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株式会社朝日新聞出版

袴田巌さんの死刑判決文を書いた元裁判官の後悔とは?『完全版 袴田事件を裁いた男無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元エリート裁判官・熊本典道の転落』大幅加筆で緊急発売

(PR TIMES) 2023年08月21日(月)15時45分配信 PR TIMES

「こんなバカげた証拠で人を有罪に、それも死刑なんて無茶だ」
袴田事件を担当した当時30歳だった裁判官の熊本典道は、必死に異議を唱えた。しかし2人の先輩裁判官に押し切られ、心にもない死刑判決文を書くことに――。
2023年8月21日(月)に、『完全版 袴田事件を裁いた男無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元エリート裁判官・熊本典道の転落』が大幅加筆で緊急発売されました。熊本はもちろんのこと、彼に関係した人々との面会を重ね、貴重な証言を検証しながら、人間の業の深さ、清潔さ、複雑さを浮き彫りにしていくヒューマンドキュメントです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/4702/1790/resize/d4702-1790-86f5d3a605f701e9d797-0.jpg ]

 熊本は裁判官を辞めて、酒におぼれ、家族を崩壊させ、自殺未遂をし、やがて行方不明となってしまいます。ところが事件から40年が経った頃、突然マスコミの前に現れて「あの裁判は間違っていた」と語り出すのです。その姿をテレビや新聞は大きく取り上げ、海外のメディアからも勇気ある発言、良心的な判事だと、その行動を賞賛する報道が相次ぎました。しかし取材を重ねていくと、「良心ある告白をした美談の男」とは別の、もう一つの顔があることが分かってきます。そして熊本自身も「この話を決して美談にしてはいけない」と著者に念を押すようになります。熊本の本心は何なのでしょうか。償い? それとも売名行為なのでしょうか? 
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 本書は、2014年に刊行された朝日文庫に大幅加筆したものです。2014年3月27日、静岡地裁が再審決定をして、袴田さんが東京拘置所から釈放された以降の出来事を追っていきます。危篤状態の熊本がついに袴田巌さんと面会できたときのこと、2020年に福岡県の病院で亡くなったときのこと、2023年、東京高裁の再審開始決定のことなどについて、袴田巌さん、姉の秀子さん、熊本の親族、袴田弁護団、支援の会の人々に再取材しました。

 黒澤明の「生きる」という名作があります。主人公は区役所に勤める定年退職直前の課長。しかし胃がんで余命宣告されたことをきっかけに、自分の人生の意味を問い直します。熊本典道が事件から40年後、突如マスコミの前に現れて、守秘義務を破ってまで語り出したのは、熊本自身の「生きる」だったのかもしれません。しかし長女は「父は自分の人生を美しく飾ってますよ」と責め、ホームレス同然だった熊本の最期を看取ったパートナーは「あの人は出会わんほうがよかった」とまで言い、熊本本人も「この話を美談にするな」と念を押すのです。本書は、熊本はもちろんのこと、彼に関係した人々との面会を重ね、貴重な証言を検証しながら、人間の業の深さ、清潔さ、複雑さを浮き彫りにしていくヒューマンドキュメントです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/4702/1790/resize/d4702-1790-af0a77aebb7f8490b713-1.jpg ]

 「解説」は、江川紹子氏。「特別付録」には、佐藤優氏のコラム、朝日新聞取材班の記事、静岡地裁の元裁判官で2014年に再審を決定し袴田さんの拘置を停止した村山浩昭氏や東京高裁の元裁判官・木谷明氏の講演録を収録しました。これらを読むと、これまでの袴田事件の経緯、袴田事件が私たちに問いかけている課題が理解できます。

 厚労省の村木厚子さんの事件では、検察は証拠のフロッピーディスクを「改竄」してまで村木さんを有罪にしようとしました。2014年の静岡地裁、再審開始を決定して袴田さんを拘置所から釈放した村山裁判長、そして2023年の東京高裁、差戻し審で再審開始を決めた大善裁判長の決定文でも、捜査機関が証拠を「捏造」した可能性が高いことを指摘しています。警察は本当に、こんな大掛かりな証拠捏造をしたのでしょうか? いよいよ静岡地裁で、再審公判が始まろうとしています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/4702/1790/resize/d4702-1790-8e29c6044712e686cb85-2.jpg ]



完全版 袴田事件を裁いた男
無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元エリート裁判官・熊本典道の転落
定価:2156円(本体1960円+税10%)
発売日:2023年8月21日(月曜日)
https://www.amazon.co.jp/dp/4022519282



プレスリリース提供:PR TIMES

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