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キャリアは「適正」や「パーソナリティ」で語るべからず。新型キャリア育成「キャリア・クラフト診断」がなせる人事改革。

(PR TIMES STORY) 2022年06月06日(月)10時08分配信 PR TIMES

人材育成・組織開発コンサルティングの株式会社NEWONE(ニューワン)から、この春新しいサービス「キャリア・クラフト診断」が登場しました。キャリア論を専門に、アカデミアと実業の世界を繋ぐ存在として、日本を代表する法政大学教授・田中研之輔氏が顧問に就任以来、今の日本企業が抱える人事問題の「処方箋」になるようなサービスを拡大しているNEWONE。田中研之輔教授と、NEWONE代表取締役の上林周平氏に詳しい話しを聞きました。


―――新しく誕生したサービス「キャリア・クラフト診断」は、どのようなサービスなのでしょうか?

(上林周平 NEWONE代表取締役 以下上林 敬称略):

「働くすべての人が、自分らしい豊かなキャリアを築くための主体的な行動」をキャリアクラフトと定義し、6カテゴリ・60項目の診断を開発しました。


キャリアクラフトでは主に主軸となる6カテゴリと、その人個人の詳細な60項目が診断結果として表示されます。


■ジョブクラフト=あらゆるビジネスパーソンが、自分らしい豊かなキャリアを築くための主体的な行動

・アイデンティティクラフト(仕事×現在)

・キャピタルクラフト(仕事×未来)

・アダプタビリティクラフト(仕事×関係性)


■ライフクラフト=日常生活や人生全体を通して、自分らしい豊かなキャリアを築くための主体的な行動

・セルフクラフト(日常生活・人生全体×現在)

・フューチャークラフトクラフト(日常生活・人生全体×未来)

・リレーショナルクラフト(日常生活・人生全体×関係性)


客観的なデータで、キャリアを分析

―――今回の診断プログラムを作られる際に、一番問題になった点であったり、ここの部分を強調したいと言った点があったらお聞かせください。


(田中研之輔教授 以下田中 敬称略):

診断開発をする上で、1番のポイントになったのは「適性」と言う話しです。これは結構大事なことでして、私は現在のキャリア開発の専門家として、絶対これはおかしいと思っているのが、「キャリアを適性で語る」と認識についてです。


キャリア診断はこれまで何をやってきたかという、例えば、田中っていう人物がいて、設問群を解いていくと、田中の中から「変わらない特性」を抽出するんですね。これを「高度適性診断」といって、例えばパーソナリティ診断や4類型診断なんかもそうなんですが、「変わらないものを抽出」してそのスコアが高い人が、例えば起業家向きですとか、研究職向きですとなる。


キャリア開発のITでいうと、「キャリアアンカーモデル」も、その人の強み、弱みを見つけることを指します。それで、あなたはこういう人材だからこの仕事が向いています、と診断するわけです。


でもそれって何をやっているかと言ったら、今までやってきたことと「変わらないもの」を暫定的に特定して、フィッティングしていくのです。しかし世の中は何を我々に求めているかといったら、「変わらないもの」をはめて仕事をこなすのではなくて、世の中の変化に応じて、私たち自身も「適合していくこと=アダプタビリティ」を求めているわけです。


例えば、私がある石油会社さんに依頼されて登壇する場合、もう石油だけの事業は起こせないわけですよ。「変わらなきゃいけない」と思っているわけだとすると、変わらないもので適正をはめ込んだって意味がない。だから今回構築した「キャリア・クラフト診断」というのは、「作る」と言う意味があるんですが、「行動変容モデル」なんです。


つまり私たちはこの「キャリア・クラフト診断」と、NEWONEが提供する「キャリア開発研修」によって、3カ月でも1年でも「変わっていくことができる」。つまり、未来の時間軸に向かって変わっていくことができる行動変容を、数値化することにチャレンジして、プレテストも行ってきました。


プレテスト500人の母集団のデータ数値を分析すると、精緻なスコアが出てきているんです。そうすると、キャリアの行動変容というのを我々は「数字で分析する」ことができるんです。実はこれまでキャリアというのはすごく属人的な領域だったのです。例えば僕の上司が、「田中は最近見ている限り、うまくやっているように見えるけれど、なんか元気ないよね。もう少しこういうことやったらいいんじゃないか」というフィードバックを、どの企業もやっているわけですね。


偶然そのフィードバックがハマれば、「わかりました、頑張ります」という形でしたが、そんなのはもうなんか雲をもつかむような感じなわけです。だってそもそもその上司を選んでいないわけですし、偶然マッチングしたわけですから、基本的にはキャリアのハレーションを起こすんです。


でも今回は、医者が血糖値の数字を見ながら処方箋を変えるように、キャリア・クラフトのスコアが低いねと高いねと言えるわけです。「私の経験からするとこうだね」というフィードバックとは、その精度は雲泥の差になるんです。


だから我々は、客観的なデータでキャリア開発を行い、そして行動変容モデルをつかむ必要があって、これは全国的にも浸透していくと思います。


問いかけの内容によって、診断が即行動に結びつく

上林:

今回の田中先生と「キャリア・クラフト診断」を作るときに意識したことは、先程田中先生に言っていただいてとこに加えて、さらに2つあります。


1つ目は、「まずは行動に移さないと意味がない」というか、何で行動するのかに結び付けている点です。結局キャリアって、「会社のために積んでいるわけじゃない」と思うんです。


そのためには「行動が必要」。だから行動が必要だと思ったときに受けるこの「キャリア・クラフト診断」を作るときに、1個1個の質問が「すぐ行動するイメージが湧く質問群」にしたというのがあります


全60問あるわけですが、例えば、「現在、近くの人に、きちんと関心を持って接していますか」であったり、あるいは「自分の未来の〇〇な観点について考えていますか」という質問があります。これらの質問を通して、今の自分が行動できているか否かに気付いていただき、「そっか、じゃすぐにやってみよう」と行動へ移れるようにすることを、設計思想として大事にしています


2つ目は、同じく行動に移すところなんですが、質問群の対象を、「明確にこのゾーンなんだ」と分かりやすくしている点です。大きくいうと、仕事面と、仕事以外の生活に分かれていて、仕事面も「今の仕事に関すること」か「未来の仕事に関すること」かを明記しています。また関係性や人生も同じように、「具体的な対象がイメージしやすい」ことを設計思想に作っているので、その結果「すぐに行動しやすい」という作りにはなっています。


時間≠労働の世界へ

―――キャリア・クラフト診断がこれから日本社会に浸透していくと、どんな変化が現れるとお考えですか?


田中:

日本の「労働法」的な観点からすると、「終身雇用を外す」という方向に振り切るのは結構難しいですね。しかし退職金を与えないといったことは、結構大手企業さんがやり始めていて、ある意味「ずっと長く働き終えると、数千万の退職金をもらえる」というモデルは変わっていくと思います。


有識者や経営者の方と私もこテのーマではいつも話し合っているんですが、ある種プロフェッショナル契約をして1年次契約2年次契約それを契約更新みたいな形の本来的なジョブ型雇用みたいなのにはやはりならないです。でもその前に、まずやらなきゃいけないこととして、これはNEWONEさんとの取り組みでも一緒にやっていることですが「労働=時間」と考える労働時間制度を変えなきゃいけないんですね


つまり何かっていうと、例えば8時間働いてあとは残業代いくら払う、もらえるという考え方。これをやっている限り、生産性は低くて、マンパワーを残してだらだら働いてしまう。企業側がこれは意味ないと考えたら、社内副業や兼業OKにして、時間投資を今の7、8割の抑えて、可処分時間の2割、3割を副業チャレンジや社内の手挙げ事業に投資するということで、ジョブパフォーマンスをあげるしかないのでは、という話しをしています。


今後は事前に「キャリア・クラフト診断」で、10万人の中のどこの位置に自分がいるのかというのを客観的に調べた上で、効果的な研修をカスタマイズして入れる。それもできるだけ短時間で。そしてそれを何度もやる。いわゆるインターバル型のキャリア開発研修をやることで、1年に1回の「形式的」にやってきたキャリア研修を、本当の「伴走型」に変化させられると思っています。


学ばない人の行動格差は学歴格差より広し

―――日本のビジネスマンは勉強をしないと言われたり、キャリアのために学ぶ時間を取らない、というような話しも耳にしますが、その辺り人材開発に携わっているお二人いから、今に日本のビジネスマンをどのように分析しますか。


上林:

やはり今まで日本企業は、「人が大事」というか、「人だけ見ていて、その人の能力をちゃんと見ない」というところがあったように思います。いわゆる田中先生の理論で「キャリア資本」と呼ばれている本人が持っているスキルとか能力に着目しなかった。例えば社内の昇格も、このスキルや能力が高いから上げるではなくて、部長に気に入られているから、とかゴルフ3回行ったから、とかそんなファクターが影響するみたいな文化がありました。


田中:

一方で、以前に比べて、「学べる機会」はすごく増えてきました。「持続的なキャリア形成をする上で、学ぶ人と学ばない人の行動格差っていうのは学歴格差よりも決定的なものになる。だからこそ、最新のキャリア知見であるプロティアンでは、キャリア資本という概念に重きをおいている」のです。アメリカでは、トップ大学を出てもチャレンジし続ける。これは何が起きているかっていうと、やらされてないっていうのがミソなんです。


キャリア形成を我々が言う言葉でいうと、「キャリアオーナーシップを持っている」っていうんですが、つまり「自分のキャリアを自分で作る」っていうふうに思っているから学ぶんですよ。


上林:

クルマが好きな人が、自分のクルマをせっせと洗車するように、自己所有感があれば、自発的に鍛錬する。「キャリアは会社のものじゃなくて自分のものである」っていうように、どこまで啓蒙できるかが、これからのポイントになるんじゃないかと思っています。



株式会社NEWONEについて

「他にはない、新しい(New One)価値を生み出す」を社名に掲げ、2017年9月1日に設立。エンゲージメントをテーマに、「個人の意識変革」と「関係性の向上」を中心とした企業向けコンサルティング、人材育成・組織開発を提供。Softbank、カゴメ、三菱地所ホームをはじめ、多くの企業の支援を実施しています。



会社概要

会社名 :株式会社NEWONE

本社所在地 :東京都千代田区隼町2-19-4 F

代表者 :代表取締役 上林周平

事業内容   :コンサルティング、企業研修・組織開発等

URL :https://new-one.co.jp/

<本件のお問い合わせ先>

お問合せページ:https://new-one.co.jp/contact/

会社名:株式会社NEWONE

TEL:090-6014-2334 / E-Mail:pr@new-one.co.jp



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