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ロゼット株式会社

【開発担当インタビュー】“イオウ”が秘める可能性に魅了され、ロゼットイオウ研究の第一人者を目指す

(PR TIMES STORY) 2023年04月19日(水)14時25分配信 PR TIMES

ロゼット株式会社は、“イオウ”をコンセプトとする新スキンケアブランド『iow』(イオウ)を、2023年4月10日(月)に発売いたしました。


今回は、『iow』の開発に携わり、主要成分の“イオウ”について研究を重ねてきた開発担当研究員に、その特性やブランドのリードアイテムでもある「SF美容水【医薬部外品】」の誕生秘話について話を聞きました。


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「“イオウ”はきっと想像以上だ」“イオウ”への期待から始まった新商品の開発

―入社当時から“イオウ”との縁があったと伺いました。どのような経緯だったのでしょうか?

入社1年目の時に、“イオウ”を配合する『ロゼット洗顔パスタ イオウシリーズ』がちょうど90周年を迎え、それを記念するメディア向けイベントでの商品プレゼンテーションのためにイオウ研究に携わりました。そこから“イオウ”との縁が始まりました。


―その関わりもあって“イオウ”を研究テーマにされているのでしょうか?

きっかけはそうなります。

"イオウ"は昔からニキビに効果があることが知られていますが、”イオウ”について深く研究された文献情報はあまり見当たりません。そんなまだ謎の多い"イオウ"が持つ効果に早くから着目してきたロゼットで研究を重ね、より知見を深めることで、基礎研究や処方開発に生かせる新たな発見を得られるのではないかと思ったことが、“イオウ”を研究テーマに選んだ理由です。追求していくにつれ、きっと想像以上の研究結果も出てくるのではないかと期待しています。


―では、その“イオウ”をコンセプトとしたスキンケアの企画や、“イオウ”を配合する化粧水の開発依頼について、率直にどう思いましたか。

ロゼットでは"イオウ"を配合した洗顔料「ロゼット洗顔パスタ イオウシリーズ」を発売していますが、これまでにリーブオン※のスキンケアアイテムは発売していませんでした。それもあって、イオウ配合の新たなリーブオン商品の開発を実現するために、“イオウ”を自身の研究テーマに設定したんです。だから依頼が来た時は、偶然にも取り組みたいと考えていた企画と重なり驚きました!これはもう偶然ではなく必然と言っていいかも、なんて思ったりして。(笑)


今回担当した"イオウ"を配合する化粧水の開発には従来とは異なる製造技術も必要となり、ハードルが高いと思いつつも、自身が取り組みたいと考えていた研究テーマに挑戦することへの嬉しさも感じていました。


※リーブオンとは“洗い流さない商品”を意味する。



さっぱりした使用感を“うるおう”へ!清浄効果と肌を柔らげる特徴を併せ持つ“イオウ”の力で、温泉後のような明るい肌に導く


―原料としての“イオウ”について、教えてください。

肌を清浄する効果によってニキビの原因となる皮脂などをケアし、肌あれ・ニキビを予防します。ただ、皮脂は“保湿”にも関係してくるため、過剰な清浄効果は肌の乾燥に繋がってしまうデメリットもあると考えています。“イオウ”は清浄効果が強いということもあって、比較的さっぱりとした使用感であることも特徴の1つです。


―では、今回発売する「SF美容水【医薬部外品】[化粧水]」(※以下「美容水」)については、さっぱりとした使用感なのでしょうか。


マーケティング部からの依頼で、“イオウ”を配合しているのに、うるおい感のある使用感に仕上げています!

モニターテストでは、肌あれ・ニキビへのアプローチについては当初から評価が高かったものの、やはり、「乾燥する、突っ張る…」といったお声もあがりました。

そこで、“うるおい感”や“なめらかさ”もしっかりと体感いただけるように、保湿成分を配合することで調整しています。


“イオウ”の力でニキビが気になる肌へアプローチしつつ、うるおいやなめらかさも感じられる――この2つの魅力を掛け合わせるバランスは非常に難しかったですが、うまく処方を組むことができたと思っています。


ーイオウ”は肌を柔らげる効果もあると聞きました。

そうですね、“イオウ”には肌を柔らげる効果もあります。その効果によってハリやツヤのある肌へ導くことが期待されます。イオウ温泉に入った後、お肌のすべすべさや明るさを感じることがあると思いますが、きっとそれも肌を柔らげることが寄与しているのだと思います。



“イオウ”の効能効果への信頼と、扱いづらさで生じる課題


―『iow』の「肌あれ・ニキビを予防し、その先の光透肌*に導く」というコンセプトについては、当初どう思いましたか?

肌あれ・ニキビについては、イオウを配合することでアプローチする自信がありました。「光透肌*に導く」という点についても、保湿成分などで調整することで、コンセプトの実現は処方上でもクリアできると思いました。


―では、開発はスムーズに進んだのでしょうか。

いいえ(苦笑)

僕が担当した「美容水」では、開発がかなり難航しました。

様々な課題がありましたが特に大変だったエピソードが2つあります。



独自処方で編み出した、"イオウ粉末化"での配合!


まず、“イオウ粉末化の難易度”についてです。

社内で配った美容水の初回サンプルでは、効果に対する評価は比較的高かったのですが、イオウの粒がかなり大きくなってしまって、「なじみが悪い」などの意見があがりました。その課題は、イオウの粒子をできる限り細かくパウダー状にすることで解消できると分かってはいたものの、自分自身で処方組みを一からスタートさせたことが初めてだったこともあって中々うまくいかず…これ以上イオウの粒子を細かくできるのか悩んだ時期もありました。


しかし、繰り返し処方の組み合わせを研究していくうちにイオウの特性が少しづつ見えてきて、ついには水の中でもかなりの細かさを維持できる独自処方を編み出すことができました!(※詳細は企業秘密となります。)


想定の通り、細かなパウダー状で配合・維持することができてからは、肌あたりや肌なじみといった使用感も一気に改善され、“イオウ”が使用感を損なうことのない状態に仕上げることができました。



そして何よりも一番難航したのが、“充填”です。

研究開発では、初めに試作機を使って実験を始めて、その後スケールアップしていくのですが、スケールアップの際の課題が本当に多かったです。


ロゼットでは今回の「美容水」のような粉が沈殿している(※イオウは水に溶けない特性のため)タイプの商品の前例があまりなく、手探り状態での製造となりました。これまでの充填方法だとすぐに粉が沈殿してしまうので、どうにかイオウの粉を分散させるために混ぜながらの充填方法を採用し、他の商品では行わないくらい数多くの充填テストを繰り返しました。そのかいあって、とても時間はかかりましたが、最終的に分散させながらの充填を成功させることができました。


仕上げに入れた攪拌球は、より美容水の中で粉を拡散させるためのもので、お客さまに使用する直前に振っていただくことで品質も担保することができたと考えています。




アルコールを使用しない“イオウ”配合化粧水を実現!

ー処方上において、意識した点は?

“しっとりとした使用感”へこだわり、アルコールを配合せずに仕上げた点です。


“イオウ”は水に溶けない性質で、扱いづらい原料でもあります。「美容水」も、粉末状の“イオウ”が沈殿しています。ですので、使用前には振って使っていただくタイプの化粧水となっています。


水に溶けない“イオウ”ですが、アルコールとは比較的相性が良く、アルコールを配合することによって水に分散しやすくなります。また、アルコールを配合したものは“さっぱりとした使用感”が特徴です。



しかし、『iow』の「美容水」では、マーケティング部から“しっとりとした使用感”とリクエストがあったため、アルコールの配合は難しいと考えてアルコールフリーにこだわりました。

先程お話ししたようにメインの“イオウ”も比較的さっぱりした使用感のため保湿成分での調整も行いましたが、アルコールフリーとしたこともサラサラなテクスチャーながらベタつかないうるおいのある使用感に仕上げることに寄与しています。


配合成分や使用方法を調整することで、可能な限りコンセプトに沿った使用感=“うるおい”を追及することができて良かったと思っています!


リーブオン商材へ“イオウ”を配合させる前例が無かったので、何となく「大変だろうな」と想定はしていたものの、いざやってみると、進めば進むほど課題が出てきました。一つ解決すると「ここにもこんな問題があるのか…」と、また新しい課題が出てくるといった感じですね。


“イオウ”の効果への信頼はあったものの、結果として求めている使用感を実現させることや、商品化に向けた工場での製造方法を確立させることが非常に難しく、苦労しました。

一番の難題となった“充填”も無事にクリアすることができて、本当にほっとしています。


* SF洗顔パウダー、SFパック:汚れを落とすことによる肌印象/SF美容水【医薬部外品】:うるおいによる肌印象



―ずばり、処方担当として伝えたい「美容水」の魅力は?


一番の魅力は、「イオウが見える」ことだと思います!

“イオウ”が水に溶けないという扱いづらさは、処方開発が難航した一つの原因でしたが、今ではそこがリアルなイオウを感じていただける「見える」部分になっていて、お客さまにとっても魅力だと感じていただけるのではと期待しています。お客さまが「美容水」を使い"肌への効果"を感じていただけた時に、「まさにこれだ!」と、その効果と可視化されている“イオウ”とを結び付けていただくことで、より商品の良さをお伝えできればと思っています。


有効成分(「美容水」では“イオウ”)が可視化されている製品は市場でもまだ多くはなく、社内でも初めての取り組みとなりました。

そんなイノベーションを起こせたことも、一社員として嬉しく思います。


「“イオウ”の謎にコミットします」ロゼットが目指す今後の"イオウ研究"について


“イオウ”に興味を持つきっかけとなった『ロゼット洗顔パスタイオウシリーズ』の90周年イベントで、商品を使用した際の肌の状態を細かく調べたのですが、その時に“イオウ”は本当に奥が深い成分だと感じました。今回『iow』の発売によって、改めて“イオウ”の効能効果に着目して深掘りすることもでき、大切なノウハウとなりました。


効能効果として優れている成分なのに、配合された商品が市場であまり販売されていないことに関しては、やっぱり扱いの難しさだとか、他にも様々な理由があるのだと思います。ロゼットでは90年以上前から扱ってきていますが、“イオウ”にはまだまだ謎が多いと感じています。これからも研究に取り組んで、“イオウ”そのものについて、より自社内での知見を積み上げていきたいと思っています。


まずは、現時点でのロゼットの最新“イオウ研究”が作り上げた「SF美容水【医薬部外品】」の実力を多くの方に体感していただきたいと思いますので、店頭で見かけたらぜひ一度お試しください!



▼『iow』マーケティング担当者インタビューはこちら

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