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株式会社ファンケル

アテニアの売上20%増を牽引した「ドレススノー」 誕生の立役者は、20万人のアテニア“ファン”

(PR TIMES STORY) 2022年10月28日(金)14時37分配信 PR TIMES

ファンケルグループでエイジングケア化粧品などの製品を取り扱うアテニアの2022年3月期の売上高は、前年同期比19.6%増の148億4,900万円と過去最高を記録。この業績好調を語る上で欠かせないのが「ファンマーケティング」です。

アテニアのコミュニティサイト「アテニア ファンコミュニティ」をご存じでしょうか。30〜50代の女性を中心に日々さまざまな話題の投稿で盛り上がり、登録者数はなんと20 万人以上にのぼります(2022年10月時点)。

ファンコミュニティ構築サービス大手・クオン株式会社様によれば、「化粧品会社が運営するファンコミュニティとしては、国内最大級」となります。


<ファンマーケティングとは?>

製品やサービスに対し、熱烈なファンを増やすことで、中長期的に売上を拡大させていくマーケティング手法。「ファンマーケティング」が成功すると、消費時間や消費額がアップすることが期待されます。


課題感を突破するために開設したファンコミュニティ

「ファンコミュニティは、ユーザー同士、企業とユーザーのコミュニケーションを通して本音が集まるオンライン空間。大人女性のインサイトに寄り添い、期待を超える価値の提供を目指すアテニアにとってアイデンティティーそのものとなっています」と話すのは、株式会社アテニア 事業戦略本部 本部長 春田 康児氏。アテニア ファンコミュニティの変遷や、コミュニティ起点のヒット製品「ドレススノー」について聞きました。

――― アテニア ファンコミュニティを立ち上げた経緯は。

春田「SNS の台頭により、これからのコミュニケーションは、企業が一方的に伝える情報発信ではなく、第三者による評価が広く浸透してくるという兆候が見られました。そのような時代において、ブランドを推奨する声が自発的に世の中に広がっていく仕組みが作れないかと模索し、たどり着いたのがファンコミュニティの開設でした。クオン株式会社様が提供するコミュニティ・プラットフォーム『ファンコミュニティクラウド QON』を活用して2015 年12 月にオープンしています」

――― ユーザーは、コミュニティ内でどのような行動ができるのでしょうか?

春田「『おしゃべりカフェ』というコーナーでは、オーナーの透子というキャラクターを通して企業から発信される美容や製品に関するキャンペーンに参加することや、ユーザーが自由にテーマを設定することができます。参加されたユーザーはメッセージ投稿や拍手などのアクションを通じて交流を深めています。アテニアに関わる話題はもちろんですが、「エコ活動は何している?」「朝ごはんは食べますか?」など自由で気軽なコミュニケーションが行われているのも、アテニアファンコミュニティの特徴ですね。

――― 参加者がファンコミュニティの存在を知るきっかけは?

春田「オンラインサイトのトップページや製品ページのレビュー紹介、メルマガなど、オウンドメディアでのご案内が中心になります」

運営ポリシーは「お客様が主役」

――― アテニア ファンコミュニティ独自の特徴は?

春田「一番の特徴は本音が集まるという点です。製品やサービスに対する本音はもちろんのこと、お客様のいち生活者としての一面から隠れた本音も垣間見ることができます。また、お客様同士のコミュニケーションも活発になり、『アテニアで、〇〇〇を買いました。効果があるのか楽しみです』といった投稿に、『アテニアは期待を超えてくる会社です!』『虜になります』などの応援コメントが次々に寄せられます。もちろん本音というからには、ネガティブなお声も入りますが、さまざまな立場や視点からコメントがやりとりされるうちに、最終的にはアテニアに対する期待としてポジティブに帰着することが多いですね」

――― コミュニティを運営するにあたり、心掛けていることは?

春田「コミュニティは、企業ではなくお客様が主役であるということを心掛けています。企業色が出すぎると、自由さや楽しさがなくなり、本音で語ることができなくなってしまいます。そのため、運営担当者はコミュニティ内の空気を肌で感じながら、企業とユーザーのちょうど良い距離感としての『場づくり』をとても大切にしていますね。企業から情報を発信する際にも、製品の機能や効果といったモノ軸ではなく、その背景にある想いを通じてコト軸のコミュニケーションを取ること、社員が登場する場合にも製品を愛用する消費者の一人として等身大で接することなどを意識しています。ちょっとした違いで場の雰囲気が大きく変わります」

――― 初心者ファンが、コミュニティで楽しめるような仕掛けは行っていますか?

春田「『アテニア ファンコミュニティ』のさまざまな題目に、オリジナルキャラクター・テニーちゃんを配置し、探していただくキャンペーンを定期的に行っています。複数の投稿を見ることに慣れていない方の、行動のキッカケになるイベントです。ほかにも、『インナーケア川柳』など、気軽に盛り上がれる題目を用意しています。また、『おしゃべりカフェ』では、『あなた自身のアテニアとの思い出エピソードがございましたらぜひ聞かせてください!』という企画を行っています。まだお付き合いの浅いお客様がファンの熱い投稿に触れることで、ロイヤリティーが高まるきっかけになっています」

――― ファンはSNS や他社の口コミサイトではなく、なぜコミュニティサイトに投稿するのですか?

春田「自分と同じ肌悩みや考え方を持っている仲間とつながりたいという思いが強いと思います。こういった話題は友人や知人と話しづらいこともありますし、ましてや同じ悩みや考え方を持つ仲間を見つけることは容易ではありません。アテニアというブランドを見つけて共感したということが、一つの共通項としてつながりを生んでいることは、私達にとってもとても嬉しいことですね」

アテニア ファンコミュニティ登録者数は20万人で、伸長傾向


ファンコミュニティはおおよそ3 段階のフェーズで、成長を遂げてきました。

<第1ステージ 導入期:2015 年〜2016 年>

まずは登録者数を伸ばすこと、そして購買との相関性を見いだすことがテーマでした。開設して1〜2年が経つ頃には、ファンコミュニティ

を利用することで、心理的ロイヤリティーとLTV※が高まることが確認できました。

<第2ステージ 成長期:2017 年〜2018 年>

登録者数が10 万人規模まで達し、次に着目したのはコミュニティ内でのアクション率向上です。拍手ボタンによるアクションやコメント数を伸ばすための取り組みを推進したことで、コミュニティが活性化し、さまざまな本音が集まる空間へと進化しました。

<第3ステージ 定着期:2019年〜現在>

第3 ステージになると、製品やサービスの検討においてコミュニティが欠かせない存在になってきました。コミュニティからヒントを得て製品開発に生かす、発売した製品にもさまざまな本音が集まるといったとても良い循環が生まれています。

Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略で、「顧客生涯価値」を指す。

――― どのように登録者数を増やしていったのですか?

春田「導入当初は登録者数を意識していましたが、ある程度の規模になってからは、登録者数を増やすということはあまり目標として見てきませんでした。そのため、何か施策をやって急激に人数が増えたといったこともありません。コミュニティを通して得られる体験価値を高めていった結果、自然と登録者数が増えていきました」

薬用美白・エイジングケアライン『ドレススノー』の販売により、

基礎スキンケア全体の売上が前年比26%増

――― ファンコミュニティサイトで得られた 「気付き」をマーケティングに生かして、直近で売上が伸びた直近の成功事例を 教えてください。

春田「2021 年5 月に発売した、薬用美白・エイジングケアライン『ドレススノー』全3 種、3,300 円〜 4,730 円(税込)によって、基礎スキンケア全体の売上が2020年比で26%増と伸長しました。

女性がスキンケアアイテムを選ぶ際には肌質や肌悩みに合う製品を選ぶのが一般的ですが、コミュニティを通して、肌悩みが増えるにしたがってどの悩みを優先すべきか『選択する』ことにストレスを感じているということが分かりました。そこで、美白とシワ改善を同時に叶える製品『ドレススノー』を開発し、『私は選ばない』『どちらも欲しい』というメッセージと共に世の中に発信していきました」

――― ファン コミュニティサイト導入によってもたらされた、 最大の価値とはどのようなものだと考えていますか?

春田「お客様のインサイトに寄り添うことがアテニアのアイデンティティーとして確立され、企業全体の風土や従業員1人ひとりの行動に浸透していることですね。もともとは、推奨の声を世の中に広げることを狙いとして始めたのですが、いつの間にかお客様の声を社内に吸い上げる起点になっていて、そこから生み出された製品・サービスが世の中に発信されるかたちへと変化してきました。『ドレススノー』は世の中では明らかになっていない、潜在していた本音を掴みました。お客様の本音から生まれたコンセプトには、強い共感が生まれます。コミュニティサイトは、インサイトに着目して昇華するモノづくりの起点となっています。

アテニアでは、ファンコミュニティを軸としたマーケティング、企業活動を行い、今後もファンと共に唯一無二のブランドを作り上げていきます」


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