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資生堂、赤色光に表皮細胞の増殖促進効果および炎症軽減効果を発見 〜環境と共生し、その恵みから美を生みだす技術〜

(PR TIMES) 2022年11月08日(火)17時15分配信 PR TIMES


 資生堂は、赤色光に表皮細胞の増殖を促す効果と皮膚の炎症軽減を促す効果があることを発見しました。3次元表皮モデルや皮膚組織の培養モデルを用いて、赤色光が表皮基底層の細胞増殖を高めることを確認し、赤色光が表皮恒常性の維持に関与していることが示唆されました。加えて、ヒト試験により、赤色光が角層バリア破壊後の皮膚の炎症を軽減させる効果を示すことを確認しました。本研究の成果の一部は日本美容皮膚科学会(2022/8/6-8/7)で発表しました。
資生堂は、独自のR&D理念『DYNAMIC HARMONY』のHuman/Earthというアプローチのもと、環境とポジティブに調和・共生し、美を生み出すことを目指した、「環境調和・共生技術」の開発に取り組んでいます。今後も、光をはじめとしたさまざまな環境と肌との関わりを明らかにし、自分らしい健やかな美しさを実現する新たな価値の創出に取り組みます。

[画像1: https://prtimes.jp/i/5794/2302/resize/d5794-2302-dd76f7626b49bf76a069-0.jpg ]

[画像2: https://prtimes.jp/i/5794/2302/resize/d5794-2302-c5f0e63fe440b1d1598f-1.jpg ]


《研究の背景》
 資生堂は、紫外線による光老化の研究をはじめとして、近年はブルーライトや赤外線など、光が肌に与える影響について幅広く研究を進めてきました。今回着目した赤色光は、目に見える可視光線の中で波長が長く、皮膚のより深くまで透過する光です。赤色光による細胞増殖などの効果については様々な細胞で研究が進められていますが、皮膚の最外層に存在する表皮に対する効果については未だ詳細には解明されていません。今回、赤色光が表皮に与える効果について研究を進めました。

《赤色光が表皮基底層の細胞増殖を高める効果》
 まず、3次元表皮モデルにおいて赤色光※1 を単回照射し細胞増殖に関わる因子を評価しました。その結果、表皮基底層において増殖性を示すタンパク質であるKi-67陽性細胞数が有意に高まることを確認しました。さらに、皮膚組織の培養モデルにおいて赤色光を複数回照射し同様の評価を行いました。その結果、3次元表皮モデルと同様にKi-67陽性細胞数が有意に高まることを確認しました。これらにより、赤色光が表皮基底層の細胞増殖を促し表皮恒常性の維持に関与していることが示唆されました。
※1 太陽光4倍相当の照射強度の赤色LEDの光

[画像3: https://prtimes.jp/i/5794/2302/resize/d5794-2302-734d1d793dd20be6968e-2.jpg ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/5794/2302/resize/d5794-2302-58c327ff874bf3f0bf2f-3.jpg ]


《赤色光がバリア破壊後に起こる炎症を軽減する効果》
 赤色光の効果について、培養実験だけでは捉えきれない事象を観察するため、ヒト試験により角層バリア破壊後の皮膚に与える効果を調べました。テープストリッピングにより、20〜30代の被験者の角層バリアを破壊し、その後赤色光を照射してバリア破壊によって生じる炎症状態の変化を観察しました。その結果、バリア破壊によって高まる赤みスコアが、赤色光を照射した部位において1時間後に未照射部位に比べて減少しており(図5)、赤色光がバリア破壊による炎症を軽減することを確認しました。
また、より多くの赤色光を肌へ届けることを目指し、肌への悪影響が大きいUVA,UVBは防ぎながら、赤色光の透過率を高める基剤の開発に挑戦しました。今回開発した赤色光透過率を高めたサンスクリーン基剤は、当社の赤色光透過率が低いサンスクリーン基剤と比較して、透過度を約1.2倍高めることができました(図6)。

[画像5: https://prtimes.jp/i/5794/2302/resize/d5794-2302-92f75f9858040d588b22-4.jpg ]


《今後の展望》
 今後も、気候変動やライフスタイルの変化が顕著な現代社会において、人々が自然とポジティブに調和・共生していくために、多様な自然環境中の要素を美の力に変える革新的な「環境調和・共生技術」の開発を進めていきます

《参考:資生堂が取り組む「環境調和・共生技術」》
 資生堂は、「環境とポジティブに調和・共生し、美を生み出す」ことを目指して、変化が著しい外的環境のさまざまな要素を美の力に変えていく、「環境調和・共生技術」の開発に取り組んでいます。2021年に発表した「紫外線」※2 に続き、今年は「乾燥(低温・低湿度)」※3 や、「湿度」※4 に着目した技術を発表しました。
※2 資生堂、紫外線を肌に良い作用をもたらす光へと変換する革新技術を開発 (2021)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003256&rt_pr=trm27
※3 資生堂、乾燥環境に対する肌本来の適応メカニズムを解明 (2022)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003402&rt_pr=trm27
※4 資生堂、外部環境の湿度変化に応じて自発的に水分透過をコントロールする技術を開発 (2022)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003507&rt_pr=trm27


R&D 理念「DYNAMIC HARMONY」とは
・資生堂、独自の R&D 理念「DYNAMIC HARMONY」を制定(2021年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003252&rt_pr=trm27
・「DYNAMIC HARMONY」特設ページ
https://corp.shiseido.com/jp/rd/dynamicharmony/?rt_pr=trm27


▼ ニュースリリース
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003516&rt_pr=trm27

▼ 資生堂 企業情報
https://corp.shiseido.com/?rt_pr=trm27



プレスリリース提供:PR TIMES

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