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継続的なガム咀嚼によって自律神経・気分状態が改善し、さらに唾液中の免疫成分濃度が増加することを、研究により確認いたしました。

(PR TIMES) 2022年07月14日(木)12時15分配信 PR TIMES

ガム継続摂取による自律神経、ストレスおよび唾液中のIgA濃度への影響に関する研究

株式会社ロッテ(代表取締役社長執行役員:牛膓 栄一)は、「噛むこと」の健康機能に着目し、様々な研究に取り組んでおります。この度、順天堂大学の小林弘幸教授、医療法人社団順幸会小林メディカルクリニック東京(理事長 小林暁子)と共同で研究を実施し、「ガム咀嚼を2週間継続することにより自律神経や気分状態が改善し、さらに唾液中の免疫グロブリンA(IgA:様々な病原体に対する生体防御機構の最前線として役割を果たす免疫物質)濃度が増加する」ことを確認しました。本研究成果は「薬理と治療(2022年50巻6号)」に論文掲載されました。
■研究概要
ストレスの多い現代社会において、気分状態や自律神経を整え、免疫力を高めることに関心が集まっています。
免疫とストレスは密接に関係し、慢性的なストレスは免疫力の低下にもつながると言われています。咀嚼という簡便な方法でこれらを改善することができれば、世の中に大きく貢献できる可能性があります。そこで本研究において、ガム咀嚼を継続的に行うことによる、自律神経やストレス、唾液中のIgA分泌への影響を検証いたしました。
【対象】20〜50代の健常な男女50名(オープンランダム化並行群間比較試験)
【方法】1日3回のガム咀嚼を2週間継続し、自律神経・気分状態(POMSII)・唾液中IgA濃度等を測定

■研究結果
ガム咀嚼を2週間継続することで、自律神経バランス・気分状態の改善および唾液中のIgA濃度が増加することが確認されました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/2360/1807/resize/d2360-1807-c2e60467e41938bf02a4-0.jpg ]



■小林 弘幸(こばやし ひろゆき)順天堂大学医学部教授 コメント

[画像2: https://prtimes.jp/i/2360/1807/resize/d2360-1807-9324ca30b3f3623ffea6-1.jpg ]


よく噛むことは重要で様々な機能があることがわかってきています。今回の試験では噛み続けることが出来る食品であるガムを用いて研究を行いました。ガム咀嚼を継続することで、気分状態や自律神経バランスの改善、唾液中IgA濃度の増加が確認されました。咀嚼などのリズム運動は、幸せホルモンともいわれるセロトニン分泌を高めることが報告されています。ガム咀嚼によりセロトニンが分泌され、ストレス軽減や自律神経の改善により、気分状態の改善や免疫物質であるIgAの唾液濃度増加につながった可能性が考えられます。噛むことは手軽にすぐにできることですので、日々の生活に意識して取り入れると良いと思います。
<小林 弘幸 教授 プロフィール>
順天堂大学医学部 総合診療科・病院管理学 教授
自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」でもあり、みそをはじめとした腸内環境を整える食材の紹介や、腸内環境を整えるストレッチの考案など、様々な形で健康な心と体の作り方を提案している。著書多数執筆。メディア出演や講演活動も多数。


<研究結果概要>
【掲載紙】
薬理と治療(2022年50巻6号、1049-1054)
タイトル:
ガム継続摂取による免疫および自律神経、ストレスへの影響 - オープンランダム化並行群間比較試験 -
著者:菅野範、松井美咲、大澤謙二、小林暁子、小林弘幸

【研究背景・目的】
唾液の大部分は水分ですが、無機質、酵素、抗菌および免疫に関する物質などさまざまな要素で構成され、口腔内の自浄作用だけでなく、全身の健康にも関与しています(参考文献1)。構成成分の一つである免疫グロブリンA(IgA)は、感染症の予防を担う重要な免疫物質ですが(参考文献2-4)、慢性的なストレスで減少することが報告されています(参考文献5)。
本研究では、ガム咀嚼による免疫(唾液中IgA)、自律神経およびストレスへの影響を検証しました。

【研究方法】
■対象:20〜50歳代の健常な男女50名(オープンランダム化並行群間比較試験)
■期間:2021年9月〜12月
■内容:対象者50名を2週間ガム摂取あるいは無摂取の2群に分け、介入前後で自律神経や気分状態、
唾液採取による、唾液中のIgA濃度等をELISA法*にて測定した。
*:試料溶液中に含まれる目的の抗原あるいは抗体を、特異抗体あるいは抗原で捕捉するとともに、酵素反応を利用して検出・定量する方法

【結果・考察】
ガム咀嚼を2週間継続することで、唾液中のIgA濃度が有意に増加しました。
またガム咀嚼は、POMSIIの結果から、ネガティブな気分状態を総合的に表すTMD得点や活気-活力といったポジ
ティブな気分の両方へ作用すること、自律神経機能の改善作用を示しました。2週間のガム継続咀嚼は20-50歳代の健常な男女に対し、ストレス、自律神経機能を改善することで口腔免疫機能にも影響を与えることが示唆されました。

参考文献
(1) AML Pedersen, CE Sørensen, GB Proctor, GH Carpenter, J Ekström. Salivary secretion in health and disease. J Oral Rehabil. 2018 ; 45 : 730-746.
(2) B Corthésy. Multi-faceted functions of secretory IgA at mucosal surfaces. frontiers in Immunology. 2013 ; 4 : 185-195.
(3) V Shkalim, Y Monselize, N Segal, I Zan-Bar, V Hoffer, BZ Garty. Selective IgA Deficiency in Children
in Israel. Journal of Clinical Immunolog. 2010 ; 30 : 761-765.
(4) A Priyadarsi, J Sankar. H1N1 infection associated with persistent lower respiratory tract illness in an infant with isolated IgA defi ciency. BMJ Case Reports. 2012. bcr1120115132.
(5) JA Bosch, C Ring, EJC de Geus, E Veerman, AN Amerongen. Stress and secretory immunity. International Review of Neurobiology. 2002 ; 52 : 213-253.


[画像3: https://prtimes.jp/i/2360/1807/resize/d2360-1807-3c64c4f4fab0aa654a8c-3.png ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/2360/1807/resize/d2360-1807-77dcea39489946271bc6-2.png ]



株式会社ロッテでは、様々な自治体や研究機関、企業と連携し、最適な“噛む”を提供することで、皆様の力になりたいと考え、『噛むこと研究部』を設立。“噛む”という行為が、脳や心、身体にどのような影響を与えているかを明らかにすることを目的に活動を行っております。
“お口の恋人”として今後もみなさまに寄り添い“噛むこと”の研究を進め、有効性を広く啓発してまいります。
(噛むこと研究室ホームページ: https://kamukoto.jp/

株式会社ロッテ
https://www.lotte.co.jp/



プレスリリース提供:PR TIMES

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