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有限会社中垣技術士事務所

「ノンデイリーPLANTA」、ミルクアレルギーフリーで食事の楽しみを広げるヨーグルトスターターの開発ストーリー

(PR TIMES STORY) 2024年02月15日(木)18時26分配信 PR TIMES


 弊社は1991年創業の発酵乳のスターター(種菌) を販売している会社です。

 主力商品は、創業以来33年間販売しているコーカサス地方の伝統的発酵乳ケフィアを家庭で発酵できる「ホームメイド・ケフィア」です。販売実績は600万箱(ヨーグルト換算6,000万リットル)、現在およそ10万人の利用者がいます。

 2009年にブルガリアのスモリヤン地方の伝統的ヨーグルトにビフィズス菌を加えたヨーグルトスターター「プロバイオティクスBIFIY(ホームメイド・ヨーグルト)」を発売しました。2019年にはスカンジナビア地方の強い粘りが特徴の伝統的発酵乳ヴィーリを家庭で発酵できる「ホームメイド・ヴィーリ」を発売しました。世界の三大発酵乳ケフィア、ヨーグルト、ヴィーリを家庭で作れます。

 多くの顧客とコミュニケーションをとりながら健康に奉仕することを社是として事業を営んでいます。ところで最近「乳製品が入っていませんか」という質問が多くなりました。弊社の製品にはすべてスキムミルクが入っています。しかし何らかの理由で乳製品や動物性食品を口にできない人が増えていることがわかり、そのような人々にも食事を楽しんでいただきたい、健康になっていただきたいという思いから、植物ベースのヨーグルトを発酵できるヨーグルトスターターを開発しましたので紹介します。

わずか0.1%の乳製品も避けなければならない人のために!

 ヨーグルトスターターはスキムミルクをキャリアーとして、1gずつパックに充填しています。乳酸菌は目に見えないくらい小さいのでそのままでは取り扱いが難しく、スキムミルクに混ぜて扱いやすくするとともに、1パックで1リットルの牛乳を発酵できるように、1gあたりの乳酸菌数を標準化しています。例えば豆乳で発酵させた場合は実際に口にする豆乳ヨーグルトにはわずか0.1%のスキムミルクが加わるにすぎません。しかし、その0.1%の乳製品を避けなければならない人が増えてきています。

 ノンデイリー(非乳製品)のヨーグルトスターターの需要が高まっています。


アレルギーから倫理上の理由まで、ノンデイリー製品への多様な需要

 ノンデイリーヨーグルトスターターを必要とするのは、次のような人々です。

牛乳アレルギーの人、牛乳を飲むとお腹が痛くなる乳糖不耐症の人、コレステロールの摂取を避けている人など健康上の理由で乳製品の摂取を避けている人々、および環境に配慮してあるいは倫理的な理由から動物性食品を避けている人々です。


 ノンデイリーヨーグルトスターターを生産するためには、次の4つの課題を克服しなければなりません。

課題@:乳酸菌の培養

 乳酸菌は栄養要求の複雑な細菌ですから、培地には牛乳成分または牛乳成分の分解物を添加することが多い。私は以前ヨーグルトメーカーの研究所長でしたから、乳製品またはその分解物を使用しないで乳酸菌を培養する難しさはよくわかっています。

 ところが海外ではSDGsのために植物ベースの食品の需要が高まっていて、乳酸菌メーカーも動物性資源を利用しない乳酸菌培養技術の開発を進めていました。海外の乳酸菌メーカーと相談しながら開発を進めた結果、乳製品を使用しないで培養したミルクアレルギゲンフリーの乳酸菌が入手できました。

          植物ベースの乳酸菌の原料調査表


課題A:スティックパックへの充填

 弊社が販売しているヨーグルトスターターはすべて顆粒状のスキムミルクをキャリアーとしていますが、植物ベースのヨーグルトスターターにはスキムミルクは使えません。海外の乳酸菌メーカーは植物ベースのヨーグルトスターターにはコーンスターチを使用していました。しかしコーンスターチは粉末が細かすぎてスティックパックの充填機では充填できませんでした。澱粉を顆粒にして流動性を良くしなければなりません。国内の澱粉メーカーにあたってみましたが顆粒状の澱粉を製造しているメーカーはありませんでした。それで澱粉の分解物について調査を進めたところ、顆粒状のデキストリンがあることがわかり、充填テストをしてみると問題なく充填できました。


スティックパック


課題B:販売戦略

 上記@Aの課題を克服してノンデイリーヨーグルトスターターの生産の可能性が開けましたが、ノンデイリーは顧客を限定することになり広がりに欠けます。ノンデイリー志向の人々以外にも魅力的な特徴のある製品でなければ拡販は困難です。

 海外の乳酸菌メーカーと相談して、ザワークラウト(キャベツの漬物)やテーブルオリーブの発酵菌であるプランタルム菌の使用を検討しました。プランタルム菌は胃酸や胆汁酸に耐性が強く、生きて大腸に達します。医学系のデータベースPabMedでLactiplantibacillus plantarumとProbioticsをキーワードに検索すると、最近急速に研究論文が増えていることがわかりました。現在はビフィズス菌がプロバイオティクス(適切な量で摂取すると宿主の健康上の利益をもたらす生きた微生物)の代表ですが、近い将来ビフィズス菌とプランタルム菌がプロバイオティクスの双璧になる可能性が見えました。

 それで、ノンデイリーヨーグルトスターターの乳酸菌の構成を、ヨーグルトの発酵菌であるブルガリア菌とサーモフィルス菌に、プランタルム菌を加えることにしました。いずれの乳酸菌もミルクアレルゲンフリーです。そしてプランタルム菌に因んで商品名を「ノンデイリーPLANTA」と決定しました。


ノンデイリーPLANTA

1,437円(税込)/1箱(10パック詰め)


課題C:植物性ヨーグルトの風味

 ノンデイリー(非乳製品)ですから牛乳は発酵の対象ではなく、植物由来のミルクが発酵の対象になりますが、市販しているココナッツミルク、アーモンドミルク、オーツミルクはすべてタンパク質が少なく、カード形成(固まること)ができません(ヨーグルトになりませんでした)。唯一豆乳は牛乳とまったく同じように発酵できます。

 しかし、豆乳には大豆に由来する特有のフレーバーがあり、豆乳ヨーグルトの普及の妨げになっています。近年豆乳の需要が伸びていますので、弊社でも豆乳ヨーグルトを開発すべく様々な乳酸菌で発酵試験を行ってきましたが、芳しい結果が得られていませんでした。豆乳ヨーグルトは普段から豆乳になじんでいる人々に消費が限定されるのではないかと考えていましたが、プランタルム菌で発酵させた豆乳ヨーグルトは一般の消費者の嗜好にも十分受け入れられると思える美味しさになりました。

 「ノンデイリーPLANTA」で豆乳を発酵させると、なめらかな食感の美味しい植物性ヨーグルトができます。なお好みによって少々の食塩(1g程度)を加えて発酵させると風味にコクが増し、よりなめらかな植物性ヨーグルトになります。



乳製品を使用せず、健康にも良く、癖になる美味しさをもつ植物性ヨーグルトを発酵できる「ノンデイリーPLANTA」

 「ノンデイリーPLANNTA」の特徴

1) 乳製品を使用していません。ミルクアレルゲンフリーです。

2) 植物由来のプロバイオティクスとして注目が高まっているプランタルム菌で発酵させます。

3) 「ノンデイリーPLANTA」で発酵した植物性ヨーグルトは、癖になる美味しさです。


 「ノンデイリーPLANTA」は健康上の理由や、環境に配慮してあるいは倫理的な理由から乳製品を摂取しない人々に食事を楽しむ選択肢としてでなく、健康を気にしているすべての消費者に自信をもってお勧めいたします。

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