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数々の失敗と科学的エビデンスが生み出した、世界初の特許技術で作る「高濃度水素ゼリー」。何気ない同僚との会話からスタートした、商品開発の裏側。

(PR TIMES STORY) 2023年07月25日(火)20時06分配信 PR TIMES

三菱ケミカルグループの株式会社新菱(しんりょう)は、産業廃棄物の再生・無害化を行うサーキュラーエコノミー事業、ファインケミカル事業をはじめ、化学技術を駆使して幅広い事業を展開している企業です。弊社のヘルスケア部門では、世界初となる「高濃度水素ゼリー」を販売しています。本商品は研究にもとづきさまざまな効果が実証されているほか、機能性表示食品としても認定されています。本商品を企画・開発した経営企画本部ヘルスケア事業推進室長・武田より、開発の裏側に隠された数々のストーリーをご紹介します。


新規事業創出に向け、「数で勝負」と試行錯誤の日々

株式会社新菱(しんりょう)は、昭和39年設立。サーキュラーエコノミー事業、ファインケミカル事業をはじめ、半導体・パネル製造装置部材の精密洗浄、シリコンウェハの再生、ヘルスケアなど、幅広い事業を展開している企業です。


高濃度水素ゼリーのヘルスケア事業をスタートしたのは、2009年のこと。現在経営企画本部ヘルスケア事業推進室長を務める武田が新菱に中途入社した2004年当初は、既存事業のエンジニアとしての採用でした。しかしその入社5年後、まったく新しい事業を創出することをミッションとした「経営企画室」に異動になりました。


当時、新規事業を創出するというミッションの担当者は、武田のみ。

たった一人からのスタートでした。

「とにかく数で勝負だ」と思った武田は、さまざまなアイデアを絞り出し、幅を広げ、行動しましたが、失敗の連続。何度も落ち込んだといいます。

既存事業に携わる社員からは「俺らは汗かいてモノを作っているのに、あいつは何やってんだかなぁ、気楽でいいよなぁ」というような声も。しかしゼロから1を生み出すことが、どんなに難しいことか、やったことが無いとわかるわけもありません。武田は「見てろよ、いつかやってやるぜ!」と思い、ひたすら動き、もがき続けました。



同僚と飲んだビールと水素水の話題が、後々アイデアの種に……

当時、普通は捨てられている魚の未食部位(鱗や内臓など)から、コラーゲンやエラスチン、ゼラチンなどの機能性成分を抽出し、食品や化粧品原料を精製する、といった新規事業の検討を行っていました。しかし抽出液の粘度が高いため、実験の最中に抽出液中に気泡(あわ)がたまる、といった問題点を解決しなければならない課題に直面していました。


そんなある日、仕事終わりに、同僚とビールを飲んでいた時の話です。同僚曰く「水素水ってものすごく身体に良いんだよ!でも、水には溶けにくくて、最高でも1.6ppmしか水に溶けないんだよ。(ppmは100万分の1)おまけに、水素分子ってものすごく小さいし、すぐに水素が抜けてしまうのがやっかいなんだよ・・」とのこと。


そのころの武田は、水素に関しては全く知識がありませんでした。コラーゲン抽出時の「抽出液から気泡を除くには、どうしたらよいか」という悩みで頭がいっぱいだったため、ビールの泡を見ながら、「抽出液から泡が消えないかなぁ」「泡が消えないんだったら、いっそのことコラーゲン抽出液の中に水素ガスを入れてみようか!」と同僚に話しましたが、一笑に付されます。



水素水への厳しい視線もあるなか、水素に関するエビデンスを見つけ、製品開発に乗り出す

数か月後、武田はたまたまネットで水素水を見かけ、同僚との話を思い出しました。そこで市販されている水素水を1か月間飲み続ける試みを始めます。併せて、武田は水素に関する論文を読み漁りました。


そこで、「こんなに水素に関する論文が出ているとは!こんなに信頼できるエビデンスがあるとは!」と様々な発見をします。ネイチャーメディシンという世界でもかなり権威のある雑誌に、太田成男先生、大澤郁郎先生の論文が掲載されていました。


しかし、「水素分子」の摂取に関する研究は、現在世界中で盛んに進められているものの、水素分子を水素水として摂取しようとした場合、水素分子の水に対する溶解度が非常に低いために、大量の水素を体内に取り入れることが困難なことや、水素分子をガスとして摂取する場合では、水素ボンベや水素発生装置などが必要であり、外出先で手軽に摂取することが難しいという課題がありました。


一部の粗悪な水素水(水素が入っていないものなど)が出回っていたせいもあり、厳しい視線も感じていました。しかし百聞は一見にしかず、と考えた武田は、水素の製品検討を開始しました。


逆転からの発想。三菱ケミカルグループのノウハウを結集して完成した「高濃度水素ゼリー」

しかし、いざ検討を開始すると、苦難の連続でした。水素を均一に分散させ、材料に均一に閉じ込める技術、その保存安定性(抜けてしまったら意味がない)、安全に製造する技術、それらをすべて解決しなければ商品化することはできません。水素自体を分析することすら、再現良くできない。試行錯誤の連続でした。そのころにはチームの仲間も2人、3人と増えていきました。議論を重ね、実験を繰り返す毎日。幸い、世界中の三菱ケミカルグループの研究所では、色々な研究をしています。各地にある研究所に相談に行きました。


「水素分子」は非常に小さい分子で、ペットボトルなどの容器では透過してしまいます。また、溶けてもすぐに揮発してしまう性質があり、非常に保存しにくい性質があります。幸い、三菱ケミカルグループのフィルム研究チームでは、水素分子を透過しないアルミニウム製の素材や技術を保有しており、その技術を取り入れました。

また、水素をゼリーの中に均一に細かく分散する技術も、三菱ケミカルグループの保有する界面制御技術により、クリア。特許化に成功しました。


また、「水素」は、ある一定の割合で「酸素」と混合してしまうと、爆発する組成になってしまい、取り扱うためには、かなりのノウハウが必要です。ここも、水素を製造し、販売している三菱ケミカルグループの大陽日酸株式会社の知見があり、水素含有食品の製造方法を確立することができました。


このようにして、三菱ケミカルグループのノウハウを結集させ、試行錯誤の結果、均一に水素を含ませた製品を、安全に製造する技術の開発に成功しました。


このとき役に立ったのが、魚の未食部位からコラーゲンを抽出する際に抱えていた「抽出液から気泡を除くには、どうしたらよいか」という悩みでした。水素分子が抜けてしまうことを防ぐための、水素とゼラチンのようなもの=水素基材が完成。とうとう、粘性の高い媒体に、水素を均一に、安全に封入する技術を確立することに成功しました。



こうしてなんとか「市販水素水と比べると、50倍から100倍の水素を含有させたゼリー」を実験室レベルで完成させましたが、それを実際に製品として大量に製造する工場は、国内外に見つかりませんでした。食品受託メーカーに何社も問い合わせましたが「水素を取り扱う製品なんて、作ったことがない」「できるわけない」「そんなの作ったって、売れるわけない、数量が出ないと受託できない」と断られつづけました。


「じゃあ、自分たちでゼロから工場を作ろうじゃないか」ということで、食品製造に関わることを一から勉強しました。ここでも、食品原料の製造に携わっている三菱ケミカルグループの方々に助けていただきました。


こうして、福岡県北九州市に、専用の工場をゼロから立ち上げることができました。この工場は、世界的食品安全基準のFSSC22000を取得し、厳格な品質管理を実施している工場として、現在稼働中です。


高濃度水素ゼリーが、日本で初めて「睡眠の質を高める」機能性表示食品に

このように試行錯誤してできたのが世界初*の特許技術を用いて作られた「高濃度水素ゼリー」です。従来の市販の水素水は水素濃度(0.3ppm程度)に対し、当社の「高濃度水素ゼリー」の水素量は0.3mgであり、換算すると約100倍の水素量を実現しています。


*水素製品(食品・健康食品・化粧品)の水素濃度(高濃度)に関するグローバル調査<株式会社 未来トレンド研究機構 調べ>(2023.4.12時点)







分子状水素医学生物学会でも成果を発表し、水素学会をこれまで引っ張ってこられた大学の先生方、まじめに水素発生器などの水素製品を取り扱ってこられた事業者様など、多くの方から反響をいただきました。今では超一流百貨店様でも取り扱っていただけるようになり、多くのモデルさんや芸能人の方々、アスリートの方々に愛用されるまでになりました。


また今年3月に、「水素分子」を機能性関与成分とした「睡眠の質を高める機能」に関する表示で、機能性表示食品の届出が消費者庁に受理されました。「水素分子」を機能性関与成分とした製品が届出受理されたのは、日本初です。




「開発当初は夢だったようなことが次々と実現しました。ここまで来たのは、たくさんの方々に出会い、サポートしていただいたからだと思っています。この水素ゼリーは、探し続けて、行動し続けて、やっと出来上がりました。奇跡は一日にしてならず。まだまだ道は途中ですが、一人でスタートした事業も仲間が増え、今では14人。その仲間とともに、自分の子供のような『高濃度水素ゼリー』を大事に大事に育てていきたいと思っています」(武田)



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