プレスリリース
東京都港区にある雑居ビルの1室で、ひっそりと営業する探偵社F。
スマホ専門という極めてニッチなジャンルに特化した調査員Aの調査記録を振り返る。
探偵調査ファイル 1
シニア世代がハマる“訪問レッスン”を調査してほしい!
「祖父がスマホにハマり過ぎていて、心配なんです!」
目の前で必死に訴えているのは、依頼人のW氏だ。
事の発端は3か月前に遡る。W氏の祖父は、いわゆるガラケーを使っていたが、機種変でスマホを使うことになったのだ。スマホ初心者だったW氏の祖父は、自治体が主催するスマホ教室に通ってみたが、使いこなすほどのスキルは身につかず、知人に愚痴をこぼしていた。
その時に知人から紹介されたのが“『らくらくコンシェルジュ』の訪問レッスン”だったという。自宅に居ながらにして教えてもらえる手軽さから、W氏の祖父はさっそく訪問レッスンを受講する。
「初回のレッスンでは、基本機能の使い方を教わったほかに、疑問に思っていた点も解説してもらえたようで、満足をしているようでした。それどころか、訪問レッスンのあとから、急にスマホを使うのが楽しいと言い出しまして、毎月、受講しているようなんです。私たちが教えても、なかなかスマホを使おうとしなかったのに、コロッと変わったのが心配なんです」
W氏の祖父が利用したという『らくらくコンシェルジュ』の公式サイト。訪問レッスンのサービス内容が記載されているほか、サービスの特長や受講者の声なども紹介されている。
まずは『らくらくコンシェルジュ』が、いかなるサービスなのか、公式サイトで情報を確認してみる。
探偵調査ファイル 2
スマホメーカー直伝のスマホ使いこなしガイド
さっそく『らくらくコンシェルジュ』の調査を開始。まずは、ネットで検索して、サービスの内容をチェックしてみる。
公式発表によれば、スマホを開発している企業『FCNT株式会社』(以下、FCNT)がシニア世代向けに提供している“情報格差を解消するためのサービス”らしい。スマホの訪問レッスンを中心として、YouTubeでスマホの使い方を配信したり、LINEでスマホの使いこなし情報を紹介したりしている。
なお、サービスの主軸になっている訪問レッスンの内容は下記の通り。
訪問レッスンのサービス内容。昨年(2021年)9月にスタートしたサービスで、今年6月からは訪問エリアが全国に拡充。着実にファンを増やしている。
特徴的なのは、同社の製品以外でも、対応しているという点。『Xperia』や『AQUOS』といった他社製のAndroid端末はもちろん、iPhoneの操作もカバーしており、ユーザーが利用している端末の制限がない。駆け込み寺のようなサービスだ。
いちいち出掛ける必要がなく、自宅でレッスンが受けられる“訪問”ということもあり、依頼しやすいのだろう。
探偵調査ファイル 3
受講者に“訪問レッスン”の真実を聞き込み調査
サービス内容のチェックが完了したところで、次は受講者への聞き込みだ。W氏の祖父に紹介したというI氏を尋ねてみる。I氏は神奈川県在住で『らくらくコンシェルジュ』がはじまった昨年の9月から、毎月1回のペースで訪問レッスンを受講しているという。なぜ訪問レッスンを繰り返し受講するのか率直に訊いてみた。
スマホの買い替えを機に訪問レッスンを受講しはじめたI氏。「いまでもアプリの権限設定は不安なんですが、訪問レッスンで教えてもらえるので、安心してスマホを使えるようになりました」
「やはり、自分のペースで操作を覚えていけるのが、ありがたいですね。ショップで開催しているスマホ教室にも参加したことがあるんですが、みんなのペースについていけないことも多くて……。訪問レッスンなら、初歩的なことでも気軽に訊けるので、ちゃんと身に付きますね」
複数の受講がいる教室方式の場合、ほかの参加者に遠慮して、質問を控えてしまう人も多い。訪問レッスンでは、苦手な操作でも覚えるまで繰り返し教わることができ、着実に覚えられる。受講者の利用シーンに合わせて操作を教わるため、普段の生活の中でスマホを活用できるシーンが増え、スマホを使うのが楽しくなり、さらにスマホを覚えたくなるというわけだ。W氏の祖父が、スマホを使うのが楽しいと感じるようになった理由は、このあたりにあるかもしれない。
さらに、I氏は、スマホを使うシニア世代ならではの事情も教えてくれた。
「息子などに訊いても良いんですけど……そんなこともわからないのって顔をされることも多いんですよ。その通りなんですけど……。家族との時間は貴重ですし、楽しく過ごしたいじゃないですか(笑)」
I氏は独り暮らしだが、息子夫婦が同じ市内に暮らしていて、頻繁に顔を合わせている。それでも、会っている時間は限られている。貴重な時間を大事に使えるのもシニア層にとっては魅力なのだろう。
探偵調査ファイル 4
訪問サービスで社会とシニア世代をつなぐ
訪問レッスン受講者への聞き込みを通して、同レッスンがシニア世代にとって“拠り所”と言える存在であることが見えてきた。訪問レッスンをリピートする理由も受講者が続出するのもうなずける。
それでも、まだ疑問が残る。“FCNT製以外のスマホ”でも訪問レッスンを受け付けている点だ。同社の製品に限定せず、すべてのスマホを対象にした意図を探るため、FCNTのスタッフへの接触を試みた。
聞き込みに応じてくれたのは、訪問レッスンで講師を務める田中 威氏と、本サービスとして立ち上げ、全国展開まで育て上げてきた阿子嶋 涼氏だ。
さっそく、自社製品以外でも訪問レッスンを受け付けている意図を尋ねてみると、田中 威氏が質問に答えてくれる。
「たとえば、ライトを点ける方法を教えて、懐中電灯として使えることを伝えると喜んでもらえるのですけど……そもそも、スマホにライトが搭載されていることを知らないんですね。シニア世代になると、まだまだスマホを使いこなせていない方も多い。弊社の製品に限らず、まずはスマホを使いこなせるようになってほしいんです。できれば……買い替えるときに、弊社のスマホを選んでいただければうれしいですね(笑)」
FCNT株式会社 営業本部 プロモーション&サービス統括営業部 サービス営業部
主任 田中 威
訪問レッスンの講師を担当し、各地を飛び回るスマホ伝道師。受講者からの人気が高く、申込みの際に名指しでリクエストされることも。
開発しているメーカーとして、スマホを使いこなしてほしいという想いを抱くことは理解できる。とはいえ、メーカーがそこまで責任を持つ必要があるのだろうか。その疑問には、阿子嶋涼氏が答えてくれた。
「コロナ禍の影響もあり、日常生活にデジタル化の波が一気に押し寄せてきました。いまでは、通話やメールだけではなく、オンラインサービスを利用することが前提になっています。いまの時代、販売するだけでは足りないと思うんですよ。このサービスは、その足りない部分を埋めて、社会とシニア世代をつなぐことができると思っています」
FCNT株式会社 営業本部 プロモーション&サービス統括営業部 サービス営業部
マネージャー 阿子嶋 涼
『らくらくコンシェルジュ』のリリース時に訪問レッスンを任され、レッスン講師からサービスの運営まで、すべてをこなしてきた第一人者。
訪問レッスンを支えてきた2人の言葉から見えてきたのは、FCNTという企業の“矜持”だ。訪問レッスンは、スマホをつくるメーカーとして、所有してもらうだけではなく“楽しく使いこなしてほしい”という想いの現れと言えるだろう。
探偵調査ファイル 5
快適に使えるまで“つなげる”ことがFCNTの流儀
調査内容をまとめた書類をテーブル広げ、その内容をW氏に報告。『らくらくコンシェルジュ』訪問レッスンの受講者やスタッフに聞き込みをしてみたが、特に不審な点は見られなかった。むしろ、聞き込みをした受講者は、みなレッスンの内容に満足度していた。純粋にサービスの内容が良いのだろう。調査中の印象も含めてW氏に伝える。
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報告書
『らくらくコンシェルジュ』訪問レッスンサービス
コロナ禍が後押しするカタチとなり、日常生活のデジタル化が急激に進んでいる。テレワークが浸透し、オンライン授業が導入されるなど“デジタル活用共生社会”に向けての取り組みも盛んだ。そこで課題となるのが、これまでオンラインサービスに触れる機会が少なかったシニア世代。オンラインサービスを使いこなすためのツールとして期待されているのが、身近で手軽に使えるスマホである。
『らくらくコンシェルジュ』訪問レッスンについて
通信キャリアやカルチャースクールが実施しているスマホ教室は、講習用のテキストに沿って大人数で一緒に学ぶケースが多い。わからない部分があっても、ほかの参加者に遠慮して質問ができない場合もある。また、基本的な操作になると、家族や知人にも訊きにくいと感じるシニア世代は多い。
対して『らくらくコンシェルジュ』訪問レッスンでは、受講者の知りたい内容をヒアリングして操作や対処方法を教えるオーダーメイド型。家庭教師に教わっているような雰囲気で、知りたいポイントを訊きやすい。満足度が高く、リピートする受講者が多くなると思われる。
【FCNTについて】
『arrows』シリーズを筆頭に『らくらくスマートフォン』シリーズなどの通信端末を開発・販売している企業。2016年に富士通から分社化するカタチで発足し、昨年(2021年)FCNT株式会社に社名を変更。今では分離・独立している富士通時代からスマホ教室を運営してきたノウハウがあり、デバイスの開発だけではなく、製品の活用まで“つなげる”ことにこだわり、情報格差のないデジタル活用共生社会の実現を目指している。
探偵社F 調査員A
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ひと通り、報告を聞いたW氏は、軽くうなずき、納得している。胸を撫でおろしていると、おもむろに、W氏が口を開く。
「じつは、祖父のことなんですが……スマホを四六時中いじり倒していたのは、どうも訪問レッスンとは関係なかったようです。昨日、祖父が興奮した様子で部屋から出てきたんですが『Apex』の大会で優勝したと自慢されまして(笑)」
『Apex』にハマっている友人に影響されて、アプリをインストールしたらしいのだが……いまでは、その友人よりもW氏の祖父のほうが上達して、協力プレイに引っ張りだこで忙しいらしい。このぶんなら、ネット詐欺の心配はなさそうだ。しかし、心配ごとは解消できたはずのW氏はまだ表情を曇らせている。
「スマホに夢中になっている理由はわかったんですが……。前回の訪問レッスンで動画の撮り方を教えてもらったらしくて、こんどは動画撮影にハマっているんです。毎日、撮影した動画の感想を訊かれて、コメントするのが大変なんですよ(苦笑)」
スマホを使いこなせることで、社会とつながるだけでなく、家族や友人と、より絆を深められる効果もあるようだ。
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「らくらくコンシェルジュ」窓03-3570-7685
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