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株式会社ハウジング重兵衛

時代にあった職人育成。人格と技術の面で『多能工職人』を育成し、建設業界の職人不足を救う独自モデルの展開

(PR TIMES STORY) 2024年02月20日(火)14時30分配信 PR TIMES

千葉県・茨城県でリフォーム・新築・増改築・リノベーション事業を展開している株式会社ハウジング重兵衛(本社:千葉県成田市、代表取締役:菅谷重貴)は、1899年に創業し、今年、創業125年を迎えます。

当社は、業界では難しいとされている職人を正社員として積極的に雇用し、大工、水道、電気、内装といったいくつもの工事を一人で行うことのできる『多能工職人』として育成しています。

このストーリーでは、自社での職人育成の経験を活かし、現在大きな社会問題である「大工職人不足」の解決に向け2024年2月に開校する、多能工職人育成学校(一般社団法人Japan Multi-Crafter Academy)をご紹介します。


●高齢化が進む建設業界。職人不足の深刻化による「家が立たない時代」への危機感

 現在の日本での建設業の人手不足は深刻化しており、40年前に90万人いた大工は、現在30万人にまで減少、2030年には20万人になると予測されているそうです。職人不足の大きな要因は高齢化。現在、大工の約4割は60歳以上と見られ、10代、20代の大工は1割にも満たない状況であり、住宅建築の需要ペースを上回る勢いで大工の数が減少しています。 昨年、帝国データバンクの発表したデータによると、建設業の約7割で「人手が不足している」状態で、うち5%の企業では「非常に不足している」状況にあり、コロナ前(19年)を上回るなど、物価高以上に職人不足の影響で「家が建たない時代が来る」と言われています。

●「きつい・汚い・危険」の3Kを乗り越える企業モデル。正社員化でマルチな職人育成の可能性。

3K(きつい、汚い、危険)という労働環境のイメージから、職人の成り手が激減し、一方、企業が職人を正社員雇用することは、固定費を増やさなければならないという観点からほとんどの建築会社が敬遠してきました。

職人を正社員として20名以上雇用している会社は、全国でも5社ほどしかなく、企業が「職人を正社員雇用してこなかった」ことも、今の「職人不足」に大きく影響していると言われています。

当社も2012年から協力業者会を毎月開催し、工事品質の向上などの意識向上にも取り組んでまいりましたが、職人の減少や高齢化する現状を感じる状況でした。

当社では、大工・職人の現場での重要性を感じており、2015年自社職人である「多能工職人集団KENSHI」を設立し、2018年から本格的に未経験者も社員として職人を雇用、現在27名が在籍しています。

職人の雇用を取り入れた背景には、当社が元々大工の会社という歴史から職人の現場での重要性を感じており、お客様大満足のためには、職人の腕・技術だけでなく、人としてお客様はもちろん、社内スタッフにも寄り添うことができる「愛される職人」が必要であると考えました。

また、リフォーム工事を行う場合、大工、設備、電気といったそれぞれの職種の職人が必要となるのが一般的でしたが、いくつものリフォーム工事を一人で行うことが出来る『多能工職人』の育成を行っており、現在は、新卒入社21歳〜50代ベテラン職人まで、27名が正社員として在籍しています。

これにより当社が、職人の正社員雇用の成功事例・ロールモデルとなることで、職人を正社員雇用する企業が世の中に増え、その結果、社会問題の解決に繋がる道だと考えています。

●非正規から正社員への挑戦。給与減の課題克服と安定雇用への成功事例

現在、職人の85%は非正規雇用で、企業から仕事を請け負って働いている職人がほとんどです。メリットとしては、保険や税金などは自ら支払わなければならないものの、高い給料を稼ぐことができること、仕事を自分で選ぶことができるなど、自由度が高い働き方ができます。デメリットとしては、ケガや病気などをした場合、稼ぎが無くなってしまうことや、請負う仕事がない場合は自ら営業活動をしなければならない、という点が挙げられます。

そういう中で、これまで非正規雇用の職人として働いていた職人に、給料が下がるものの安定した待遇があること、そしてその環境の中で後輩指導をしていって欲しい、大工職人としての技術、志を伝えていって欲しいという旨を伝え、それに共感する職人を正社員として雇用することが非常に苦労しました。

実際、5年前、約100名の協力業者の職人に、弊社での正社員雇用を打診したものの、入社に至ったのはたった5名でした。

しかし、その後、コロナや材料の高騰などで、非正規雇用の職人として働くことが困難になってきた職人や、大学や専門学校へ会社説明を繰り返し行うことで、新卒、中途の職人を採用することができています。


●技術面だけでなく、人間性の面でのモデル職人。目指すべき姿を体現する(親方)の育成。

正社員として雇用したものの、安定した状況に胡坐をかき、お客様の想いや自らの技術を高めていくということを怠るような状況では本末転倒です。一般的に、職人としての技術を磨くことは重視されていますが、それ以上に、仕事やお客様、仲間に対する向き合い方などを大切にする職人、職人たちが目指すべき姿を体現しているモデル職人がいるかどうかが、集団としての成長スピードを左右しますが、当社の多能工職人KENSHIでは、技術だけでなく定性的な部分も大切にする親方を育成することに成功し、職人集団の模範になっています。

●「自社職人育成セミナー」の成功。全国の工務店へ正社員雇用を促し、社会全体の利益へと繋ぐ。

当社の『自社職人』の雇用・育成についてのセミナーを2023年3月に開催し、全国から50社100名が参加されました。全国の工務店の皆さんが同じ悩みを持っていること、当社での取り組みをモデルケースとして同じように取り組んでくれる会社を増やすこと、職人を正社員雇用する会社が増えることこそ、職人が安心して働き続けることができる環境ができ、職人になりたい人を増やし、日本の職人不足、人々の生活を守ることにつながると考えている当社にとって、これは大きな1歩であったと考えます。


●多能工職人の採用と育成。品質と営業、両方からの生産性向上へ

 2015年にスタートした『多能工職人』の採用・育成は、当初5名の在籍でしたが、新卒など未経験者の採用も積極的に行い、その後22名を採用してきました。 親方、先輩後輩、経歴でもなく、一緒に頑張る仲間がいる。切磋琢磨しあえる環境は、彼らにとっても高いモチベーションにもつながっています

工事品質の向上や回転率を上げるため、トイレ、キッチンといった当社の主軸である「水廻りリフォーム」に絞った多能工職人を育成することで、当社における職人不足の解消や品質の改善につながっています。これは当社だけでなく同業他社においても自社の抱える職人不足問題において一つの解決策になると思っています。 また、施工の現場だけでなく、当社の営業メンバーにとっても、同じ想いでお客様の悩みの解決に職人の立場からもお客様第一を考え現場に当たってくれる仲間であることは、今まで営業が何度も現地に行き行っていた工事の状況把握も、自社職人がいることで安心して現場を任せることができ、営業活動としての生産性の向上にもつながっています

●職人学校設立。人格と技術の両方の面で人材を育成し、卒業後のキャリアまでサポートすることで職人不足問題解決に取り組む。

2024年2月に一般社団法人Japan Multi-Crafter Academyという多能工職人育成学校を設立、全国から職人志望の人財を募集し、30日間で多能工職人の基礎を伝承します。

特に、多能工職人としての技術だけでなく、お客様や仕事に対する姿勢、マインドを重視し、ロボットには変わることが出来ない「愛される職人」を輩出することを実現することこそ、職人不足問題の根本的な打開策だと考えています。 「見て覚えろ」で技術を伝承してきた職人の世界を脱却し、職人として一人前になりたいという想いを持った若者を、少しでも短い期間で、かつお客様に愛され、生産性の高い技術力を持った職人に育て上げることは、職人不足問題を解消していくための一番の鍵です。

また、育成した職人が、適正に評価され、正しい対価を給料として支払われ、待遇を保証されること、将来のキャリアステップを明確にすることは、職人になりたいという人財を増やすことに繋がっていきます。 「職人不足問題」を解消するためのモデルとなるような取り組みを実践し、他の企業の模範になることも、我々の使命と心得、事業を展開して参ります。

●地域社会と協力し、職人学校を中心とした地域活性化

今回、職人学校の地となるのは、2019年に廃校となった、千葉県香取市にある旧府馬小学校

当社の創業の地である千葉県香取で、また、その地域のご家族にとって思い出の場所である小学校を、社会問題を解決する職人学校の開校をスタートとして、地域の皆さんの生活に直結する部分と、地域の活性化につなげ、多くの皆さまに来ていただき、地域がより開けていく複合施設として、今後、カフェや食堂、コインランドリーやジム、就労支援施設の開所等、順次始めていきます。


2023年12月には、地域の皆様にご参画いただき総勢100名で、校内の環境整備を行いました。会の中では、「府馬小学校」の思い出などもお聞きすることができ、地域の大切な場所を活用し、地域と一丸となって挑戦をスタートしていきます。


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