プレスリリース
〜世界の大学等におけるIT教育について独自調査〜 年19.5万人を輩出する1位米国を筆頭に、世界のIT卒業者数は増加、日本のIT卒業者数は3.2万人で6位だが減少傾向
[ヒューマンリソシア調査]2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.7
総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:御旅屋 貢、以下「当社」)はこのたび、世界の大学等におけるIT分野の卒業者について独自調査をし、「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.7」として発表いたしました。
経済協力開発機構(OECD)の公表データおよび各国の統計データをベースを元に、世界の主要37カ国について調査した結果、情報通信技術関連の卒業者数は過去5年間で7.8%増加、またAI(人工知能)やビッグデータ解析などで重要となる、科学・数学・統計学などSTEM関連分野を専攻した卒業者数も1.4%増加していることがわかりました。一方日本は、情報通信技術関連の卒業者は同期間で1.3%減少するなど、国内でITエンジニア不足が叫ばれ、世界中でIT人材の争奪戦が繰り広げられている中、さらなるIT人材不足が危惧されます。
【本件のポイント】
IT分野の卒業者数について世界37カ国を調査
IT卒業者数は年平均7.8%増加、米国は年19.5万人のIT卒業者を輩出
日本は年平均1.3%減少と、より深刻なIT人材不足への懸念が高まる
※出典等の詳細は、本レポート最後に記載しています。
■IT卒業者数は年間7.8%増加、卒業者数1位は米国、日本は6位だが1.3%減少
OECDの統計データにて直近5年間のデータを確認できた37カ国について、情報通信技術関連(Information and Communication Technologies)を専攻した卒業者の人数について調査したところ(※1)、5年間の年平均増加率は7.8%となり、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者数が増えていることがわかります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-bcde15c775efe4950669-0.jpg ]
※1 OECD Stat.より、Information and Communication Technologiesを専攻した、短期大学の卒業者数、大学の学部卒者数、大学院の修士・博士の卒業者数の合計。なお、日本は文部科学省「学校基本調査」から電子通信工学専攻の卒業者数を使用しています。
また情報通信技術関連専攻の卒業者数を国別にみると(図表2)、37カ国のうち、1位は19.5万人の米国となりました。続いて、ブラジルが2位(5.3万人)、メキシコが3位(3.9万人)にランクインしました。
国別に、過去5年間の卒業者数について、年平均増減率をみると(図表3)、1位は36.8%増のメキシコ、2位は26.6%増のポルトガル、3位は25.6%増のオーストラリアとなりました。米国は7.2%増で17位となっています。
一方日本は、卒業者数においては、3.2万人で世界6位となりましたが、過去5年間の平均増減率は▲1.3%と減少しており、37カ国中32位の結果となりました。IT技術者不足が叫ばれる中、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者が減少している結果で、さらなるIT人材不足が懸念されます。なお、韓国は卒業者数では2.9万人の9位、増加率では3.5%増で26位でした。
[画像2: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-1bc5fbdf17684df3948c-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-050eacce2f88caa33bb6-2.jpg ]
さらに、各国のIT技術者数(※2)に占める情報通信技術関連卒業者数の割合を見てみると(図表4)、最も割合が高いのがメキシコの22.2%、次いでトルコの13.5%、オーストラリアの11.3%が続きました。これらの国では、IT卒業者の増加が、IT技術者増に寄与していると予想されます。
こうした中日本は25位と、IT技術者数に占めるIT卒業者の割合は、2.4%に留まる結果となりました。なお、米国は3.8%の15位、韓国は3.7%の18位でした。
※2 参照:[ヒューマンリソシア調査]2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.5 https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221213_itreport05
[画像4: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-148376d7c45ee07d1fe4-3.jpg ]
■STEM関連分野の卒業者数は世界で1.4%増加、1位米国、日本は2.5万人で10位
同様に、OECDの統計データにて、STEM関連分野(Natural sciences,mathematics and statistics)を専攻した卒業者の人数について、直近5年間のデータを確認できた37カ国を対象に調査したところ(※3)、5年間の平均増減率は1.4%増となりました。なお、2017年以降微増しておりましたが、2020年は▲1.5%の微減となっています(図表5)。
[画像5: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-b9469eac8dcfeaf3bd85-4.jpg ]
※3 Natural sciences, mathematics and statisticsを専攻した、短期大学の卒業者数、大学の学部卒業者数、大学院の修士・博士の卒業者数の合計です。日本については文部科学省「学校基本調査」から理学部の卒業者数のデータを使用しています。
国別にみると(図表6、図表7)、28.1万人の卒業者数を輩出している米国が1位となりました。2位以降は8.2万人のオーストラリア、7.3万人のイギリスが続きました。過去5年間の増減率では、1位は27.5%増加したフィンランド、2位はハンガリーで13.1%増加、3位はオランダで8.7%増加となりました。
一方日本は、卒業者数は2.5万人の10位ですが、増減率では5年間で▲0.3%と減少しており、37カ国中22位となりました。
[画像6: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-135aad019bfd48d4c340-5.jpg ]
[画像7: https://prtimes.jp/i/5089/1366/resize/d5089-1366-d9b833514a2ca1767bde-6.jpg ]
ヒューマンリソシア調査 「データで見る世界のITエンジニアレポート」について
国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)、各国の統計データを元に、世界のIT技術者の動向を俯瞰的に把握することを目的に、2020年より調査結果を公開しています。過去の調査結果は、以下よりご確認いただけます。
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.1」
存在感高まるIT大国の米・中・印と、注目の北欧諸国をはじめとしたヨーロッパ地域
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200325_investigation
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.2」
世界のIT技術者の給与ランキング、日本は92カ国中18位、伸び率は年5.9%増で20位
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200515_investigation
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.3」
【世界の大学等におけるIT教育について独自調査】圧倒的なIT人材輩出数のインド、日本は減少傾向と、IT人材供給力の低下が明らかに
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200702_investigation
「2021版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.4」
[独自推計]世界93カ国のIT技術者は約2,257万人
https://corporate.resocia.jp/info/news/2021/20210927_itreport04
「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.5」
[ヒューマンリソシア調査]2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.5
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221213_itreport05
「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6」
〜世界のIT技術者の給与動向を調査〜IT技術者の給与が最も高いのはスイス、2位米国、日本は世界20位、中国が25位と迫る
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221214_itreport06
■ヒューマンリソシア 海外ITエンジニア派遣 「Global IT Talentサービス」 について
世界各国から優秀なITエンジニアを採用し、国内企業に派遣するグローバルプロジェクト。世界50を超える国から800名以上を採用し、国内企業に派遣しています。日本語教育にて30 年以上の実績をもつグループ会社のノウハウを活用し、ITエンジニアとして必要な日本語力を育成したうえで、顧客企業のITプロジェクトに派遣しています。
●サービスサイトURL: https://git.resocia.jp
<調査に関する出典/備考>
1) IT卒業者数について
・経済協力開発機構のデータベース(OECD Stat)より、Information and Communication Technologies専攻の卒業者数およびNatural sciences, mathematics and statistics専攻の卒業者数データを元に調査しています。
・日本は、文部科学省「学校基本調査」の統計データより、電子通信工学専攻および理学部の卒業者数データを使用しています。
・短期大学の卒業者数、大学の学部卒者数、大学院の修士・博士の卒業者数の合計を卒業者数としています。
・2022年10月の調査時に、最新データ年である2020年より過去5年間のデータが確認できた37カ国を調査しています。
2)調査対象とした37カ国(略称、順不同)
日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ、チリ、コロンビア、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、ベルギー、スイス、オーストリア、アイルランド、ルクセンブルク、スペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシャ、ポーランド、チェコ、ハンガリー、スロバキア、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、ラトビア、リトアニア、エストニア、アイスランド、トルコ、イスラエル
3) その他
調査結果の構成比は、小数点以下を四捨五入して算出しているため、合計値は必ずしも100%とはなりません。
<ヒューマンリソシアについて>
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託サービスを全国27拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。
●ヒューマンリソシアWEBサイト: https://resocia.jp
<ヒューマングループについて>
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内300拠点以上のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト: https://www.athuman.com/
会社概要
ヒューマンリソシア株式会社
●代表取締役:御旅屋 貢
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金:1億円
●URL:https://resocia.jp
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