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東京おでかけプロジェクト

病気や障害がある子どもを育てる母親が、1人の女性として楽しむ時間を。「銀座へおでかけプロジェクト」実現の裏側。

(PR TIMES STORY) 2023年06月20日(火)19時11分配信 PR TIMES

東京おでかけプロジェクトは、病気や障害がある方やその家族、大切な方々に向けて「未来へのきっかけ」をつくるためのおでかけ体験を届けています。これまで、神保町ブックハウスカフェでの読み聞かせイベントや世界遺産仁和寺でインクルーシブに楽しめる書のパフォーマンスイベントの開催などを行ってきました。


そんな東京おでかけプロジェクトは、2023年6月25日より新しい取り組みを始めます。ROSEGALLERY銀座本店をお借りして、病気や障害がある子どもの母親に向けた、メイクアップイベントを開催する運びとなりました。「銀座へおでかけプロジェクト」と名付け、参加者や寄付や協賛などで応援してくださる方を募っています。


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本ストーリーでは、そんな「銀座へおでかけプロジェクト」が実現されるまでの軌跡について、東京おでかけプロジェクト代表の中嶋弓子がお話をします。

「街の人の目を変えたい」そんな思いからスタート。

2019年12月に、東京おでかけプロジェクトは発足しました。


活動を始めたきっかけは、人工呼吸器をつけた女の子との出逢いでした。ある日、その女の子とご家族と一緒にバリアフリーが整っている場所へおでかけすることになったのですが、そこで楽しそうに過ごすご家族を見て、「ここだったらバリアフリーも整っているし、頻繁に遊びにこれるじゃないですか!」そう言うとご家族は、「違うんです。人に見られているような気がして、怖いんです」と教えてくれました。


見慣れないチューブが体に繋がっているのはもちろん、医療機器のアラーム音やたんを吸引する音が街中で聞こえると、人々が振り向く。


おでかけがしづらいのは、バリアフリーが整っていないせいじゃない。

「人の目」のせいなんだ。そう気づいた瞬間でした。


医療機器のアラーム音やたんの吸引の音を気にして、おでかけが億劫になる家族も多い


運営メンバーは医師や看護師など専門職ではないメンバーも多く、医療的なケアやサポートができないこともありますが、「街には素敵な場所がたくさんあって、私たちは素敵な人とはたくさん繋がっている。だから、そんな街の人の目を変えていきたい」「行ける場所、ではなくて”誰もが行きたい場所”へ一緒に行きたい」


そんな想いから「東京おでかけプロジェクト」を設立し、病気や障害がある子どもと家族向けに「はじめてのおでかけ体験」を提供してきました。


医療的ケアを日常的に必要とする病気や障害のある子どもは、感染リスクの高さから思うように外で遊べなかったり、医療的ケアのサポートが十分に整っていないと満足に学校へも通えないといった状況にあります。しかし、それだけでなく、ご家族も24時間365日、休む間もなく自宅や病院でケアに追われ、十分な睡眠をとることが出来なかったり、仕事を辞めてキャリアを諦めているという現状があります。


どれだけバリアフリーや制度など社会的なインフラが整っても、「一歩外に出たら、じろじろ見られているような気がして怖い」と感じるご家庭の中には、子どもが生まれてから数年間、家族でおでかけしたことがないご家族もいらっしゃいます。


東京おでかけプロジェクトの「はじめてのおでかけ体験」は、そんなご家族の声から生まれました。「どんどん”行きたい場所”へおでかけしよう。街の人の目を変えていこう!」を合言葉に、当事者である病気や障害がある子どもと家族、その友人メンバーで毎回わくわくしながら企画しています。


そんな「はじめてのおでかけ体験」は、第1回目のイベントを神保町ブックハウスカフェで開催し、2022年10月からは本格的に活動を展開してきました。


神保町ブックハウスカフェでのイベントの様子(2023年5月)

活動を続ける中で見えてきた、病気や障害がある子どものケアに追われる家族のリフレッシュの難しさ。

神保町のブックハウスカフェを中心に活動を継続しながら、2022年10月には、世界遺産でもある京都の仁和寺でダウン症の書家として活躍されている金澤翔子さんを招いたイベントを開催するなど活動の幅を広げてきました。


東京おでかけプロジェクトでは「東京おでかけ作戦会議」と称し、多くの病児や障害児を育てる母親や専門職の方々との対話も重ねているのですが、その中で、子どものケアに追われていると「自分を労わる時間がない」「綺麗にしてちゃダメなんじゃないかという後ろめたさがある」といった母親の声が多く聞こえてきました。


2019年に医療的ケア児支援法が施行されたこともあり、福祉や民間のサービスは以前と比べれば充実してきました。でも、普通の人であれば 「しんどい時、少し友達に飲みながらグチを聞いてもらう」 「美容院やエステでリフレッシュする」 そんな息抜きが気軽にできるのに対して、病児や障害児の母親たちがそういった余暇の時間を過ごすことは非常に難しい状況です。


また、子どもの体調によっては、予定をたてていても「行けそうか、行けなそうか」は直前になるまでわかりません。そもそも、予定というもの自体が全く見通しが立てられないという声も寄せられました。そして、約束を守れない日には、「私って付き合いが悪いのかな」、「子どもを言い訳にしていて行動力がないのかな」と自分を責めていやになって落ち込んでしまうこともあるとある方は教えてくれました。


       医療的ケアが必要な子どものケアは片時も目が離せない


介護者の休養を目的とした入院などを意味することが多い「レスパイト」という言葉もありますが、本当の意味での「レスパイト」とは何か。もっともっと気軽に週末アクセスできるような、「リフレッシュ」の機会を提供できないか。


そんな想いから、銀座にあるROSEGALLERYと資生堂パーラーをお借りして、東京おでかけプロジェクトの新たな取り組みとなる「銀座へおでかけプロジェクト〜ママが”わたし”に戻る週末〜」を開催すべく、トライアルイベントを行うことになりました。


病児や障害児を育てる母親、医療・福祉の専門職とは、「何時間くらいなら外出できそうか?」「託児の手配はどうするか?」といったハードルを1つ1つ潰していき、プロのメイクアップアーティスト、カメラマン、ROSEGALLERYのスタッフの皆さんとは「どうしたら”わたしに戻る時間”、”新しいわたしに出会う時間”を演出できるか」、準備を進めました。


        世界中から選ばれたバラが集まるROSEGALLERY銀座本店

「“○○ちゃんママ”ではなく、1人の女性として楽しんでほしい」

そうして迎えた、2023年3月26日。

イベントに参加する方々へ東京おでかけプロジェクトからはいくつかお願いをしました。


「荷物は少なく」「ハイヒールで」「お互いの下の名前で呼び合うこと」そして、「子どもは預けてくること」。〇〇ちゃんのママとしてのアイデンティティを、意識して脱ぎ去ってほしいとお願いしたのです。


食用のバラでつくられたノンアルコールカクテルで乾杯してイベントがはじまると、プロのメイクアップアーティストによるメイクを1人ずつ施してもらい、有名ファッション誌で活躍するカメラマンによるポートレート撮影も行いました。


その後、香り高いバラのお土産を受け取ると、参加者たちは雨の銀座を颯爽と歩き、次の会場へ。




移動した先は資生堂パーラー銀座本店。資生堂パーラー銀座でしか味わえないドリンクや焼き菓子を楽しみながら、束の間の交流の時間を楽しんでいると、参加者からも色んな想いが溢れ出てきました。



「てんかん発作が起こりがちの子どもがいると、せっかくイベントに誘ってもらってもドタキャンも多くて、あたりまえのことができなくて。でも、どんどんもっと外に出たいと思いました」


「病気の子どもがいると、普段は夜逃げかと思うほどの量の荷物なんです。でも、今日は小さなバッグを持って、ヒールを履いて。いつもだったら絶対に駆け上がれない駅の階段を軽やかにのぼれて、すごくうれしかった」


「いつも子どもを預けるとそわそわしちゃうんだけど、今日はみんな同じだから、みんなもできてるから大丈夫、って。そわそわしなかったんです。”自分を大切にしてね”って言ってもらえて、自分を大切にすることって大切だなって感じました」


病児や障害児を育てていると、どれだけ1人で外出するのが時間的にも精神的にもハードルの高いことなのか、参加者の皆さんとお話をする中で改めて感じました。そんな中、お子さんの体調を心配しながらも、この日を楽しみに洋服や靴を新調したり、美容院へ行ったり。自分のもやもやと向き合いながら来てくださったことが、とても嬉しかったです。

「”わたし”に戻る時間」「新しい”わたし”に出逢う時間」を



「東京おでかけプロジェクト」では、今後定期的に「銀座へおでかけプロジェクト〜ママが”わたし”に戻る週末〜」を開催します。


人ってたぶん、何かがんばるには「リセットする時間」「ご褒美の時間」が必要です。


明日からまた家族とめいっぱい向き合うために。

「お花を買ってみようかな」と街の彩りに気づく余裕を持つために。


「自分を大切にする」って、とっても大切で、とっても難しい。でも、忙しい毎日の中に少しでも「花を愛でる」「ご自愛する」、そんな時間やときめきを持ってもらえるきっかけにこのイベントがなったら、嬉しく思います。

さいごに

東京おでかけプロジェクトは、「どんどん”行きたい場所”へおでかけしよう。街の人の目を変えていこう!」を合言葉に、病気や障害がある方とその家族、大切な方が「おでかけしたい!」と思う場所を貸し切り、「家族のはじめてのおでかけ体験」「親が”自分”に戻る週末」を今後も提供していきます。


イベントに参加者として参加してくださるのはもちろん、寄付や協賛、チャリティーイベントへの参加、ボランティアといった形で応援してくださる方も随時募集しております。


ぜひホームページの「ファンクラブに登録する」リンクよりご参加いただき、東京おでかけプロジェクトを一緒に育ててくださると嬉しいです。



Photo by 吉澤健太




  • 「銀座へおでかけプロジェクト〜ママが”わたし”に戻る週末〜」応募方法

東京おでかけプロジェクトのホームページもしくはInstagramからご応募ください。

※お子さまの年齢や、手帳・診断の有無は問いませんが、応募理由を大切に読ませていただきます。


ホームページ:https://linktr.ee/tokyoodekakeproject

Instagram :https://www.instagram.com/tokyo_odekake_project/



  • 東京おでかけプロジェクト概要

団体名:東京おでかけプロジェクト

代表者:中嶋弓子


事業内容:

未来を変える、冒険を。

病気や障害がある方やその家族、大切な方向けに「家族のはじめてのおでかけ体験」「ママが"わたし"に戻る週末」を提供しています。


【お問い合わせ先】

東京おでかけプロジェクト 中嶋弓子

メール:tokyo.odekake.project@gmail.com

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