プレスリリース
TVドラマ化決定! 梶よう子さん『広重ぶるう』本日発売。2024年3月後半・NHK BSプレミアム4K、阿部サダヲさん、優香さんほか出演!
ゴッホにも影響を与え、北斎と並び日本を代表する絵師、歌川広重。その人生は意外な驚きに満ちています。まったく売れない絵師だった広重が、いかにして〈世界のHIROSHIGE〉になったのか。知られざる生涯を生き生きと描く傑作です。新田次郎文学賞受賞作。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47877/1314/47877-1314-d065982b1afad4eb5c237f94ea57e8bb-1043x1480.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
武家に生まれた歌川広重は絵師を志しますが、当時、人気を博していたのは葛飾北斎や歌川国貞でした。彼らの絵は発売と同時に飛ぶように売れ、売れることが地位を高め盤石にしていきます。いつの世も変わらないベストセラー作家の強さ。それにひきかえ、広重の美人画や役者絵は、
「色気がない」とか、「まるで似ていない」と酷評ばかり。今でいえば、星一つのレビューが、さらに負の循環を生んでいたといったところでしょうか。当然、絵は売れず、金もなく、鳴かず飛ばずの貧乏暮らし。広重を支えるのは糟糠の妻、加代。世に認められず焦る広重をそばで見守り、夫の夢を信じていました。
食えずに追いつめられても、自分には絵を描くことしかないと切歯扼腕。広重は、ついにある色に出会います。それは、舶来の顔料「ベロ藍」。その藍色は、簡単に使いこなせる色ではありませんでしたが、しかし広重の胸は熱く高鳴ります。
――俺は描きたい、江戸の空を、深くて艶やかなこの「青」で――。
売れない絵師が、やがて『東海道五拾三次』や『名所江戸百景』を描き、ゴッホを魅了した〈世界の広重〉になるまでを描く、意地と涙の物語です。
■著者略歴
東京都生れ。フリーライターとして活動するかたわら小説を執筆。2005(平成17)年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。’08年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞。’16年『ヨイ豊』で直木賞候補、同年、同作で歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。’23(令和5)年『広重ぶるう』で新田次郎文学賞受賞。著書に、「みとや・お瑛仕入帖」「朝顔同心」「御薬園同心 水上草介」「ことり屋おけい探鳥双紙」「とむらい屋颯太」などのシリーズ諸作、『立身いたしたく候』『葵の月』『北斎まんだら』『赤い風』『我、鉄路を拓かん』『雨露』ほか多数。
■書誌情報
【書名】広重ぶるう(新潮文庫刊)
【著者】梶よう子
【発売日】2024年1月29日、電子書籍も同日配信開始
【定価】935円(税込)
【ISBN】978-4-10-120955-5
プレスリリース提供:PR TIMES