プレスリリース
医療情報連携プラットフォームで病理検体の所在をリアルタイムに可視化し、検体確認の作業効率化を実現
TISインテックグループの株式会社インテック(本社:富山県富山市、代表取締役社長:北岡隆之、以下インテック)は、公益財団法人がん研究会 有明病院(以下がん研有明病院)の病理検体トレーサビリティ情報を記録するシステムの構築で医療情報連携プラットフォームを活用して支援したことを発表します。
■背景
がん研有明病院は、がん診療に特化した施設であり、がん診療に関連する病理診断を年間4万件近く実施、各診療科で多くの検体が採取され、病理部門へ集約されます。そのため、医療事故や医療過誤を防ぐ医療安全の観点から、いつ・誰が・どこに運び・誰が受け取ったのか、といった情報を正確に把握したいという課題がありました。
そこでがん研有明病院は、HL7(R) FHIR(R)※1に対応し、各診療科の医療情報をリアルタイムで連携可能にするインテックの医療情報連携プラットフォームを導入し、それを活用して病理検体トレーサビリティ情報を記録するシステムを構築することにしました。
※1 HL7 FHIR:米国のHL7協会が開発した医療情報交換のための新しい標準規格。Web通信での連携を前提としている
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/11650/1518/11650-1518-54b833822766f9a08845aab82f2486e6-1197x747.jpg ]
■成果
今回、インテックの医療情報連携プラットフォームを導入、病理検体トレーサビリティ情報を記録するシステムを構築したことにより、がん研有明病院の担当者は、各部門の情報をリアルタイムに収集・連携ができるようになりました。主な成果は以下の通りです。
1.病理検体のトレーサビリティ情報をリアルタイムで把握
検体の確認作業が効率化されるとともに、病理検体の所在不明リスクも低減されます。
2.HL7 FHIRをベースとし、部門システムと電子カルテとのデータ連携が容易に
ユーザインタフェースや実装言語、データベースが異なる電子カルテ、部門システムの医療データを医療情報連携プラットフォームに集約してFHIR形式に変換・保存することで、今回開発した記録アプリ、web画面からも、トレーサビリティ情報を参照/更新できるようになりました。
3.汎用性、拡張性のあるシステム設計で病院運営のサポートにも期待
FHIR形式でのデータ連携に対応し、個別の仕様をできるだけ排除した設計になっているため、今後、他の物品搬送業務や他院への展開も容易になることが期待できます。
本導入事例の詳細はこちらをご覧ください。
https://www.intec.co.jp/case/detail/68.html
■がん研有明病院 医療情報部 副部長/データベース開発室 室長 鈴木一洋氏からのコメント
「今回のシステム構築では、クライアントアプリケーションの開発はデータベース開発室のメンバーが担当し、サーバ機能はインテックが担当するという役割分担で進めました。サーバ機能はデータ連携インタフェースにFHIRを採用することで、業務要件に影響されない汎用的なモジュールとして構築することができました。一方、クライアントアプリケーションはプロトタイプを作りながらのイメージ共有や業務ヒアリングを通じて要望内容も変化するため、自由度が高い院内開発を採用しました。今後とも、状況に応じた最適な役割分担により、スピード感のあるシステム構築を進めていきたいと思います」
■今後の展開
インテックは、今後もがん研有明病院と共に病院運営をサポートするシステム開発を行っていきます。そして、どの医療現場にも導入しやすいシステムとして、医療安全の向上や業務負荷の軽減、医療機関のDXが実現できるよう、日本の医療ITの発展に貢献していきます。
※記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
医療情報連携プラットフォームについて(https://www.intec.co.jp/service/detail/medical-platform/)
医療現場目線のシステム設計により、特定製品やサービスに依存した環境から脱却し、標準化に向けた対応を可能にし、電子カルテや部門システムを入れ替えても医療データを使い続けられる環境を整えます。さらに医療機関のニーズ/課題に合わせて医療データを自在に活用できる仕組みを提供し、院内業務の電子化による業務効率化から、医療データを活用した医療の質の向上に貢献します。
株式会社インテックについて(https://www.intec.co.jp/)
お客様の経営戦略に沿った情報化戦略の立案からシステムの企画、開発、アウトソーシング、サービス提供、運用保守まで、IT分野において幅広く事業を展開しています。インテックは、1964年の創業以来培ってきた技術力をもとに、AI、RPA等のデジタル技術の活用や、新たな市場の創造にも積極的に挑戦しています。常にオープンな姿勢で、人、企業、社会を技術でつなぎ、自らも変革しながら「豊かなデジタル社会の一翼を担う」企業としてお客様に新しい価値を提供してまいります。
TISインテックグループについて
TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願いを叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心とした様々な社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。
◆本サービスに関するお問い合わせ先
株式会社インテック 社会基盤事業本部医療ソリューション事業部
医療ソリューション営業部 担当:千葉
E-Mail:iry_mdl@intec.co.jp
プレスリリース提供:PR TIMES