プレスリリース
美容サロン就業実態調査(2024年)美容師の初職就業期間は「3年未満」が36.7%。早期離職が起きる理由は?最初の職場を辞めた後に、美容師を継続するのは55.4%
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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』(https://hba.beauty.hotpepper.jp/)は、全国の美容サロン従事者※2,899人(スクリーニング調査:7,481人)を対象に「美容サロン就業実態調査」を実施いたしました。その調査結果を発表いたします。
※ 美容師、ネイリスト、エステティシャン、リラクゼーションセラピスト、まつげエクステスタッフ
<スクリーニング調査>
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・美容師の初職就業期間は、1年未満が10.0%、1年以上〜3年未満が26.7%で、3年未満の就業期間が約4割(36.7%)に達する。
・美容師が初職からの転職先の職業で、美容師を継続するのは55.4%。3割以上は、美容とは関係のない職に就くかどこにも就職しない結果に。
研究員からのコメント
新卒採用時のミスマッチ解消と、入社後の待遇改善が重要
美容師の初職就業期間は、3年未満が約4割。また、初職を辞めた後に半数近くが美容師を離れるため、初職の早期離職は美容業界にとって大きな課題です。初職を辞めた/転職した理由からは、就職後に待遇や職場環境、人間関係にギャップを感じていることがうかがえます。このため、新卒採用時に求職者とのミスマッチをなくすことや、入社後の待遇改善(アシスタントの生産性アップの仕組みづくりや、教育の工夫によるスタイリストデビューまでの期間の短縮など)が重要となるでしょう。
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『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子
■【美容師】初職を辞めた/転職した理由
1位は給与に関する不満で、4人に1人以上が回答。上位に職場環境や人間関係への不満がランクインしている。
Q. 学校を卒業後、社会人として初めて就職した勤務先を辞めた/転職した方は、その理由として、あてはまるものをすべてお選びください。(トップ6)
※美容師免許保有者かつ学校卒業後の初職が美容師で、その後辞めた/転職した人(n=4,653、複数回答)
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■【美容師】離職に関する指標
1年以内の美容師離職率は前年からほぼ横ばい(前年比0.2ポイント増加)。美容師離職率、休眠美容師率は前年から微増。美容師離職率は48.0%(前年比1.5ポイント増加)、休眠美容師率は58.3%(前年比1.3ポイント増加)。美容師勤務未経験率(免許のみ保有)は、前年からほぼ横ばい(前年比0.2ポイント増加)。
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※1 1年以内の美容師離職率:直近1年間で美容師を離職した人の割合
「直近1年以内離職者」÷「美容師免許保有者かつ現在美容師+直近1年以内離職者」
※2 美容師離職率:美容師として一度就職したが離職した人の割合
「美容師免許保有者かつ美容師経験はあるが、現在美容師ではない人」÷「美容師免許保有者かつ美容師経験者」
※3 休眠美容師率:美容師免許を持っているが現在美容師として働いていない人の割合(就職経験を問わない)
「美容師免許保有者だが現在美容師ではない人」÷「美容師免許保有者」
※4 美容師勤務未経験率:美容師免許を持っているが、これまでに美容師として働いたことのない人の割合
「過去に美容師として働いた経験がない人」÷「美容師免許保有者」
<本調査>
〜現役美容師における離職経験と、復職のきっかけについて〜
■離職経験の有無
現役美容師に離職経験(美容師を辞めた経験)を聞くと、4割以上は経験が「ある」と回答。
Q. 美容師になってから現在までに、美容師の職業を辞めた/離れたことはありますか。
※ここで「辞めた/離れた」とは、「美容師」を辞めて無職になった場合や、異なる職業に転職した場合を指します。
※「美容師」の職業を変えずに別の店(会社)に転職した場合は含みません。
※また、一時的に産前・産後休業や育児休暇を取得して仕事を休んでいた場合も含みません。
※現役の美容師(n=1,135、単一回答)
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■離職していた期間
離職していた期間で最も多いのは「1年以上〜3年未満」(30.7%)で、次に多いのが「3年以上〜5年未満」(27.4%)。
Q. 美容師からどれくらいの期間、離れていましたか。辞めた/離れてから再び就くまでの期間について、あてはまるものをお選びください。
※複数回経験がある方は、直近の離職期間についてお答えください。
※現役の美容師のうち離職経験者(n=489、単一回答)
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■復職のきっかけ
1位は「資格を生かした仕事の方がよいと再認識したから(資格を生かして働きたいと思ったから)」(21.7%)、2位は「その仕事が好きだから」(20.4%)、3位は「勤務条件に合うサロン(店・会社)が見つかったから」(19.2%)。
Q. 再び美容師に復職したきっかけとして、あてはまるものをすべてお選びください。(トップ5)
※現役の美容師のうち離職経験者(n=489、複数回答)
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<研究員からのコメント>
現役の美容師に離職経験(美容師を辞めた経験)を聞くと、4割以上が経験が「ある」と回答。そのうちの7割以上が5年未満で復職していることが分かりました。復職のきっかけの上位二つは「資格を生かした仕事の方がよいと再認識したから(資格を生かして働きたいと思ったから)」と、「その仕事が好きだから」。復職したスタッフの方へお話を伺うと、「美容が好き」、「人をキレイにすることが好き」とおっしゃる方が多く、好きだからこそ、美容師として再び働く方が非常に多いと感じます。
初職の離職率も高い一方で、資格を生かした復職が少なくないのも美容業界の特徴です。「働きたいと思った人が、いつでも働ける」持続可能性の高さを業界の魅力として発信していくことが、働く人の増加につながっていくでしょう。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)
■調査概要
調査名 :美容サロン就業実態調査(2024年)
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:<スクリーニング調査>2024年1月10日〜2月15日
<本調査>2024年2月19日〜2月26日
調査対象:<スクリーニング調査>15歳以上の男女
スクリーニング実施時点での主な職種
美容師/ネイリスト/エステティシャン(脱毛・フェイシャル・ボディ)/リラクゼーションセラピスト(整体・リンパなど)/まつげエクステスタッフ
※能登半島地震のため、石川県の一部地域に対して配信停止または配信方法を変更
<本調査>美容サロン従事者
2,899人回収(美容師:1,135人/ネイリスト:215人/エステティシャン:560人/
リラクゼーションセラピスト:846人/まつげエクステスタッフ:143人)
調査の詳細はこちら:
https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/career/56390/
■美容専門学校プロジェクト(美容系専門学校生に向けたキャリア支援活動)
美容業界の課題の一つに挙げられる、離職率の高さ。美容系専門学校生と就職先との“ミスマッチ”を改善すべく、ホットペッパービューティーアカデミーは、2023年より全国の美容系専門学校に向けて、キャリア講座を実施。一年が経過し、その数は約40校・6,000人にも上ります(2024年4月時点)。
美容系専門学校生向けに配布している就活ガイドブック「JOB GUIDE BOOK」(ホットペッパービューティーアカデミー監修)も好評。各人がより自立的に就職活動を行えるように支援しています。
美容専門学校プロジェクトの詳細はこちら:
https://hba.beauty.hotpepper.jp/check/55812/
■『ホットペッパービューティーアカデミー』とは
美容に関する調査研究機関。「美容の未来のために、学びと調査・研究を」をビジョンに2014年に開校しました。美容サロンのマネジメントやマーケティングを学ぶ「経営セミナー」、美容センサスなどの「調査研究」、訪問美容・女性活躍・SDGsなどの情報提供・イベント開催などをはじめとした「サステナビリティ活動」を柱に、全て無料で美容業界へ情報発信しています。これらの活動により、美容業界の成長に寄与する場の提供を目指しています。
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