• トップ
  • リリース
  • 「このままではだめだ!」移住者が挑んだ高齢化率45%の地域再生と未来への一歩

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

「このままではだめだ!」移住者が挑んだ高齢化率45%の地域再生と未来への一歩

(PR TIMES STORY) 2025年01月07日(火)14時02分配信 PR TIMES

地域での雇用創出を目指し、地域の特産品づくりへの一歩を踏み出した藤原穂波(ふじわらほなみ)さん。国の登録有形文化財 丸八百貨店(滋賀県高島市朽木市場)の指定管理者として、カフェの運営をしながら地域活性を進めています。


 一度は落ち込んだ丸八百貨店が地域で賑わう場になった理由そして、次に目指すことは。軌跡と未来像をお聞きしました。


藤原穂波さん


──移住して滋賀県高島市に来られたのですね


 はい。子どもが通っていた学校で学級崩壊やいじめがあり、転校を決めました。新しい学校を探す中で、高島市にある朽木東小学校に辿り着いたんです。学区内には子どもの望んでいた「山や川が直ぐ近くにあり、庭と縁側、工房がある家」が偶然にもあったんです。迷わず家族で移住しました。


──移住後、起業しようと思ったきっかけを教えてください


 豊かな自然や温かい地域の人たちに支えられ、この先もここで過ごし続けたいと思うようになっていく中で、少子高齢化が加速し、地域からどんどん人がいなくなっていきました。休耕田が増え、景色も変わっていく中で「このままではダメだ!」と、強く思うようになり、地域での雇用創出を目指して、2022年に株式会社ENONを設立。代表として新たな一歩を踏み出しました。その後すぐに、国の登録有形文化財でもある「丸八百貨店」の指定管理者募集がありましが誰もなり手がなく「朽木のもんがやらないと!」と応募して管理者に選ばれました。


丸八百貨店


──かなり大きな決断で、ご苦労も多かったのではないでしょうか


 スタートして最初のうちは、特に大変でした。決断して動き出したものの、地域の方からは、移住者のわたしが文化財を引き継ぐことへの不安の声もありました。また、初めての飲食業界(丸八百貨店はカフェ営業をするため)。分からないことだらけの中、飲食業を経験している人を従業員として雇用しました。雇用自体もはじめてだったので、色々と勉強をさせてもらい・・・悩むことが多かったです。そんな中で、夫が病気になってしまって。本当に色々なことが重なって大変でした。


──今の状態からは、想像もつかないです。どうやって乗り越えられたのかお聞かせください


 経営状態の悪化もあり、家族経営で再スタートすることに決めました。そこから、なんとか軌道に乗せることができてきました。これも、家族や周りの方たちの支えのおかげです。特に娘には、助けてもらいました。


 料理については、ある方から「普段家で作っているものをつくったら良い」と、アドバイスをいただきまして。丁度その時、息子が食にこだわりがあり、普段の家庭料理は手づくりで無添加、美味しく健康な料理を日々つくっていたんです。その経験が活かせました。今でもメニューについてのアドバイスをくれています。


 悩んで立ち止まっている余裕はなかったです。「わたしがやらなきゃ」との強い想いで、お客さまの声を聞き、メニューも見直してつくりなおしました。


ご近所の方たちが集う場として丸八百貨店を活用


──乗り越える前と今とでの変化は、ありますか


 今では、幅広い人たちに来ていただけるようになりました。ランチは毎日来ても飽きないように日替わりメニューにしたり、待ち合わせや雑談を楽しめるカフェとして利用してくれたり、近所の子どもたちだけで来てくれたり、日中は仕事をしている人たちが夜には集える場としてアルコールも出したりすることもあります。最近では、口コミやリピートでのお弁当の注文も増えました。


──先程も「●●さん、来てる?」って来られましたね(笑)


 そうなんです。気軽にのぞいてくれるんです。今では、お客さんに応援してもらうことが増えて、家の畑で採れたお野菜などをもってきてくれることも、多いですよ。


──地域にとって大切な居場所になっていますね


 まだ、これからです。最初は、朽木だけをみていたのですが、ここで起きていること、が高島市全体の問題だと考えるようになってきました。小さくても居場所ができてつながることで、移住者が増えたり地域経済がまわる動きの1つになれたらと、思っています。


商品開発した発酵ドレッシングが「第9回 高島ええものグランプリ」で金賞を受賞


──地域に雇用を生み出すことを目指しているとのことですが、目標へは近づいていますか


 土地のものをつかった加工品製造に向けて、発酵ドレッシングの開発をしていました。レシピ開発からブランディングが進まなかったところに、若い世代の方たちが「しがのふるさと応援隊」として丸八百貨店に来てくれました。そのプロジェクトで協力してもらい、ラベルやネーミングがようやく完成しました。「ほなみさん家の発酵ドレッシング」が完成です。構想から2年掛かりでした。



 雇用創出のための加工品づくりとしてのスタートラインにようやく立つことが出来、その商品を「第9回 高島ええものグランプリ」にエントリーしたところ、金賞を受賞しました。本当に嬉しいです。



──おめでとうございます。今後について、お聞かせください


 来て頂だいた方が心地よく過ごして頂ける様にすることと、美味しいと思ってもらえる物を作ることを大切に、日々営業していきます。発酵ドレッシングは、シリーズ化していきます。地域の資源を活用して、新たな加工食品のレシピ開発をしていきます。いずれは加工場をつくって雇用を生みだしたり、移住者を増やしたりしていきたいです。


【会社概要】

会社名:株式会社ENONE

代 表:藤原 穂波

所在地:〒520-1453 滋賀県高島市朽木市場838番地(丸八百貨店)

TEL : 0740-38-3711

丸八百貨店

URL :https://maruhachi-kutsuki.takashima-shiga.net/

このページの先頭へ戻る