プレスリリース
【2023年9月11日 東京発】
モロッコの現地時間で9月8日金曜日の夜11時過ぎ、ほとんどの子どもや家族が眠りについていたであろう時間に、マグニチュード6.8の強い地震が発生しました。国内の各地で2,000人以上の死亡、また2,000人以上の負傷が確認されており、負傷者の多くは重体だと報じられています。被害の全容はまだ明らかでなく、この数はさらに増える恐れがあります。
ユニセフ(国連児童基金)は、モロッコ政府の要請があり次第、国連の調整の下、この地震の災害に見舞われた子どもたちをはじめ被災された方々への支援を開始します。
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すべての紛争や自然災害の現場で、最も弱い立場に置かれるのは常に子どもです。 ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、9月9日(日本時間)、X(旧ツィッター)に、「多くの子どもや家族が眠っていた昨夜遅く、モロッコを襲った壊滅的な地震に深い悲しみを覚えています。モロッコの人々に、心よりお見舞い申し上げます。ユニセフは、被災した子どもたちのためにモロッコ政府を支援する用意があります」と投稿しています。
ユニセフは、支援物資の提供など、人道支援活動を各パートナーと連携して速やかに展開する体制を整えました。ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルは昨日(日本時間)「モロッコにとってこの困難な時期に、我々ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所は、子どもとその家族への支援の準備を進めています」と投稿しています。
死傷した子どもの数はユニセフとしてまだ把握していませんが、同国の2022年の人口のほぼ3分の1(31.5%)が子どもであることを鑑みれば、何百人もの子どもが死傷している可能性が高いと考えられます。また被災地では多くの家族が、路上で睡眠をとり、公共の建物やスペースに避難し、子どもと空き地に身を寄せるなどしている、と報告されています。
大地震の直後は、捜索と救助が最優先され、これらはモロッコ政府主導の下に行われています。一方で長期的には、被災した子どもや家族には、避難所、安全な飲料水、保健・医療支援、食料・栄養支援が必要となります。さらに、子どもと親が辛い経験に対処するためには、心理社会的支援を含む子どもの保護が非常に重要です。また、子どもたちが学校に戻れるようにすることも、長期的な復興には不可欠です。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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