• トップ
  • リリース
  • 世界の家電見本市CESでベスト・オブ・イノベーションアワードを受賞。 大切な人への思いやりを形にした電子レンジバッグ「WILLCOOK」が世界進出を果たすまでの軌跡

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

世界の家電見本市CESでベスト・オブ・イノベーションアワードを受賞。 大切な人への思いやりを形にした電子レンジバッグ「WILLCOOK」が世界進出を果たすまでの軌跡

(PR TIMES STORY) 2024年07月09日(火)08時45分配信 PR TIMES

私たち株式会社WILLTEXは、独自の特許技術で構成される布「HOTOPIA」を使用した製品の企画・開発・販売を行っています。「HOTOPIA」は、繊維、編み、伸縮電線のすべてに特許技術が使われており、複数のパートナー企業と協力して製品を製造しています。


自社ブランド「持ち運べる電子レンジ『WILLCOOK』」は、2022年10月からクラウドファンディングサイト「Makuake」で販売を開始しました。シリーズで4商品を販売し、2024年5月までの総応援購入金額は約4,800万円を超えています。

「WILLCOOK」は、2022年9月にはフェーズフリーアワードのアイデア部門でAUDIENCE賞を受賞、2024年1月にラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市「CES」に出展し、「イノベーションアワード」を受賞。Home Appliances部門では「ベスト・オブ・イノベーション」も獲得し、国内外で高い評価を受けています。(※1)

本稿では、私たちの「CES」出展への決意から準備、展示会期間中の活動や苦労、WILLCOOKシリーズへ込めた想い、そして2024年7月に7期目を迎えるWILLTEXの決意までをご紹介します。(※2)


(※1)

・イノベーションアワード

「CES」に出展のプロダクトの中で、特に評価されたものに贈られる賞

・ベスト・オブ・イノベーションアワード

各カテゴリの中で最も優れた製品が「ベスト・オブ・イノベーションアワード」を受賞。このアワードは、テクノロジー業界において最も注目される賞の一つとされています。


(※2)

文中での話者

木村:株式会社WILLTEX 代表取締役 木村浩

上田:株式会社WILLTEX 開発責任者 上田彩花

世界最大の家電見本市「CES」に出展を決意。その準備から開催に及ぶまで

自社製品が世界で通用するかを知るため、CESに応募。そして2つの賞を受賞

CESへの出展目的は、自社製品の世界での評価を知ることと、自分たちの力量を測ることでした。この思いを「HOTOPIA」を開発する株式会社三機コンシスの代表に相談したところ、CESへの出展を勧められ、CESでジャパンパビリオン出展をとりまとめているJETROの募集に応募しました。


CESの募集条件の一つに「イノベーションアワード」への応募が含まれていたため、私たちも応募しました。その結果、「イノベーションアワード」と「ベスト・オブ・イノベーションアワード」の両方を受賞することができました。

▲「ベスト・オブ・イノベーションアワード」受賞時の様子とトロフィー。


この受賞の背景には、小さな会社である私たち二人ならではの苦労がありました。

英語での資料作成に四苦八苦。奮励の末、CES経験者の講師からお墨付きをもらう

ラスベガスで開催される「CES」への出展準備は、予想以上に困難でした。企業側の準備に関する情報をほとんど得られず、手続きや流れについてはJETROから教わりましたが、詳細は自ら問い合わせる必要がありました。

CES自体への理解が浅い中、英語での資料作成やエントリーデータの入稿に多くの時間を費やし、準備は慌ただしく進みました。

木村は英語が得意でしたが、英語が不得意な上田も作業に取り組む必要があり、ラスベガスでの顧客対応に備えるために、上田はオンライン英会話を始めました。夜遅くまでCESへ向けた作業し、朝早くから英会話を学び、その後家事をこなしてから出社する生活を続けました。世界での評価を知りたいという思いで、全力で取り組みました。

「ベスト・オブ・イノベーションアワード」エントリー用の資料作成では、JETROが用意した講師(CES経験者の日本人)から添削を受けました。日本語で作成した資料を英語に翻訳し、講師のアドバイスを受けながら修正しました。英語のニュアンスの調整に苦労しました。

日本語の感性では控えめな表現になりがちですが、アメリカでは強いアピールが必要であり、「はっきり言い切りなさい、世界のメンタリティを学びなさい」と助言を受けました。

最終的に、木村がアメリカ式のアピールに修正し、講師から「これならいける」とお墨付きをもらいました。


▲「ベスト・オブ・イノベーションアワード」エントリー資料。


「ベスト・オブ・イノベーションアワード」受賞後、CES人員不足に苦悩。海外に対応できる人材や、ブランディング担当などを含めた人材を確保して対応

CESにエントリーした2023年10月からCES開催の2024年1月まで、休みを返上して作業を続けた努力もあり、「イノベーションアワード」「ベスト・オブ・イノベーションアワード」の受賞につながりました。「ベスト・オブ・イノベーションアワード」受賞の連絡は、日本時間では真夜中で、メールで届きました。受賞の知らせが英語でのメールだったため、関係者に対して「このメールはスパムではないだろうか?」と確認してしまうほど信じられない出来事でした。


受賞の喜びもつかの間、「ベスト・オブ・イノベーションアワード」受賞企業は注目をされ取材を多く受けるため、人員が多く必要ということを知り、私たちは2人の会社のためその人員の確保に頭を悩ませました。

現在、WILLCOOKの海外向け販売窓口である株式会社Nextileとは、ちょうどその頃、海外戦略について協議を重ねていました。

私たちと株式会社NextileはCESに同行することに合意し、最終的にはWILLTEX、WILLTEXのブランディングやデザインを担当する臼井 亮介氏、株式会社Nextile、通訳メンバーを併せた8人のチームを作り、CES会場となるラスベガスへ向かいました。

▲ラスベガス出発前、成田空港にて。

WILLTEXメンバーが全員集合、CESでWILLCOOKをアピール。商談の申し込みや取材対応に追われる

▲ラスベガスに到着。


ラスベガスに到着後、初めてチームWILLTEXメンバー全員が揃いました。 これまではオンライン会議や電話で意思疎通を図ってきたものの、ここではじめて全員が揃いました。


▲CES会場にて、チームWILLTEXメンバー。


「WILLCOOKは世界に類のない唯一無二の商品であることから、発熱する機能をとにかく体感してもらおう。」という木村からの指示に基づき、 商談につながりそうな相手には、木村と上田が担当し、それ以外のお客さんには全員が肩からWILLCOOKをかけてバッグの中を触ってもらい、ひたすらWILLCOOKを体験してもらいました。

▲メンバー全員でWILLCOOKの説明を実施。


役割とチームワークに注力しましたが、木村がCES開催二日目に熱で倒れ、その間は上田が全員の指揮をとりながら商談に追われました。 結果として、商談の申し込みが殺到し、8人では対応しきれない状況となりました。

また、多くの取材対応にも追われましたが、どのメディアの方もとてもポジティブに取材してくれ、足を引っ張るような態度は一切感じず、好意を持って取材してくれたことは本当に光栄であり、世界は温かいなと感じました。

▲各国の取材を受ける木村と上田。


私たちそれぞれの気持ちは感無量でした。

仲間と共に会場に到着。これまでの歩みに想いを馳せ、充実感と感動を覚えたCES初参加


木村:

現地のリアクションは日本人よりもずっと分かりやすく、皆さんからの声がけや表情が最高でした。 ラスベガスのホテルに到着し、CES会場へ向かう途中、WILLCOOKの開発からMakuakeでの挑戦までを思い出し、一緒にやってきた仲間たちと今CES会場に向かって歩いていることに充実感と感動を覚えました。

▲ラスベガスCES会場付近の夜景。

▲CES会場に到着。左から木村、臼井氏、上田。


上田:

ラスベガスに行く飛行機の中でも、受賞の実感はまだなく、旅行気分でした。 いよいよラスベガスに到着し、CES会場周辺はCES関係者で溢れかえっており、初めてCESの雰囲気を感じ、スケールの大きさと人々の多さに圧倒され、「ここまで来たんだ」という実感が湧きました。

▲旅行気分でラスベガスに向かう上田。

CES初参加の教訓は2つ。乾燥対策と物価の高さ

▲CES終了後、グランドキャニオンでの撮影風景。


こうして、私たちの初めてのCESが終わりました。 振り返ってみると、驚いた点や、事前に準備しておくべきだった点がいくつかありました。


1つは乾燥対策です。

ラスベガスは年間を通して湿度の平均が20%程度と非常に低く、驚くほど乾燥しています。 ホテル内やCES会場内も例外ではありません。 商談や取材で長時間話をしていると、唇が切れて出血することもありました。 そのため、保湿効果のあるリップクリームは必需品です。


2つめは物価の高さです。

最も驚いたのは物価の高さでした。 ラスベガスに到着した日、ホテルで朝食としてマフィンサンドを注文したところ、3人分で1万円を超えてしまいました。

▲ラスベガスでの食事。高いけれど大変美味しかったです。


さらに、夕食で皆が寿司を食べたいと言われた際には、寿司屋で美味しくも高い食事を楽しんだりしたので、結局食費だけで100万円以上かかってしまったと思います。

日本にいる時は会社ではランチを作ったりしていたので、アメリカの物価を甘く見ていました。 その金額の高さに、木村は度肝を抜かれ、様々な意味で私の感情を揺さぶり、笑うしかない状況でした(笑)

レトルト食品を日本から持っていき、 WILLCOOKで温めて食べたらよかったと思いました。

初めて参加される企業の皆様へは、乾燥対策と食事の用意をおすすめします。

クラウドファンディングにより作られた「WILLCOOK」シリーズ。その軌跡と想い


「WILLCOOK」シリーズは、2022年10月から「Makuake」にて4商品を販売いたしました。それぞれの製品に込めた想いをお話しします。

製作者の思いに共感して買ってくれた人に、誠意を持って応えたい。シリーズ第一作「WILLCOOK HO-ON」

  • バッグ×加熱調理でいつでも、どこでも温かく!電子レンジバッグ「WILLCOOK HO-ON」(ウィルクックホオン)
  • https://www.makuake.com/project/willcook/
  • プロジェクト開始月:2022年10月
  • 応援購入総額:11,068,000円


木村:

WILLCOOKをMakuakeで販売するための手続き、ページ制作、購入者への対応などを上田が担当してくれたことに感謝しています。

Makuakeでの販売に向けて、WILLEXのコーポレートサイトをはじめとするクリエイティブを制作するチームメンバーとのやりとりに、深い思いがあります。プロジェクトの達成金額ももちろん嬉しいですが、クラウドファンディングの実行には非常に高いモチベーションが必要です。実は、あまり口にしませんが、クラウドファンディングには覚悟が必要なのです。


その覚悟とプレッシャーに対して、嫌な顔をせず全力で協力してくれた制作チームメンバーとの思い出が、最も印象に残っています。チームワークと共に働く人の重要性を実感し、本当の仲間とは誰なのかを知りました。彼らと仕事ができたことに心から感謝しています。



上田:

第一作である「WILLCOOK HO-ON」は、3年かけて開発しました。自分が欲しいものを作っても、それが世の中に受け入れられるかどうかは別問題です。Makuakeでクラウドファンディングを行い、1000万円を超える支援を得られたのは、様々なサポートがあったからこそです。しかし、自分が欲しいと思ったものに共感してくれる人がいることを初めて実感しました。


どの製品に対しても、完璧ではないと考えています。常に改良の余地があると思っていますが、製品を評価してくれる人がいることがわかった時の喜びはひとしおでした。

お客様対応を丁寧に行うのは、自信のなさからではありません。共感して買ってくれた人に対して、誠意を持って応えたいからです。企業として、開発者である私が対応することがコストに合わないこともあるという考えもあります。しかし、私が思いを込めて作ったものに共感して買ってくれた方々に、自分の思いを直接伝えることで理解してもらえると感じています。

お客様の利便性を追求し、持ち運びが便利となったシリーズ第二作「WILLCOOK TREK」

  • 山での快適を諦めない。登山をアップグレードするギア「WILLCOOK TREK」(ウィルクックトレック)
  • https://www.makuake.com/project/willcook-trek/
  • プロジェクト開始月:2023年5月
  • 応援購入総額:9,151,000円


上田:

「WILLCOOK TREK」は、「WILLCOOK」の機能を継承しつつ、広げて暖を取れるようになり、さまざまな場所への持ち運びが容易になった製品です。

使いやすさを追求し、改善点を検討した結果、広げる形状に至りました。お客様の立場に立って製品を作りたいという思いから、「WILLCOOK」の利用者にインタビューを実施しました。利用者の視点を重視して開発したこの製品は、多くの人にとって使いやすくなった点で、機能面でも非常に満足しています。


1作目の「WILLCOOK」は自分が欲しい商品として開発しましたが、2作目の「WILLCOOK TREK」は実際に購入してくださったお客様がより使いやすいものは何かを考えて作りました。この製品は私が最も気に入っており、特別な思い入れがあります。

ジュラシックパークともコラボ。バッグにデニム生地を採用し、世界観を映し出したシリーズ第三作「WILLCOOK JP」

  • 冒険でも快適な食事を。WILLCOOK第3弾 『ジュラシック・パーク』コラボ「WILLCOOK JP」(ウィルクックジェイピー)
  • https://www.makuake.com/project/willcook-jp/
  • プロジェクト開始月:2023年9月
  • 応援購入総額:1,331,000円


上田:

ジュラシック・パークが大好きで、自分の好きな映画とコラボレーションできる機会を得たことは、WILLCOOKがあったからこそのチャンスでした。このお声掛けをいただいたことは、大変嬉しく感じました。

ジュラシック・パークの世界観をバッグで表現するため、使用する生地をこれまでのシリーズと大きく変え、デニムを採用しました。


また、ジュラシック・パークの世界観をより効果的に伝えるため、冒険シーンを表現したいと考えました。「WILLCOOK JPを持っていざ!冒険へ」と題し、「WILLCOOK JP」を持って冒険に出る際の利用シーンをページで紹介しました。これにより、冒険に持参する際の世界観を演出しました。

▲実際に山や崖を登って撮影。冒険感を演出したページに。


千葉にある洞窟や海で撮影を行いました。高い崖に実際に登るなど、文字通りの冒険となりました。

海外の旅での利便性も想定した、リュック型のシリーズ第四作「WILLCOOK PACKABLE」

  • CESで最優秀賞受賞!いつでもどこでも温められる2WAY電子レンジバッグが登場「WILLCOOK PACKABLE」(ウィルクックパッカブル)
  • https://www.makuake.com/project/willcook-packable/
  • プロジェクト開始月:2024年4月
  • 応援購入総額:26,564,350円


上田:

「WILLCOOK PACKABLE」は、「WILLCOOK」の使用シーンを考慮して開発しました。日本だけでなく、海外の旅先でも手軽に持ち運べ、現地で購入した食品を温めながら使用するなど、旅先での便利さを重視しました。そのため、リュックタイプを採用しました。


2,600万円の達成について、ここまでの売り上げは予想外でした。しかし、木村はCESでの受賞後、WILLCOOKへの問い合わせが急増したことから、好調な売れ行きを予測していたようです。

ありがたいことに、2024年下半期のブレイク商品として雑誌やテレビでも紹介されました。その結果、お問い合わせが増加し、多くの方に製品をご購入いただいています。

長時間ドライブや車中泊の避難でも、温かくて美味しい食事ができる。シリーズ最新作「WILLCOOK DRIVE」

2024年夏、公式通販サイトほかで販売開始するのが、シリーズ最新作「WILLCOOK DRIVE」(ウィルクックドライブ)です。

▲シリーズ最新作「WILLCOOK DRIVE」。


木村:

「WILLCOOK」は、災害時にも食品を温められる点で、フェーズフリーの要素が非常に高い製品です。災害時に役立つ製品について意見を聞く中で、避難車中で体調を崩したり、プライバシー確保が難しい車中泊中に亡くなる人がいることを知りました。そのため、車内でより使いやすく、「車中泊避難」に役立つ製品を作りたいと考えました。


この発想は、私の幼少期の経験にも大きく影響されています。子供の頃、広島・福山から田舎への帰省の際、高速道路がなかったため片道6時間もかかり、車内でひもじい思いをしました。途中で立ち寄るお店が楽しみでしたが、道中は常にお腹が空いていました。パンやおにぎりを食べましたが、温かければもっと美味しかったかもしれません。


親になってから、この経験を振り返り、ドライブ中に温かい食事を提供できたらと考えました。長時間ドライブや車中泊避難時に、温かく美味しい食事を取れる製品を実現したいという私の想いを、上田が形にしたのが「WILLCOOK DRIVE」です。全国販売を担当する錦産業株式会社の協力を得て、車中ライフの改革を目指しています。

基本理念は「思いやり」。大切な人に温かい食事を出せることを願って



上田:

通販サイトでの販売のため、お客様が直接私たちの声を聞いたり、製品を手に取る機会が少ないです。リアル店舗やポップアップストアなど、お客様に直接製品を触れていただき、私たちが直接対話できる機会を設けたいと考えています。


木村:

私たちの製品を販売してくださるパートナーを大切にしながら、自社でWILLCOOKブランドの発信を行い、通販サイトへの集客を強化する予定です。さらに、製品を使用してくださる方々とのコミュニティ構築を目指しています。

私が最も大切にしているのは「思いやり」です。便利さも重要ですが、私の基本理念は「思いやり」なのです。


WILLCOOKの利用者にインタビューした際、これまで缶ミルクを手で温めて飲ませていたのが、WILLCOOKで温められるようになったという話を聞きました。これこそが製品の本質だと感じました。子供、友人、両親への思いやりをWILLCOOKを通じて届けてほしいと思います。

誰もが持っている思いやりを形にするツールがWILLCOOKだということを伝えていきたいです。家族が帰宅時に機嫌が悪くても、温かい食事を用意したくなるものです。食事の温度はとても大切で、人間の心の中にある思いやりを形にしたのがWILLCOOKだと考えています。


街中でも、車の中でも、旅の道中でも、家の中でも、一つ持っていれば思いやりを形にできる製品だということをより多くの人に伝えていきたいです。

このページの先頭へ戻る