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【ラグビー テストマッチ 2024 オータム・ネーションズシリーズ】「イングランドvs日本」11月25日(月)午前0:40[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
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世界のラグビー強豪国が欧州に集い、熱戦を繰り広げている「オータム・ネーションズシリーズ」。WOWOWは手に汗握る試合の連続となっているそのテストマッチシリーズを現在放送・配信中で、11月23日(土・祝)からの第4週の6試合も見逃せないカードがずらりと並んでいる。
特に注目すべきは11月25日(月)午前0時40分から放送・配信する「イングランドvs日本」だろう。エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)率いる日本代表にとって2024年の活動を締めくくる試合となり、6月にも対戦した強豪イングランドに対してチームとして掲げてきた“超速ラグビー”がどこまで見せられるか、という意味でも見逃せない一戦となる。
今回は、その「イングランドvs日本」を解説予定で、11月16日の「日本vsウルグアイ」の配信でも解説を務めた元日本代表の大西将太郎さんに、日本代表の現状やイングランド戦に向けて注目すべき点、そして代表OBとして伝えたいことなどをうかがった。
──日本はウルグアイに36-20で勝ち、今回の欧州遠征で初勝利を収めました。
「できれば大勝して、きれいに次のイングランド戦へ向かうのが理想的だったと思いますが、そんなに簡単に勝てる相手ではありませんでした。選手たちも“これがテストマッチだ”と痛感したと思いますが、シンビン(10分間の一時的退出)やレッドカード(退場処分)などがありながらも最後は勝ち切りました。それがすべてです。この勝利をどのように次に生かすか、それが大事になります。最後にトライを取って終われたことも大きいです」
──勝利という結果が何よりの収穫、ということですね。
「はい。僕が日本代表だった時代とはレベルが違いますが当時の経験から言いますと、長く一緒に生活している選手たちは勝てない時期が続いてしまうとメンタル面でやられてしまいます。ですから、こうして勝って次に臨めるのは想像以上に大きいことなのです」
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日本代表/アフロ
──後半26分のレッドカードで1人減ってからは特にディフェンスで我慢し、相手に得点を許しませんでした。
「規律を守る日本のチームスタイル、国民性が(レッドカード以降は)出ていました。1人少なければ誰かがその分カバーしよう、という精神がよく表れていましたね」
──もちろん課題もあります。
「あくまでチームの強化プログラムの中心はアタックだと理解はしていますが、気になるのはやはりディフェンスです。個々のタックルで(逆に)食い込まれたり、相手にパスをつながれたり、というシーンが多く見られました。その原因が(ディフェンス)システムにあるのか、個人のタックルにあるのか。そのあたりも次のイングランド戦でわかると思いますが、失点が多いという課題は依然として残っています」
──そんな日本代表を、SH(スクラムハーフ)齋藤直人選手がキャプテンとして牽引しています。
「ウルグアイ戦でも、FW(フォワード)が“攻めたい”と意気込んでいる時に齋藤選手が冷静にペナルティゴールを狙う選択をした場面がありましたし、大きな試合でも落ち着いていますね。フランス(TOP14のトゥールーズ)でプレーするようになって、また一回り成長しているなと感じました」
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齋藤直人/アフロ
──他にもパフォーマンスがよかった選手はいましたか?
「No.8(ナンバーエイト)姫野和樹選手は別格でしたね。相手のアタックをスローダウンさせていたシーンが何度もあり、やはり姫野選手が目指す高みは違うなと感じました。また、FL(フランカー)下川甲嗣選手もワークレート(仕事量)がすごく良かったので、彼らの存在は大きいと思います」
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姫野和樹/アフロ
──チームとして、11月10日のフランス戦(52-12で敗戦)から改善されたと感じられたポイントはありましたか?
「相手が違うので単純な比較は難しいのですが、ブレイクダウン(接点。そこでのボールの争奪戦)でのサポートの速さ、球出しのスピードは良くなったと感じています」
──そしていよいよ今年の集大成となるイングランド戦を迎えます。どんな試合になると予想、あるいは期待をされていますか?
「ラグビー発祥国のイングランドは絶対に日本代表を打ちのめしにかかってくると思います。聖地(トゥイッケナムのアリアンツ・スタジアム)での試合ですから日本代表はプレッシャーもあるでしょうが、大事なのはエディーさんのもとで“チームとしてやってきたことをどれだけ出せるか”です。そして、3年後の2027年のラグビーワールドカップに向けて“日本代表はこのスタイルで行けばさらに強くなる”という未来が見える試合にしてほしいですね」
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イングランド代表/Getty Images
──対するイングランドはニュージーランド、オーストラリア、南アフリカに敗れており、今回のオータム・ネーションズシリーズでまだ勝ち星がありません。
「試合内容はそこまで悪くはなく、むしろいい場面もあり勢いはあると思うのですが、キック1本など本当にわずかなプレーの差により、接戦で勝ち切れていない状況です。彼らにとっては今回の日本代表戦もホームでの試合ですから、なおさら負けられない戦いになります。日本代表にとってはそんな本気のイングランドに対してどれだけ戦えるか、という勝負ですね」
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──イングランドはどのようなスタイルを見せてくるでしょうか?
「日本代表のアタックに対して積極的に前に出てディフェンスしてくると予想しています。そのディフェンスに対して日本代表がどう対応するかが大事です。これまでのようにパスの連続でつないでいくだけでは後ろに下げられてしまい、そうなるとイングランドのFWが優位になると思いますので、状況によっては裏のスペースにキックを蹴ってディフェンスのラインスピードを落とすなど、イングランドに対してどのようにアタックをしていくかが一つのキーポイントになります。
そして、2024年(夏以降)に最初のテストマッチを行ったチーム同士なので、どれだけ成長したかの見せ合いにもなります。しかも、かつてエディーさんがHCを務めたイングランドですから、両チームにとって意地と意地の張り合いになるでしょう。その意味でも楽しみな一戦です」
──特に注目しているイングランドの選手をお願いします。
「やはり、SO(スタンドオフ)マーカス・スミス選手ですね。経験を積んだことでファンタスティックなプレーをしながら堅実な仕事もできるようになりました。エディーさんが見出した彼が日本代表にとって脅威になる可能性は大いにあると思います。
FWでは、激しさが光るFLチャンドラー・カニンガム=サウス選手は要注意です。元代表のFLコートニー・ロウズ選手のような堅実なタイプとは異なるアグレッシブな選手なので、彼がいることによってイングランドが一味違ったチームになっていると感じています」
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マーカス・スミス/Getty Images
──手強い選手が揃うイングランドですが、今の日本代表に対して大西さんがOBとして思うこと、伝えたいことがあればお願いします。
「一つ勝つだけでチームの雰囲気が変わる、という経験を僕自身もしています。ウルグアイ戦の勝利があったからこそチームが一つになれた、全員がより同じ方向に向かっていくようになった、と言えるようにしてほしいですし、しなければいけないと思っています」
今年のオータム・ネーションズシリーズでまだ勝ち星がないイングランドだが、世界トップクラスの強豪であることに変わりはない。チャレンジャーの日本代表はいかにしてその厚い壁を崩すのか。そして、磨き続けてきた“超速ラグビー”の片鱗を見せることができるのか。一瞬たりとも見逃せない大一番を、ぜひWOWOWで見届けていただきたい。
◆◆◆[WOWOW ラグビー 配信・放送情報]◆◆◆
【ラグビー テストマッチ 2024 オータム・ネーションズシリーズ】
<第4週>
「フランスvsアルゼンチン」
11月23日(土・祝)午前4:55[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
「アイルランドvsフィジー」
11月23日(土・祝)午後11:55[WOWOWオンデマンド]
「ウェールズvs南アフリカ」
11月24日(日)午前2:25[WOWOWオンデマンド]
「イタリアvsニュージーランド」
11月24日(日)午前4:55[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
「スコットランドvsオーストラリア」
11月24日(日)午後10:25[WOWOWオンデマンド]
「イングランドvs日本」
11月25日(月)午前0:40[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
<第5週>
「アイルランドvsオーストラリア」
11月30日(土)午後11:55[WOWOWオンデマンド]
(※時間変更の場合あり)
<関連番組>
【オールブラックス ドキュメンタリーシリーズ 〜2023年 頂点への挑戦と裏側〜 (字幕版)】[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
#3「不屈の魂」 11月24日(日)午前7:40
#4「王国の誇り」 11月24日(日)午前8:05
世界中のラグビーファンを魅了するニュージーランド代表オールブラックス。惜しくも頂点に届かなかった2023年ワールドカップを彼らの言葉で振り返る。
<その他関連コンテンツ>
【エディータイムズ 2024】
エディー・ジョーンズ、再び。「超速ラグビー」で世界のトップを目指す名将と日本代表の挑戦、さらに世界のラグビー事情についても鋭く、深く切り込む、ラグビーコンテンツ。WOWOWオンデマンドにて無料配信中!
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