プレスリリース
4月の消費意欲指数は、過去5年の同月最高値に。社会情勢への懸念はあるものの、春らしい意欲の高まり
株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20〜69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。※3月3-7日に調査
4月の消費意欲指数は48.0点。前月比は+0.9ptの微増、前年比では+0.3ptとほぼ横ばいとなりました。
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Point1: コロナ禍の影響は減少し、消費意欲は女性を中心に4月らしい高まり
例年4月は、3月から消費意欲指数の変動が少ない月です。今年も前月から+0.9ptの微増、前年比では+0.3ptの横ばいと、前月比・前年比ともに大きな動きはありませんが、過去5年の4月で最も高い指数です。今年に入って4か月連続で過去5年の同月最高値が続いています。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答は増加し(3月339件→4月396件)、ネガティブな回答は減少しました(3月901件→4月842件)。具体的には、ポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春物の服が欲しいなど)季節的な出費や意欲向上(3月111件→4月160件)」や「欲しいものがある(3月79件→4月102件)」が大きく増加しています。一方ネガティブな回答では、「コロナ禍が落ち着いていない(3月63件→4月35件)」「コロナ禍で外出自粛(3月65件→4月34件)」など、コロナ禍に関するネガティブな回答が大幅に減少しました(3月165件→4月99件)。
また、消費意欲指数を男女別にみると、前月比で男性-0.7pt、女性+2.6ptと差があり、女性の方が季節的な出費などを中心とした消費にポジティブな回答が前月より増加しています(女性3月206件→4月257件)。
前年と比べると、消費にポジティブな回答はほぼ同数で(21年4月390件→22年4月396件)、ネガティブな回答は「金銭的理由で節約・我慢(21年4月249件→22年4月191件)」やコロナ禍に関する回答(21年4月169件→22年4月99件)が大きく減少しました。懸念点として、「物価上昇/社会不安(21年4月10件→22年4月65件)」は前年より増加しており、オミクロン株や物価上昇、ウクライナ情勢などの不安材料はありますが、現状では消費意欲への影響は限定的です。消費意欲は春本番を迎え、女性を中心に4月らしい高まりが期待できそうです。
Point2:消費意向は、外出関連カテゴリーで前月比増
「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.5%で、前月比は+0.2ptの横ばい、前年比では-1.9ptの低下となっています。カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では16カテゴリー中「旅行」「車・バイク」の2カテゴリーで20件以上増加しており、コロナ禍の影響が落ち着き、より遠出を意識したカテゴリーで前月より消費意向が高まっていることがうかがえます。一方、前年比では20件以上増えているカテゴリーはなく、「外食」「スマホ・携帯」が20件以上減っています。
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