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公益財団法人日本ユニセフ協会

トルコ・シリア大地震、発生1カ月:被災し家を追われた子ども 85万人【プレスリリース】

(PR TIMES) 2023年03月07日(火)21時15分配信 PR TIMES

ユニセフ、緊急・長期の双方の支援を訴え


[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/2096/resize/d5176-2096-b9095fcf4882e06e5e6f-2.jpg ]

【2023年3月6日 アンカラ/ダマスカス/アンマン/ジュネーブ発】

トルコ南部とシリアを襲った2つの壊滅的な地震から1カ月が経ち、損傷または倒壊した自宅から追われ、今も避難している子どもが85万人以上います。一連の地震とその関連で死傷した子どもの数はまだ確認されていませんが、数万人に上る可能性があります。巨大地震と続く余震による死者の合計は5万人以上、負傷者は推計10万人以上に上り、建物やその他の基礎的なインフラが大規模に破壊されています。

* * *

地震がもたらした影響は甚大で、被災地では無数の子どもや家族が絶望的な状況に置かれています。多くの家族が家を失い、現在は避難所などの仮の住まいで暮らしています。

トルコの被災地だけでも190万人以上の人々が、水と衛生、医療などの基礎的なサービスへのアクセスが制限される仮設の避難場所に身を寄せています。同国では250万人の子どもたちが緊急の人道支援を必要としています。

ユニセフ(国連児童基金)欧州・中央アジア地域事務所代表のアフシャン・カーンは、「地震で家を追われた家族は余震が続く中、この4週間は命をつなぐことだけを考え、それ以外のことはままならない状況で過ごしています。子どもたちに心理社会的サポートを提供し、一刻も早く学習環境に戻し、混乱の中に安定をもたらすなど、家族が生活を再建し始めるためにできることをすべて行うことが、今、重要なのです」と述べています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/2096/resize/d5176-2096-3a32aa21365602ebb5de-0.jpg ]

シリアでは、地震によって50万人以上が自宅を追われたとみられています。多くの家族の家が倒壊し、余震が続く中、たくさんの子どもたちが壊れた家に戻ることを恐れています。地震発生以前から、シリアには世界で最も多くの国内避難民がおり、300万人近くの子どもを含む680万人が家を追われていました。シリア全土で、370万人以上の子どもが地震による影響を受けています。

ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルは、「今回の大地震の前でさえ、シリアの子どもたちの人道的ニーズはかつてないほど高まっていました。紛争が12年も続いている中、何百万もの家族が大惨事の瀬戸際におり、世界が自分たちを忘れてしまったかのように感じながら、生きています。私たちは、これらの家族を長期的に支援し、彼らが生活を立て直すのを助けなければなりません」と述べています。

[画像3: https://prtimes.jp/i/5176/2096/resize/d5176-2096-bf5b606c2da5f4ad03b8-1.jpg ]

ユニセフは、シリア全土で50万人近くの人々に、命を守るための水や衛生設備と関連物資を届けており、これには給水車による水の運搬、固形廃棄物の処理、浄化槽の汚泥除去、家族用衛生キットやその他の物資の提供などが含まれます。また、ユニセフが支援する保健センターや移動式保健チームを通じて、避難所に身を寄せている人々を含む29万4,000人以上の人々に、必要不可欠な物資や医療相談を提供しています。地震の被災地では、13万人以上の5歳未満児に栄養サービスが提供されました。また、ユニセフは、10万人以上の子どもと養育者に対して、心理的応急処置、レクリエーション活動、メンタルヘルスケアや心理社会的サポート、子育てセッションなどの心のケアを提供しています。子どもたちが学び続けることができるよう、学校や避難所への配布用に教育用品やレクリエーションキットも用意しています。

「このようにあっという間に訪れる何重もの脅威が、すでに壊滅的な状況にある人々に追い打ちをかけることを防ぐためには、子どもたちとその家族を支援するための包括的で統合された緊急対応が重要です。ユニセフのチームは被災した子どもたちや家族の元にいますが、ニーズは膨大であり、継続的な支援が不可欠です」と、ホドル代表は訴えます。

[画像4: https://prtimes.jp/i/5176/2096/resize/d5176-2096-39f770b356e711e20a1f-3.jpg ]

トルコでは、ユニセフは16万3,000人以上の子どもを含む27万7,000人近くに防寒着、電気ストーブ、毛布を配布しました。保健省と緊密に連携し、命を守るワクチンとコールドチェーン用の保管機材を調達しています。14万8,000人の子どもを含む25万8,000人の人々に衛生用品を届けました。ユニセフは、仮設避難所の近くに「子どもにやさしい空間」を設置し、これまでに5,000人以上の子どもたちに心理的応急処置やレクリエーション活動を提供してきました。ユニセフは、トルコ教育省を支援して87のテントを立て、臨時の学習センターとして活用しています。補習授業は2交代制で行われ、毎日3,600人近くの子どもたちが利用しています。ユニセフはこれまでに、訓練を受けたソーシャルワーカーを通じて、19万3,000人以上の人々に心理社会的サポートを提供してきました。ユニセフは引き続き、おとなの同伴者のいない子どもたちや家族とはぐれた子どもたちを特定し、彼らへのさらなる支援につなげています。

カーン代表は「子どもたちは、自分たちの世界が崩壊するのを目の当たりにしましたが、彼らが立ち直ることを支える方法を、私たちは知っています。子どもたちに、心理社会的サポート、遊びや学び、基本的なニーズが満たされることで得られる安定感などの手段を提供することが、長期的な健やかな暮らしを確保する上で計り知れないほど重要なのです」と述べています。

ユニセフは、トルコで今後2カ月、150万人の子どもを含む300万人を支援するため、1億9,600万米ドルを必要としています。

シリアでは、今後3カ月で地震の影響を受けた540万人(260万人の子どもを含む)に命を守る緊急支援を提供するために、1億7,270万米ドルを必要としています。

[動画: https://www.youtube.com/watch?v=H5FQl8XyXNg ]



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ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い
地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。トルコ・シリア国境で発生した地震の影響を受けた子どもを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

1. クレジットカード/コンビニ/ネットバンクから
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/disaster/2010.htm

2. 郵便局(ゆうちょ銀行)から
振替口座:00190-5-31000/口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「自然災害」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。

※公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。

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■ トルコ・シリア大地震に関するユニセフの発信はこちらをご覧ください。
https://www.unicef.or.jp/children/children_now/select.html?tag=turkey

■ 大地震発生から1カ月を迎え、継続的な支援を呼びかける、長谷部誠・日本ユニセフ協会大使のメッセージはこちらをご覧ください。
https://youtu.be/H5FQl8XyXNg

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/



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