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株式会社NHK出版

40億、55%、79,000人……人口の「数字」をもとに気鋭の人口学者が未来を大胆予測! ユニークな教養書『人口は未来を語る 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』予約受付開始

(PR TIMES) 2023年12月21日(木)12時15分配信 PR TIMES

国の未来は人口が握る!

 「平均寿命に影響するのは男女や国家の差より階級差」「超高齢化社会・日本は未来の象徴」「出生率が低い社会の共通点とは?」
 人口動態における象徴的な10の数字をもとに今後の社会を読み解く『人口は未来を語る 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』(ポール・モーランド/橘明美訳)が、NHK出版より1月26日に発売されます。人口動態のストーリーを通して、より良い未来を選択するための手がかりを提示するユニークな教養書です。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/18219/831/18219-831-cc3e76ba0bea37f8889c3af9d5503f09-961x600.jpg ]

▼各氏推薦コメントを紹介!
 世界は老いつつあり、 若返ることはない。この「不都合な真実」を探りあてるため未来スコープたる人口学が用いた標本はなんと日本であったのだ。――鹿島茂(文芸評論家・作家)


 すべての国に「悩み」があるが、その根本原因の「人口論」がこの本を読めばわかる。
「将来、この国はどうなるのか?」その質問を語るうえで必須の一冊。――北野唯我(実業家・作家)


▼『人口は未来を語る』本文より抜粋して紹介
・人口は未来を照らす
 人口に関する事象は「今日の人々」のありようを解き明かすだけではなく、「明日の人々」のありようをも照らし出す。

 ここでは世界各地の人口動態に見られる10のテーマ――乳児死亡率、人口増加、都市化、出生率、高齢化、高齢者の増加、人口減少、民族構成の変化、教育機会の拡大、食料入手可能性の向上――について論じていく。各テーマはいずれも孤立した現象ではなく、互いに因果の連鎖でつながっている。

 本書で紹介する事例やデータは、今何がどう変わろうとしているかを示す道しるべになるが、それですべてが決まるわけではない。結局のところ未来を形作るのは、人生でもっとも重要で本質的な問題について何十億の個々人が下す決断にほかならない。

・出生率が低い社会の共通点とは? 「1」――シンガポールの合計特殊出生率
 家族規模というのは個々人にはコントロールできない場合がある。子供が欲しいのに授かることができない人々もいる。先進国では男性の精子の数が1970年代なかばから50〜60パーセントも減少しているという。

 だがイギリスでは、カップルが避妊せずに定期的にセックスをした場合、84パーセントが1年以内に子供を授かるという調査結果が出ていて、しかもこの数字には女性が受胎能力のピークを超えている例も数多く含まれている。

 だとすれば、子供がいないのは、人々の考え方の反映である場合が少なくないと言えるだろう。そしてその最たる例がシンガポールで、1人の女性が持つ子供の数を平均すると1になる。

 シンガポール与党の人民行動党は以前から人口政策を重視していて、最初は小家族を奨励し、住宅規制や教育制度などで大家族を抑制した。だが1980年代前半に高学歴層の出生率が下がりはじめたことがわかると、近代シンガポールの建国の父であるリー・クアンユー率いる政府は、リーがもっとも優秀だと考える人々に対して出産を奨励するようになった。政府の思惑に反して、小家族化が教育水準を問わず社会全体に広がったため、シンガポール政府は優生学的政策から、学歴を問わない全体的な出産奨励政策へと重点を移した。だがいずれの政策も効果はわずかで、しかも短命に終わった。

 シンガポールの例からわかるのは、政府の努力で出産を抑制することはできるかもしれないが、出産を奨励するのはかなり難しいということである。シンガポール政府が1960年代なかばから80年代前半にかけて出生率を下げようとした試みは、歴史の流れに沿ったものだったので成果が出たのだが、その後の出生率を上げようとする試みは、最初から不可能に挑戦するようなものだった。

・「日本化」は進むのか
 トマス・マルサスは、人口圧力は常に資源不足によって制限されると主張したが、間違っていた。人口学者たちは、合計特殊出生率はいずれあらゆるところで女性1人あたり子供2人強に落ち着き、世界の人口はほぼ安定するだろうと考えたが、これも間違っていた。

 当初、低出生率は裕福な地域ならではものだったが、今では世界各地に広がり、経済との関連性はかなり薄れている。小家族化が早くから進んだ国々では、合計特殊出生率が人口置換水準をやや下回ったところで一進一退を繰り返しているが、あとから追いかけた国々のなかにはもっと極端に下がったところもある。

 日本はかなり前から低出生率とそれに伴う景気低迷に苦しんでいて、典型的な「低出生率の罠」に陥っている。女性が教育機会を得た国では、一般的に合計特殊出生率が人口置換水準あたりまで下がるが、そこで仕事と出産の両立が奨励されないとなると、出生率はいっそう低下する。

 日本がまさにその例で、この国には母親としても働き手としても満たされずにいる女性が大勢いる。国民が快適で豊かな暮らしを送っていて、犯罪率も低い国であるにもかかわらず、日本は先進国のなかでもっとも幸福度が低いが、それも当然のことと言わざるをえない。

 出生率に関して、今後アフリカが急速にほかの大陸のあとを追い、スリランカのような国でももう1段階の低下が起こるとしたら、世界全体が「日本化」することもないとは言えない。それはつまり、どの国も教育が行きわたって豊かになるが、合計特殊出生率は人口置換水準を下回り、男性にも女性にも多くの子供を育てる時間的・金銭的余裕がないという世界である。

【目次】
序章 今日の人々を作り上げた人口動態
第1章 乳児死亡率の低下で変わる国々 
10――ペルーの出生1000人あたりの乳児死亡数
第2章 人口爆発後の「人口ボーナス」はあるか
40億――2100年のサハラ以南アフリカの人口予測
第3章 急速な都市化がもたらしたもの
121――中国の人口100万人以上の都市
第4章 出生率が低い社会の共通点
1――シンガポールの合計特殊出生率
第5章 高齢化社会と暴力との意外な関係
43――スペインのカタルーニャ州の年齢の中央値
第6章 最先端の超高齢化社会は世界の未来を映す
79000――日本の100歳以上の高齢者数
第7章 世界は人口減少を食い止められるのか
55――100年でのブルガリアの人口減少率〔予測〕
第8章 民族構成は未来の世界の象徴  
22――カリフォルニア州の児童に占める白人の割合
第9章 教育の向上は国家の発展をうながす
71――バングラデシュの女性の100人あたりの識字者数
第10章 人類は食糧危機を乗り越えられるのか
375――エチオピアの穀物生産の過去25年間での増加率
終章  明日の人々   

【著者】
ポール・モーランド Paul Morland
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人口学者。ロンドン大学バークベック校アソシエイト・リサーチ・フェロー。オックスフォード大学で哲学・政治・経済の学士号、国際関係論の修士号を取得後、ロンドン大学で博士号を取得。イギリス、ドイツの市民権を持つ。作家・放送作家として、現代および歴史的な世界の人口動向について執筆・講演を行うほか、フィナンシャル・タイムズ紙、サンデー・タイムズ紙、テレグラフ紙など多くの新聞や雑誌に寄稿。著書に『人口で語る世界史』(文藝春秋)がある。ロンドン在住。

商品情報


[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/18219/831/18219-831-53348861feeb6bd6a5a23778be26302e-1535x2220.jpg ]

書名:人口は未来を語る 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題
著者:ポール・モーランド 訳:橘 明美
出版社:NHK出版
発売日:2024年1月26日
定価:2,860(税込)
判型:四六判並製
ページ数:384ページ
ISBN:978-4-14-081953-1
URL:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819532024.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819537/



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