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パーソルホールディングス株式会社

グループ社員のはたらく体験価値向上を目指して――グループ共通経費精算システム導入プロジェクト

(PR TIMES STORY) 2023年09月25日(月)16時58分配信 PR TIMES

2023年パーソルホールディングス株式会社は『パーソルグループ中期経営計画2026』を策定し、2030年の「はたらいて、笑おう。」実現に向け、「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を経営の方向性に定めています。 

国内外の企業に導入実績が豊富な『SAP Concur』をパーソルグループ共通の経費精算システムとして導入するにあたり、今回は、プロジェクトマネジャーとして本プロジェクトを牽引したリードコンサルタントの宇野にインタビューしました。取り組みの始動背景から推進過程において苦労したこと、得られた成果まで、詳しく話を聞きました。


プロジェクト概要

経費精算のペーパーレス化を目指し、経費精算システムをグループ共通化するプロジェクト。2023年4月に全社導入が完了した。

経費精算のペーパーレス化で、自由なはたらく場所の選択を可能に

―まずはプロジェクトが始動した背景からお聞かせください。


始動の大きなきっかけとなったのは、COVID-19の感染拡大です。


従来の仕組みでは、システムを活用してオンラインでの経費精算が行われているものの、請求書や領収書については台紙に貼付し、オフィス出社の上で提出しなければなりませんでした。そのためコロナ禍においてリモートワークが促進されるようになっても、社員にオフィス出社が求められるケースが生じてしまっていたのです。


2020年10月の人事制度改定によって、オフィス出社を前提とするこれまでのはたらき方が見直されたこともふまえ、一人ひとりがはたらく場所をより自由に選択できるよう、経費精算の仕組みを変えようとプロジェクトが始動しました。

―はたらく場所の選択の実現に向けた「ペーパーレス化」を目的として取り組みがスタートしたと。


そうですね。

また他に、「グループ各社によって異なるシステムが利用されており、規定や運用フローも標準化されていない」「手入力の必要な箇所が多く、申請する従業員や確認・承認する経理担当に大きな業務負荷がかかる」といった課題もありました。


これらもふまえて、グループ内共通の経費精算システムに移行し、


 ●  ペーパーレス化によってはたらく場所の選択を促進すること

 ●  従業員の業務負荷を軽減し、生産性を高めること

 ●  誤入力による差戻しを減少させること


をプロジェクトのゴールとして掲げています。


環境も思いも異なる30社以上のグループ各社と対話を重ね、プロジェクトを推進

―パーソルグループ全体でのシステム導入という大きなプロジェクトですが、どのように取り組みを進めていかれたのでしょうか。


いくつかの製品を比較検討して、課題の解消が期待でき、国内外で導入実績が豊富な『SAP Concur』を選択しました。製品検討と並行して、ホールディングスのプロジェクトメンバーと、グループ各社の経理担当者の方々とで連携し、システムの導入や規定・基準の標準化、規定変更にもとづく運用フローの変更などについて各社の現場へ話を展開していきました。

―プロジェクトを進める中で特に苦労された点などがあればお聞かせください。


パーソルグループは国内だけでも30社以上の会社が集まり、各社業種もさまざまですから、当然それぞれの現場によって前提となる条件、環境などは異なるわけです。あらかじめ各社の経営層には話を通した上でプロジェクトが始動していますが、より内容が具体化していく中で、現場の方々にご納得いただいて取り組みを進めることには難しさを感じました。


それぞれの現場の方々に「どのような点が課題になっているのか」「どのようなサポートや対応があればご協力いただけるか」をヒアリングしながら、それに対する対処やご説明の機会を重ねたことで、なんとか導入に漕ぎ着けられたかなと振り返ります。

―プロジェクトの効果として現段階で見えているものはありますか?


プロジェクト始動の背景にあった3つの課題について、効果測定の結果としては以下の通りになっています。


@ペーパーレス化

目標値:領収書の80%以上が電子データ化できている

実績値:電子データ化割合 95.1% → 達成

Aシステムへの入力における業務負荷を削減し生産性を高める

目標値:1件あたりの所要時間が35%以上削減できている

実績値:所要時間 15.9%減少 → 未達

B誤入力の撲滅

目標値:経理確認で差戻しの発生割合が3.5%以上減少している

実績値:差戻し発生割合 4.8%減少 → 達成


@ペーパーレス化とB誤入力の撲滅については目標値を達成できたものの、Aシステムへの入力における業務負荷を削減し生産性を高める、という点ではあと一歩という結果になりました。


―残課題に対しては、どのように取り組もうとお考えですか?


効果測定時に実施した全従業員向けアンケートによって


  1. 『SAP Concur』をPCで利用している方とスマートフォンやタブレットで利用している方とでは、後者の方が「体験価値が向上した」の回答割合が高い
  2. 全体の70%近くの従業員が、スマートフォンやタブレットではなくPCで『SAP Concur』を利用している


と分かったことから、残課題「Aシステムへの入力における業務負荷を削減し生産性を高める」についてKPIを達成するには、スマートフォンやタブレットによる利用を促進することが有効であろうと仮説を立てました。


そこで、PCからシステムを利用されている方には、「スマートフォンやタブレットで利用するとこのようなメリットがあります」という訴求の文言を追加する方針を立てています。

―今回のプロジェクトに対する反響としてはいかがですか?


「記入ミスがあるとアラートメッセージが表示されることから、差し戻しが減り便利になりました」「ICカード利用履歴を連携したことで、入力箇所が減って楽になりました」「ペーパーレスになり出社が減りました」といった嬉しいお声をいただけています。


従業員のはたらく体験を向上させる第一歩に

―ここまでのプロジェクトを振り返って、率直な思いをお聞かせください。


まだ一部課題は残るものの、『SAP Concur』を導入したことで当初掲げていたペーパーレス化・生産性の向上・誤入力を減らしていく点について前進が見られ、社員のはたらく体験(EX)の向上に寄与できたのではないかと捉えています。


またこれまでモノリシックな基幹系システム一つでさまざまな仕組みの運用を行っていたところから、経費精算の仕組みを切り出す形で別途『SAP Concur』を導入したことで、また新たに良いサービスが登場した際にも柔軟にアップデートが行えるようになりました。


大きなシステム全体を刷新する必要があるとなると、各仕組みのアップデートに向けたアクションは取りづらくなりますから、今回のプロジェクトは今後EXをさらに向上させていくにあたり大きな一歩になったのかなと思いますね。

―今回のプロジェクトを通して得られた気づきや学びなどはありましたか?


グループ横断の取り組みを進めるためには、お話を通すべきキーマンがどなたかをしっかりと押さえて、正しい順序でご説明して理解を得ていくことが大切だなと改めて実感したプロジェクトでした。


現在も別で新たなプロジェクトが走っていますが、目標を達成するために力強く推進する部分と、キーマンに対して時間をかけてご説明していく部分の両立をより意識するようになったかなと感じます。

―ありがとうございます。それでは、今後挑戦したいことをお聞かせください。


ステークホルダーが多い分取り組みを進める難しさはありますが、目指すものを同じくするグループの方々だからこそ、しっかりと言葉を尽くし周りを巻き込んでいくことで、時間はかかったとしても良い方向に進んでいけると思っています。


今後も皆さんの思いや求めるものを考え、自分の立場に置き換えて学びを得ながら、さまざまなプロジェクトを推進していければと思います。


※2023年8月時点の情報です。


パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。

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