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公益財団法人日本ユニセフ協会

多重危機下のレバノン、南部での衝突激化-全土で75%の子どもが貧困のリスク【プレスリリース】

(PR TIMES) 2024年04月30日(火)18時15分配信 PR TIMES


[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2338/5176-2338-fc942f433c1ca578cf52a552572283a4-1536x1026.jpg ]

【2024年4月30日 ベイルート(レバノン)発 】

レバノンでの多重危機が深刻化する中、同国の75%の子どもが貧困のリスクにさらされています。さらに南部で起きている敵対行為は人々に壊滅的な追い打ちをかけており、約3万人の子どもを含む約9万人以上が自宅からの避難を余儀なくされています。同国保健省の最新報告によると、2023年10月に戦闘が激化して以来、亡くなった344人のうち8人が子どもであり、負傷した1,359人のうち75人が子どもです。

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武力紛争の激化により、民間のインフラや施設が損傷し、10万人に水を供給する9カ所の給水所への大きな被害など、子どもや家族に必要不可欠なサービスにも影響が出ています。70以上の学校が現在閉鎖されており、約2万人の生徒が学校へ通えず、教育にも多大な影響を及ぼしています。約4,000人が利用している23カ所ほどの保健医療施設も、戦闘のために閉鎖しています。

ユニセフ・レバノン事務所代表のエドゥアルド・ベイグベデルは次のように述べています。「レバノン南部が被害を受けている戦闘が7カ月目に突入する中、私たちは、家を追われた子どもや家族たちが置かれている状況、そして暴力が子どもたちの安全、健康、教育へのアクセスに長期的で深刻な影響を及ぼしていることを深く憂慮しています。このような不安定な状況が続く限り、さらに多くの子どもが苦しむことになります。子どもの保護は国際人道法下の義務であり、すべての子どもは安全に暮らせて当然なのです」

戦闘が始まる前、レバノンの保健・教育システムなどの必要不可欠なサービスは、長年にわたる過度な負担の末、すでに崩壊寸前でした。保健システムは、エネルギー、人材、設備、医薬品などのリソースが欠乏しているため、公的医療への需要を満たすことができません。2019年以来同国に壊滅的な打撃を与えている前例のない金融・経済危機は、既に脆弱であった経済を悪化させ、雇用と収入の喪失、高インフレ、および電力や医薬品といった必要不可欠なサービスの不足をもたらしました。

ユニセフはパートナーと協力し、主に集団避難所で暮らしている避難民の家族に対し、命を守るための医療用品、衛生キット、微量栄養素サプリメント、瓶入り補完食など、戦闘の影響を被った人々に欠かせない支援物資を届けてきました。ユニセフはまた、燃料、水、給水タンク、冬服、毛布も届けました。8万5,000人の当面のニーズに対応するため、1回限りの緊急現金給付が社会問題省と共同で行われました。国内避難民の子どもたちは、公立学校で学習を再開することができ、新しい学用品と通学支援の提供を受けました。

ベイグベデル代表はこうも述べています。「南部の状況は、2019年以来この国が直面している多重の危機に追い打ちをかけています。危機の深刻さは子どもたちにとって耐え難いものであり、彼らの苦しみを阻止するためにさらに多くの行動を取らなければなりません。私たちは即時の停戦と子どもと市民の保護を求めます。レバノンのすべての子どもが学校で学び、身体的・精神的被害から守られ、健やかに成長して社会に貢献する機会を得られるよう、私たちは更なる努力を重ねるべきです」

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

プレスリリース提供:PR TIMES

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