今後も、常にそのときのトレンドを追いながら、デザインやアイテムを追加・入れ替えて展開していきたいと思っています。また今回、デザインからロゴ作り、商品名、色選び、プロモーションまでのアートディレクションが一貫してできたという達成感もあります。僕たちのような若手の感性でチャレンジできるんだ、売れるんだ、という社内のモチベーションアップにもつながればと思っています。


環境配慮の延長だけではなく、手に取るだけで気持ちが上がるアイテムを


コクヨは2022年、自律協働社会の実現において、ワークとライフの基盤である地球を守るための活動として、「循環型社会への貢献」や「自然共生社会への貢献」をマテリアリティ(重要課題)として再定義しました(※)。


※「コクヨのマテリアリティ」

https://www.kokuyo.co.jp/sustainability/materiality/index.html


デザインだけではなく社会的なトレンドも取り入れていきたいというマインドから、環境に配慮した素材を使った商品をつくろうと、第6弾でのプロジェクトがスタート。廃棄衣料のアップサイクル素材を取り入れました。


KOKUYO MEの発売初期の頃はノートやペンなどのアイテムに、これまでなかったカラーバリエーションを展開してきました。その後、色に続くフェーズとして着目したのが素材でした。


コクヨは1990年代後半から、金具やプラスチックを使わない紙でつくられたファイルをはじめ、さまざまな環境に配慮した商品を送り出してきていました。けれどもKOKUYO MEでやるべきは従来の「正しい」環境配慮の延長線だけではなく、手にすることで気分の上がるアイテムだと考えました。2019年中旬から、これまで使ったことのない素材で、何か新しいことはできないかという議論が始まり、サステナブルな素材を採用することになったのです。


第一印象ではリサイクル感を打ち出すわけではなく、でも実は環境を意識しているという見せ方が、使う人にとっても魅力になる、と考えていました。素材のこだわりをさりげなく感じられて、ちょっとだけ特別感のあるアイテムを作ろうと考えました。




樹脂成型品ではなく、「縫製品でクイックに始めよう」


樹脂成型品では品質的なハードルが高いことが、別のチームのトライアルから確認ができていたので、クイックにチャレンジしていきたいという狙いもあり、縫製品が良いのではとなりました。あとはどういう素材を用いるかの検討を重ねました。


ひと口に新しい生地素材といっても、その種類は多岐にわたります。ペットボトルからつくられた生地や、廃棄されるリンゴを用いた皮革状の生地、バナナを使った紙などいくつもの候補が上がりました。


そうした中で出会ったのが、廃棄繊維を利用したアップサイクル素材です。着回して古くなった衣服や布製品をつくる過程で出た端切れなどを集め、樹脂などのほかの素材と混ぜてつくられた生地は、皮革に似た質感と深みのある発色が特徴です。



この商品の元になっているのは、紺系が濃いジーンズ生地、茶系は茶色系統の服。同系色の樹脂を混ぜることで新たな価値を持つ新素材へ生まれ変わります。



一方で、社内で定められている品質保証基準をクリアするのは大変でした。成分が常に均一ではないですし、候補に挙がっていたカラーのうち、耐光性の基準を満たせず止む無く除外したものもありました。


開発者がもうひとつこだわったのが、アイテムの届け方です。KOKUYO MEの持つ洗練さや、さりげなさは大切にしつつも、アップサイクルに込めたメッセージはきちんと伝えたい。アイテムがどのようにしてつくられたのか、またその背景に潜む社会課題をきちんと可視化できるよう、パッケージデザインを練り上げました。


はじめはパッと目を引くように、シルバーのタグをつけようといったアイデアも出たのですが、廃棄衣料のアップサイクルによって環境に配慮するという今回のアイテムが持つストーリーを最大限生かし、伝えていくために、最終的にはクラフトテイストのカードを添えました。



衣服からつくられた商品だとひと目でわかるように、カードにはアイコンを織り交ぜて説明を載せました。オリジナルで作成したアップサイクルマークにも、中心にデニムパンツを入れたデザインになっています。プラスチック原料のビニール包装を敢えてしないのというのも、これまでにない判断でした。


SDGs等をきっかけに、世の中の社会や環境への課題意識は急速に高まってきています。そうしたことに関心のある方にコンセプトやメッセージを丁寧に伝える必要があると考え、シンプルさと説明量のバランスを通常の商品開発とは異なる感覚で、企画開発メンバーと共に検討を重ねました。


2019年後半から始まった企画が、コロナ禍を経て2021年12月に、ようやく世に出ることになりました。



KOKUYO MEは、社内でも実験的な立ち位置にあるブランドです。このアップサイクルの取り組みも、KOKUYO MEブランドだからできたこと。安全・安心はコクヨ製品の代名詞ではあるけれど、これからはそれだけではない新しい価値を作って世の中の流れを意識したモノづくりも必要だと思っています。今後も、KOKUYO MEならではの新しいチャレンジが生まれたらと期待しています。


【最新情報】「KOKUYO ME」とアーバンリサーチが共同開発、廃棄衣料由来の素材を使用した3アイテムを発売


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コクヨ株式会社は、「KOKUYO ME(コクヨミー)」シリーズより、株式会社アーバンリサーチの廃棄衣料をアップサイクルしたサステナブルマテリアル・プロダクトブランド「commpost(コンポスト)」とのコラボレーションアイテムを5月19日(金)から順次発売します。


■発売予定:2023年5月19日(金)より順次発売(アーバンリサーチの各店舗、オンラインショップは5月23日(火)より発売)

■メーカー希望小売価格(消費税抜):ペンケース 2,700円、マルチポーチ 4,500円、フラットケース 6,300円

■取扱い店:アーバンリサーチの一部店舗、及びアーバンリサーチ オンラインストア、ロフト・丸善・有隣堂の一部店舗 ほか ※詳細は商品HPでご確認ください

■商品HP:https://kokuyo.jp/pr/me/


【最新情報】ライフシーンを自分らしく彩る文具シリーズ「KOKUYO ME」より第11弾を発売


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コクヨ株式会社(本社:大阪市/社長:黒田 英邦)は、「KOKUYO ME(コクヨミー)」シリーズから、第11弾として、自然や天然素材を連想させる「Deep Nature」カラーをまとった「2ウェイマーキングペン」、「修正テープ」、「携帯ハサミ」、「ポータブルステープラー」を7月12日(水)より発売します。なお、発売に先がけ、全国のロフト・ハンズでの先行販売を6月14日(水)から順次開始します。(一部店舗を除く)


■発売予定:2023年7月12日(水)※6月14日(水)より全国のロフト・ハンズにて先行販売(一部店舗を除く) 

■メーカー希望小売価格(消費税抜):2ウェイマーキングペン180円(4色アソート720円)、修正テープ270円、携帯ハサミ900円、ポータブルステープラー650円

■商品HP:https://kokuyo.jp/pr/me


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