• トップ
  • リリース
  • 「家事はスキル!」家事代行プラットフォームのCaSy、コロナで苦境のひとり親を積極採用。東京都のひとり親就業推進事業「すてきみらい塾」との連携にかける想い

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

「家事はスキル!」家事代行プラットフォームのCaSy、コロナで苦境のひとり親を積極採用。東京都のひとり親就業推進事業「すてきみらい塾」との連携にかける想い

(PR TIMES STORY) 2022年08月24日(水)16時04分配信 PR TIMES


家事代行を中心とした暮らしのプラットフォームを運営する株式会社CaSy(以下カジー)は、東京都が主催するひとり親家庭就業推進事業「すてきみらい塾」に協力し、7月から同塾受講生のひとり親へ向けた採用プログラムの運営を始めています。受講生へは企業主催での見学会が行われますが、カジーの見学会には21名が参加。そのうちすでに4名の方が就業を開始しています。

コロナ禍を背景に社会情勢が変化し、困窮するひとり親家庭が増えていると言われています。一方でコロナ禍は働き方にも急激な変化をもたらし、プライベートと仕事の両立に関しても多様な選択肢が生まれつつあります。

そんな中での協働の背景や想いについて、「すてきみらい塾」を受託するNPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子理事長(写真右)と、カジー取締役 CHROの白坂ゆき(写真左)に聞きました。

就労率は高いのに、収入が低い日本のひとり親世帯


―日本のひとり親世帯の現状を教えて下さい。また「すてきみらい塾」にはどのような方がいらっしゃっているのでしょうか。


赤石:

多くの日本のひとり親世帯が直面する課題は、「就労率が高いにもかかわらず、収入が低い」ということ。実に80%以上のひとり親が就業しているにも関わらず、母子世帯の平均世帯収入は200万円ほどしかないのが現状です。

その理由は、約半分が非正規という形で就労しているから。現在はコロナ禍をきっかけとして世の中が急激に変わってきていますが、日本では「最低賃金に近いパート」か、「長時間労働の正社員」の2択から仕事を選ぶことが主流なように思います。つまり、優秀な方であっても、ひとり親が子育てと両立しながら安定的な収入を得ることは、とてもハードルが高いことなのです。


しんぐるまざあず・ふぉーらむHPより抜粋


加えて、今はコロナ禍が追い打ちをかけています。しんぐるまざあず・ふぉーらむの調査でも、派遣の雇い止めやシフトの減少などで「仕事が少なくなった」という方はとても多かった。一方で、コロナをきっかけに仕事が忙しくなりすぎ、育児との両立が困難になった方もいることがわかりました。また感染拡大に伴う学童や保育施設の閉鎖で、「もう両立できない」という方もいらっしゃいました。


門を叩く方の中には、「なんとかこのパートタイムの仕事で食いつなぐことができるかも」と思っていたのに、コロナ禍で雇い止めに遭い、もがいても何も見つからない、そんな中で「ここに光があるのではないか?」とわらをも掴む気持ちの方もいらっしゃいます。ひとり親への支援が少ない社会の中で、ここでならと一筋の希望を持って来られている方が多い印象です。


NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ 赤石千衣子 理事長


―就労支援の内容を教えて下さい。


赤石:

この2、3年、コロナ禍を背景に仕事のあり方が大きく変わりました。在宅勤務が増えたり、DXの推進でパソコンを使った仕事が進化しています。これまでの社会では、パソコンを使えなくても仕事を見つけることができていたのですが、今は難しくなってきています。

それだけではなく、離婚や別居、一人で子育てと仕事の両方を担うことはメンタルにも多大な負担が伴います。特にそれまで収入のなかった女性は自信も少ない傾向にあります。そのため「すてきみらい塾」では、スキル面・メンタル面の両輪から支援を行っています。

「すてきみらい塾」の講座風景

コロナで深まる困窮。ひとり親世帯に特化した受け入れ制度を新設


―なぜCaSyはひとり親を積極採用することにしたのでしょうか。


白坂:

きっかけは昨年、コロナ禍で、10%のひとり親世帯の子どもたちの体重が減少しているという報道に触れたことです。育ち盛りの子どもたちなのに、ごはんが十分に食べられていない、そんな家庭が日本にたくさんあるということです。

赤石さんがおっしゃっているように、ほとんどのひとり親の方が仕事をしているにも関わらず、十分な収入が得られていなかったり、子どもとの時間をとれないことに苦慮されていたり、子どもが希望しても塾や大学に行かせてあげられない申し訳なさを抱いていらっしゃる現実を知ったとき、なにかできることはないかと考え始めました。いてもたってもいられなくなり、「カジーの出番なのではないか」と思いました。


カジーのキャスト(家事代行スタッフ)はほとんどが未経験からのスタート。学歴やビジネス領域での経験の有無に関係なく、すぐに始められるお仕事です。また弊社は、家事代行会社の中でも自信を持って高報酬を謳っています。指名がつくと1時間あたり最高で1,860円の報酬になります。実際シングルマザーの方で、カジーでフルに就業し、お子さんがめでたく大学を卒業した、と報告を頂いたこともあります。

カジー 取締役 CHRO 白坂 ゆき


ーカジ―がひとり親の方を積極採用するにあたって工夫したことはありますか。


白坂:

ひとり親の方が抱える不安を、できるだけ解消する形でお迎えしたいと考えていました。事前に赤石さんにたくさんヒアリングをさせていただき、制度に盛り込みました。


まずカジーでは、スキマ時間で就労可能な「業務委託」と、1時間あたりの収入は業務委託よりも下がるものの、社保完備で安定的な収入を得られる「準社員」からご自身に合った働き方を選択できるようにしました。

そのうち「準社員」は、今回の受け入れに伴って新設した制度です。さらに、ご自身に合った頻度や時間で働き方を選べるよう、4つの就労形態を用意しました。例えば家庭の大黒柱であるひとり親の方にとって、仕事を変えることはとても勇気がいることだとお聞きし、自分に本当に合うか・続けていけるかを判断できるよう「ステップ」という短時間の就労形態を設けました。


またいくつかの福利厚生も新設しました。例えば、一人での子育てと仕事の両立が困難であることを踏まえ、ベビーシッターやカジーの家事代行を割引で使える制度。そして、ひとり親のお母様方はご自身のケアを後回しにされていることを聞いて、都内の美容院のトップスタイリストさんのカットを3,000円で、そしてカラーやパーマも割引で利用できる制度も作りました

火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」の世界を現実に!


ー提携の今後の展開や、期待を教えて下さい。


赤石:

実は先日、今話題のドラマ「ユニコーンに乗って」(TBSテレビ・火曜夜10時放映)を見ていたら、なんと主人公・佐奈の母でシングルマザーの美佳子の再就職先が家事代行会社という、私たちの提携をリサーチしてくださったのか?と思うような展開だったんです。そのときの台詞がとても印象的で、「どうして私を採用に?」と問う美佳子に、「お子さんを2人も育てられたんですよね。それはもう、とてつもない戦力です」と家事代行会社の担当者が返すんです。本当に、そのとおりですよね。


「すてきみらい塾」の主な受講生は、40代半ば以降の女性。日本の社会の中で、中年に差し掛かった女性が仕事を探すとなると、どうしても時給が低いパートタイマーしかないと思っている方も多い。けれど見渡せば、色々な働く場があるよ、ということを知ってほしいですし、また同時に、子育てや年齢に伴う経験を評価していただける社会になっていくといいなと思っています。



白坂:

これまでずっと専業主婦でビジネス領域での経験をお持ちでなかったとしても、ご家族のために家事を一生懸命やってこられたことがスキルなんです。ぜひご自身のやってこられたことに自信を持って、飛び込んできてほしいと思います。「すてきみらい塾」の受講生に限定した見学会をこれまで複数回開催していますが、即戦力と感じる方が多いです。私は赤石さんの元に走っていって、「全員採用したい」と耳打ちしたこともあります(笑)。

カジーは「大切なことを、大切にできる時間を創る。」をミッションに掲げた会社です。お客様の時間をお創りするだけではなく、働くスタッフの人生にもそれは当てはまり、大切なことを、大切にしていただきたいと思います。お仕事とご家庭の時間を両立できるよう、社を挙げて様々な工夫をしています。キャストが安定的に高い収入を得てほしいと考えているので、常によりよい待遇が提案できるよう努めています。



すでに就労を開始してくださっている方からは、「パソコンは苦手だけれど、これまでもやってきた家事ならできるかもしれないと思った。家事が仕事になると思ってもみなかったから、本当にありがたい」「自分が誰かの役に立てるというのが嬉しくて、もっと頑張ろうと思えます」「自分に自信がなかったけれど、今は毎日に張り合いがあります」など、嬉しいご感想をいただいていて、私たちも本当に励まされています。


この連携は今後も続けさせていただきたいですし、より多くのひとり親の方に、家事代行やカジーという働き口があることを知ってもらいたいです。


カジーでの「すてきみらい塾」受講生限定見学会の様子


赤石:

対応のスピード感から、カジーさんがひとり親の採用にすごく期待感を持ってくださっていることを感じて、嬉しく思っています。

私は、ひとり親の方と家事代行のお仕事はとても親和性が高いと考えています。すでに就労した方・就労希望の方も出てきている中で、それが実証されつつある。「家事を外部委託する」という考え方が、今後日本で広がっていくという将来性も感じています。お仕事を通じて誰かの役に立つことで、ご自身の価値を再認識したり、自信が持てるひとり親の方が増えていくといいなと思います。



「すてきみらい塾」は、第2期が22年9月から23年3月にかけて開講します。受講料は無料、申込みの締切は9/5(月)まで。

https://single-mama.com/sutekimirai/

このページの先頭へ戻る