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【Start up's Interview】日本を再び「世界レベル」へ。独自のAIインフラで新たな価値を創造するFastLabel

(PR TIMES STORY) 2024年01月29日(月)16時55分配信 PR TIMES

TRIBUS2022の統合ピッチコンテストでは、審査員特別賞と企業賞を受賞。続くInvestors Day(TRIBUS2022において採択された企業による成果発表ピッチイベント)でも、外部審査員特別賞を受賞し、大きな注目を浴びたFastLabelは、「AIインフラを創造し、日本を再び『世界レベル』へ」をパーパスに掲げ、AI開発に必要不可欠なデータプラットフォームを開発・提供するスタートアップだ。FastLabel株式会社代表取締役CEOの上田英介氏に、TRIBUSに応募したきっかけや期間中の取り組み、アクセラ期間終了後の新たな展開などについて、スケーラー、カタリストを務めた三人を交えて伺った。


【インタビュイー】

上田英介氏 FastLabel株式会社 代表取締役CEO/共同創業者

竹本 楽 TRIBUS2022スケーラー、株式会社リコー デジタル戦略部 プラットフォーム推進センター プラットフォーム統括室 プロジェクト推進グループ グループリーダー

渡辺修平 TRIBUS2022スケーラー、株式会社リコー 先端技術研究所 HDT研究センター HX研究室 TX研究グループ

三谷悠貴 TRIBUS2022カタリスト、リコージャパン株式会社 パブリックサービス本部 ヘルスケア事業部 第一ソリューション企画室 福祉介護DXグループ


効率的なデータ管理&高品質なアノテーションが行える独自のAIデータプラットフォーム


――最初に、FastLabelの事業について教えてください。

上田 私たちは、「AI開発を10倍速くする」をミッションに掲げ、効率的なデータ管理とアノテーション(教師データ作成)を行える独自のAIデータプラットフォーム「FastLabel」を提供しているスタートアップです。教師データの作成と改善を高速かつ正確に行うためのアノテーションツールをはじめ、教師データの作成代行、AI技術を活用した自動アノテーション機能、高度人材によるきめ細かいアノテーションサービスをオールインワンで提供しています。お客様のメリットとしては、AI開発のボトルネックになりやすい教師データを作成するプロセスの改善や、高品質な教師データを迅速かつより手頃な価格で手に入れられることなどが挙げられます。

FastLabel株式会社 代表取締役CEO/共同創業者 上田英介氏


――TRIBUS2022に応募したきっかけを教えてください。

上田 実はTRIBUSに応募させていただく以前から、リコーさんの社内で弊社のサービスを利用いただく機会がありました。その経験の中で、他にもニーズがあるかもしれないと感じていたのと同時に、多種多様な領域で事業を展開するリコーさんとなら、何かしら共創できる接点があるのではないかと思っていたので、これを機に応募させていただいた次第です。AI開発に必要不可欠な独自のデータプラットフォームを創造する弊社として、ニーズを的確に把握し、それに対して求められる価値をご提供できることは自負していました。でも、まさかデジタル戦略部の方々がスケーラーとして参画してくださるとは想像していなかったので、大変驚きましたね。本当にラッキーだったと思います。


TRIBUS2022スケーラー、株式会社リコー デジタル戦略部 プラットフォーム推進センター プラットフォーム統括室 プロジェクト推進グループ グループリーダー 竹本 楽


――アクセラ期間の4ヶ月は、どんな取り組みを行いましたか?

上田 リコーさんの「お客様の“はたらく”に寄り添ったサービスと、それに貢献するデジタル技術・デバイスの提供」の実現に向けて、スケーラーの竹本さん、渡辺さん、カタリストの三谷さんと密に連携を取りながら進めていきました。具体的には、AIを使ったサービスを提供している5〜6部署で開発現場のニーズ確認や現状把握を行ったのち、3部署でトライアルを実施し、アノテーションプラットフォームを展開させていただきました。4ヶ月という限られた時間の中でスムーズに進められたのは、スケーラーのお二人が社内へのアプローチに尽力してくださったからだと思います。 トライアルに参加してくださった部署の方々からは、承認のワークフロー機能や品質の管理機能について、好評価をいただくことができました。ユーザーの方とリアルタイムで認識を合わせながら作業を進めていくので、認識のずれによる時間や労力のロスが発生することなく、スムーズにプロジェクトを進めつつ、品質を担保できる点が喜んでいただけた理由だと思っています。


揺るぎない信頼関係、スピード感あふれる共創イノベーション


――スケーラー、カタリストの皆さんは、FastLabelのどこに魅力を感じたのですか?

竹本 私はデジタル戦略部で、全社のデジタルサービスを支えるリコーグループ共通プラットフォーム「RICOH Smart Integration」の開発や推進を担当しています。その活動を進める中で、今後はAIとデータがカギになってくるだろうと思っていたところ、AI開発に必要不可欠なデータプラットフォームを開発・提供しながら、データの質そのものを向上させることに尽力されているFastLabelさんの存在を知り、真っ先に手を挙げさせていただきました。


TRIBUS2022スケーラー、株式会社リコー 先端技術研究所 HDT研究センター HX研究室 TX研究グループ 渡辺修平


渡辺 AIに関する技術は、デジタルサービスの会社への変革を目指す弊社にとって欠かせないものだと思っています。しかし、AI技術に精通し、それを活用できる人材は当時グループ内に十分いない状況でした。そんな折、FastLabelさんの技術やツールの素晴らしさに触れ、ぜひ共創したいと思いました。共に新たな価値をつくり出す中で、私たちが目指す変革にとって良い影響を与えてくれるものになることを期待していました。


三谷 カタリストはスケーラーとは立ち位置が違っていて、スタートアップの方々の活動をサポートさせていただく役割を担います。もちろんAIについての興味もありましたが、FastLabelさんのピッチをお聞きした際、アノテーションに本腰を入れて取り組まれていることを知り、「デジタル戦略部の RICOH Smart Integration とつなげるべきだ!」と思い立ち、手を挙げさせていただきました。蓋を開けてみたら、スケーラーのお2人がデジタル戦略部のメンバーだったので驚きましたね。


TRIBUS2022カタリスト、リコージャパン株式会社 パブリックサービス本部 ヘルスケア事業部 第一ソリューション企画室 福祉介護DXグループ 三谷悠貴


――スケーラーとして共創し、カタリストとして伴走する中で得られた気づきや工夫したことがあれば教えてください。

竹本 まずはお互いのことをより良く知るために、直接お会いする機会を設けたいと思いました。コロナ禍だったのでオンラインでお話することもできましたが、顔を合わせるのとパソコンの画面越しとではやはり温度感も違いますし、信頼関係をきちんと築いていくためにも、「会う」ことを大切にしたいと思いました。最初に、FastLabelさんのオフィスを訪問させていただいたあと、TRIBUSスタジオにもみんなで足を運びました。その中で、どういったところで関連性があるのか、一緒に何ができるのかということについて話し合いを重ねていきました。

スタートアップと大企業を比べた時によく言われることですが、FastLabelさんと共創させていただく中で、フットワークの軽さや意思決定の早さを、身をもって実感しましたね。自社サービスに関する社内からのフィードバックについても真摯に受け止め、迅速に改善を図ろうとする姿勢が素晴らしいと思いました。


渡辺 上田さんをはじめとするFastLabelの皆さんに、私たちの本気をきちんと伝えるためにも、常に迅速に動くことを心がけていました。こちらが投げかける問いに対して、常にロジカルで簡潔な答えを返してくださって、大変ありがたかったです。社内でPoCを進めていく中で、新たな要望やエラーが起きた時の柔軟かつ迅速な対応力には感動しました。


三谷 何か提案を投げかけた時、FastLabelさんから返ってくる答えはいつも、「もちろんです」 「やらせていただきます」 「これからやろうとしています」の3つでした。それが、半日以内に返ってくるというスピード感は感動的で、的を得た返答にも脱帽でした。サポートしているはずのFastLabelのみなさんも、スケーラーのお二人も優秀な方が勢ぞろいでしたので、正直なところ、私としては足を引っ張らないことに精一杯でしたね。アクセラ期間中、FastLabelさんの取り組みをより広く社内に告知して、トライアルの件数を増やしたいと考えていたのですが、思うようにできなかったのが唯一の心残りです。



――上田さんは、どんな気づきがありましたか?

上田 最初の1〜2週間で、何にフォーカスして取り組むべきかということがスムーズに決まったので、現場のニーズ確認や検証作業に十分な時間を使うことができました。先にも触れたとおり、スケーラーのお二人が、スピード感のある動きを意識してくださっていたおかげで、早い時点で具体的な方向性が明確になったことが、うまくいった理由のひとつだと思っています。近年、さまざまな大企業がアクセラレータープログラムを展開されていますが、私の知るかぎり、新しい価値を生み出すために社員の方々が本気でコミットしているプログラムはTRIBUSの他にないと思います。共創させていただく中で、非常に稀少なプログラムであることを実感しました。


共創は、次のフェーズへ


――TRIBUSでの出会いをきっかけに新たな展開が始まっているそうですね。

上田 TRIBUS期間中に検証したユースケースに基づき、RICOH Smart Integrationのシステムとの連携を一部実現させていただきました。現在は、そのシステムなどを基に、事業としてより大きく展開していくためには何が必要か、何をすべきかといった具体的なことについて、リコーの皆さんと話し合いを重ねている状況です。

弊社が掲げるパーパス「AIインフラを創造し、日本を再び『世界レベル』へ」の背景には、いわゆる日本の失われた30年を取り戻したいという想いがあります。生まれた時からその30年を当たり前に生きてきた世代の一人として、これからの日本の30年にとって肝になるのは、新しいテクノロジーだと思っています。AI技術は急速に発展を遂げていますが、世界の企業と比較すると、日本の多くの企業はAIを十分に活用できず、社会実装が実現できていない現状です。私たちが目指すのは、良質なデータを供給するAIインフラを創造することで、日本企業、ひいては国内の産業全体を、再び世界レベルへと押し上げていくことです。そんな弊社にとって、リコーさんと共創できることはまさに本望です。TRIBUSで出会ったご縁がきっかけとなって、関係性をより深めながら共創できることを大変嬉しく思っています。新たなAIインフラを共に創り上げていく中で、リコーさんを世界レベルへと押し上げるべく、ご支援していきたいと思います。



PHOTOGRAPHS BY Ukyo Koreeda

TEXT BY Yuriko Kishi


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