プレスリリース
パナソニック コネクト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 執行役員 社長・CEO:樋口 泰行)が過去に発売した溶接機2機種が、独立行政法人国立科学博物館の「令和4年度 重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に認定されました。2022年度に認定された3件含め、パナソニックグループとして、計14件が登録されています。
未来技術遺産とは、独立行政法人国立科学博物館(産業技術史資料情報センター)が、日本の科学技術史資料のうち、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定し、重要科学技術史として資料台帳に登録するものです。科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的に2008年度から毎年行われており、今回新たに追加された18件含め、合計343件が登録されています。
今回認定された溶接機2機種は、1985年に発売した「トランジスタインバータ制御CO2/MAG溶接機(YD-350HF)」と、2000年に発売した「フルデジタル直流TIG溶接機(YC-300BM1)」です。
トランジスタインバータ制御CO2/MAG溶接機(YD-350HF)は、世界ではじめてトランジスタインバータ制御方式を採用したCO2/MAG溶接機です。溶接電流波形を高速で制御することにより、アークスタート性能を大幅に向上させるとともに、シールドガスに活性ガスを用いる炭酸ガスアーク溶接(CO2溶接)における課題である多量かつ大粒スパッタの大幅な低減を実現しました。また、アークスタート性の向上により、自動車部品などの溶接現場における生産性向上に大きく貢献しました。この度、YD-350HFが「自動車業界を中心とする薄板溶接の高品位化への要求に応えるインバータ制御方式が普及する端緒となった溶接機として重要」であると認められ、未来に引き継ぐべき重要科学技術史資料として登録されました。
フルデジタル直流TIG溶接機(YC-300BM1)は、最初期のフルデジタル設定・制御方式の溶接機です。それまで主流のアナログ方式では最適な溶接状況を得るための電流や電圧等の設定条件の再現性が低いという課題がありました。そこで、設定と制御にフルデジタル方式を採用することによって、溶接施工条件を正確かつ詳細に再現することが可能となり、溶接品質の高位安定化に貢献しました。これにより、増加する非熟練工でも匠の溶接条件を再現できるなど、溶接現場での使いやすさが大幅に向上し、今では、国内外の多くの溶接機メーカーがフルデジタル方式を採用しています。この度、YC-300BM1が「CPUを用いた高速制御による溶接の高性能化と合わせて溶接機にフルデジタル化の流れを創出した製品として重要」であると認められ、未来に引き継ぐべき重要科学技術史資料として登録されました。
【未来技術遺産に登録されたパナソニック関連製品】
登録年/登録番号/資料名/製作年
2008年/第00012号/空気湿電池 300型/1955年
2013年/第00131号/ダイレクト・ドライブ方式ターンテーブル SP-10/1970年
2014年/第00149号/電気洗濯機 SW-53/1953年(三洋電機株式会社製品)
2014年/第00165号/ビデオカメラ ブレンビー NV-S1/1990年
2014年/第00166号/デジタルビデオカメラ NV-DJ1/1995年
2015年/第00186号/ボトル用自動販売機 SVM-48/1968年(三洋電機株式会社製品)
2017年/第00239号/高力率型交流アーク溶接機 LAW-300-3型/1961年
2018年/第00245号/小型オープンリール・テープレコーダ RQ-303 「マイソニック」/1963年
2018年/第00246号/アイソレートループ方式オープンリール・テープデッキ RS-1500U/1976年
2020年/第00296号/DVDプレーヤ DVD-A300/1996年
2021年/第00305号/横置きスクロール圧縮機搭載ルームエアコン コンパクト室外機 CU-G25V/1993年
2022年/第00327号/トランジスタインバータ制御 CO2/MAG溶接機(YD-350HF)/1985年
2022年/第00328号/フルデジタル直流TIG溶接機(YC-300BM1)/2000年
2022年/第00333号/製品化された電動自転車の原型/1980年
<関連リンク>
・独立行政法人国立科学博物館 プレスリリース
https://www.kahaku.go.jp/procedure/press/index.php
・独立行政法人国立科学博物館 重要科学技術史資料
https://sts.kahaku.go.jp/material/
【パナソニック コネクトについて】
■パナソニック コネクト株式会社について
パナソニック コネクト株式会社は2022年4月1日、パナソニックグループの事業会社制への移行に伴い発足した、グローバルで約28,500名の従業員を擁し、売上高が9,249億円※の、B2Bソリューション事業成長の中核を担う事業会社です。当社は、企業としての存在意義であるパーパスを、「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」と掲げています。このパーパスには、製造業100年の知見とソフトウェアを組み合わせたソリューションや、高度に差別化されたハードウェアの提供を通じて、サプライチェーン・公共サービス・生活インフラ・エンターテインメントのそれぞれのお客様とつながり、お客様の「現場」をイノベートすることで、人と自然が共存できる豊かな社会・地球の「サステナビリティ」と、一人ひとりが生きがいを感じ、安心安全で幸せに暮らすことができる「ウェルビーイング」の世界を目指していきます。
※ 2021年度、旧パナソニック株式会社コネクティッドソリューションズ社として
▼パナソニック コネクト株式会社 ホームページ:
https://connect.panasonic.com
【製品写真】
[画像1: https://prtimes.jp/i/3442/4825/resize/d3442-4825-9a89ae1825073bf5a4c4-2.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/3442/4825/resize/d3442-4825-37b8904732aa5d86514c-3.jpg ]
プレスリリース提供:PR TIMES