プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

凸版印刷株式会社

凸版印刷、軽量・フレキシブルなミリ波反射シートを開発

(PR TIMES) 2023年06月27日(火)13時15分配信 PR TIMES

電波の不感地帯を解消し、5G時代の安全安心な高速通信環境を実現

凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、第5世代移動通信システム(5G)で使用する波長1〜10mmの電波を所望の方向に反射させる、ミリ波反射シート(以下 本開発品)を開発しました。
 本開発品はメタサーフェス構造(※1)を有する軽量でフレキシブルなシートで、5Gで使用するミリ波帯において、所望の方向に電波を反射させることができるため、電波が届かない不感地帯の高速・多数同時接続を可能にします。また、木目調や大理石調など反射シートの表面への意匠性の付与に優れ、オフィスや工場建屋の室内用壁紙として使用することができます。
 なお、本開発品は2023年6月28日(水)から30日(金)に開催される「COMNEXT 第1回 次世代通信技術&ソリューション展」(会場:東京ビッグサイト)のZETAアライアンス共同出展ブース(西ホール 小間番号3-12)に展示します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/33034/1175/resize/d33034-1175-dbb68a95abf2d927cadc-0.jpg ]

 5Gで使用されるミリ波帯(28GHz帯)は、高速で、大容量・高画質の情報を高速で伝送することができるため、それを活用した遠隔地の監視や、リアルタイムの高精細な動画配信、テレビ会議など様々なデジタルサービスへの拡大が期待されています。しかし、ミリ波帯の電波は直進性が強く、障害物に対し電波が回り込まないため、電波が届かない不感地帯と呼ばれる領域が発生し、通信速度の低下や遅延など通信品質の問題が顕在化しています。これに対しては、通信会社による5G基地局や中継局の増設に加え、電波反射板の設置などの試験的な対策が講じられています。しかし現在、用いられている電波反射板は厚みと重量のある金属からなり、取り付ける壁に強度が必要となるほか、金属色のため見映えが悪い、電波を反射させるために傾ける必要があるなど、利便性や安全性が不足していました。
 このような課題に対し、凸版印刷はこれまで電子部品の製造で培ってきた電磁界シミュレーションを用いた設計技術や高精細なエッチング技術を活用し、電波を制御するメタサーフェス構造を有する軽量で、フレキシブルなミリ波反射シートを開発しました。
 本開発品のメタサーフェス構造は電波の反射位相を制御可能な金属パターンで、波長1〜10mmのミリ波を任意の方向に反射させることができ、本開発品を室内に設置することで、不感地帯にミリ波が届き、通信環境を改善することができます。さらにフレキシブル性のあるシートは軽量で、木目調や大理石調など様々な意匠性を付与することができ、オフィス室内や工場建屋内の天井や壁に違和感なく設置することができます。
 凸版印刷は今後、屋外用途や次世代の第6世代移動通信システム(6G)へ応用するための開発も進め、5Gだけでなく、6Gにおいても、電波の不感地帯を解消し、データ通信の超高速・超低遅延・多数同時接続が可能な安全安心な通信環境を実現します。

■ 本開発品の特長
・メタサーフェス構造により、電波の反射角度を制御可能
メタサーフェス構造により、電波の入射角度に対し、任意の方向に電波を反射させることができるため、反射板を傾けて設置する必要がなく、電波を所望の方向に反射可能です。また、屋内などにおける反射板設置の自由度が高くなります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/33034/1175/resize/d33034-1175-c6ce702f82fe087e01e9-1.png ]

[画像3: https://prtimes.jp/i/33034/1175/resize/d33034-1175-7684bfef298c3f80640e-2.png ]


・薄型・軽量で、フレキシブル性が高く、内装用化粧シートと同等の意匠性
本開発品は、ミリ波反射機能を有しながら、内装用化粧シートと同等の薄さ、軽さ、フレキシブル性があり、木目調や大理石調などの意匠性を付与することができるため、室内に自然な形で設置することが可能となるほか、好み
のデザインを選ぶことによりインテリアに彩りを与えることができます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/33034/1175/resize/d33034-1175-4d75b88015ee77127694-3.jpg ]

[画像5: https://prtimes.jp/i/33034/1175/resize/d33034-1175-26cbc3238ebf8711092c-4.jpg ]

・最適化手法を用いた設計による反射の高効率化で、不感地帯を解消
電磁界シミュレーションと最適化手法で、メタサーフェス構造を最適化。所望の方向に電波を反射し、不感地帯に効率よく電波を届けることができます。

■ 今後の目標
 凸版印刷は今後5G関連企業などと連携し、電波反射シートや吸収シートなどの軽量・薄膜で意匠性のある電波環境改善部材を活用し、電波に関するシミュレーションと電波計測をはじめとする空間設計技術を確立します。また、無線エリア向けソリューションを5Gユーザーに提供し、5Gの普及に向け、安全安心な高速通信環境を実現します。

■ 「COMNEXT 第1回 次世代通信技術&ソリューション展」について
名称: COMNEXT 第1回 次世代通信技術&ソリューション展
会期: 2023年6月28日(水)〜30日(金)
開場時間: 10:00〜17:00
会場: 東京ビッグサイト(西展示棟)
主催: RX Japan株式会社
公式サイトURL: https://www.cbw-expo.jp/ja-jp.html

※1 メタサーフェス構造
波長より小さい構造体を周期配置して任意の誘電率・透磁率を実現する人工媒質(メタマテリアル)の一種で、構造体の周期を二次元配置した人工表面

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以  上



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る