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企業向けの需要が急増?コロナで変わる贈り物 LINEも参入の「ソーシャルギフト」急成長の理由

(PR TIMES) 2022年03月26日(土)13時45分配信 PR TIMES

主要5社の売上高合計、7年間で7.6倍に

帝国データバンクは、近年急成長している「ソーシャルギフト」業界について調査を行いました。
<調査のポイント>

フォーマルギフト市場は停滞も、カジュアルギフト、販促ギフト市場は堅調
そのような中、ネットで気軽に贈り物ができるソーシャルギフト(eギフト、デジタルギフト)サービスが増加
法人の販促ギフト需要が成長支えるが、個人にも本格普及の兆し


中元・歳暮文化の衰退に加え、コロナ下での冠婚葬祭イベント減少もあり、フォーマル(儀礼)ギフト市場は、法人向け・個人向けともに停滞しています。こうしたなか、家族や友人間で気軽に送り合う「カジュアルギフト」や、企業が販促目的でターゲット顧客に贈る「販促ギフト」の市場は、堅調に推移しています。なかでも、これらの需要を後押ししているのが、ネットで気軽に贈り物ができる「ソーシャルギフト(eギフト、デジタルギフト)」です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/451/resize/d43465-451-47170909ca42a87a92a2-0.jpg ]

ソーシャルギフトとは、オンラインで手軽に贈り物ができるサービスです。パソコンやスマホで商品を選び決済すると、贈り先にeメールやSNSで通知が届きます。それを受けた相手は、店頭での受け取りや配送先の指定を行い、最終的に商品を受け取ることができます。SNSやメールなどを通じて、「相手の住所を聞く」という手間をかけずにギフトを直送できる点が強みで、商品探しから受け渡しまでがオンラインで完結できることから、電子ギフト券や各種ポイントを贈るのにも適しているのが特徴です。

こうした利便性の高さから、ちょっとしたギフトを気軽に贈りあえるツールとして若年層を中心に浸透しており、今後の市場拡大に熱い視線が注がれています。実際に、こうしたソーシャルギフトのプラットフォーム運営はネット通販やSNSやポイントサービスの運営、電子決済サービスなど、専業企業以外にも様々な分野から参入が進んでいます。


ソーシャルギフト専業5社売上高合計、7年間で7.6倍に 収益の中心は「法人需要」
参入企業のうちギフト事業を主力とし、かつ業績数値が判明している企業5社(ギフティ、ギフトパッド、CROSSY、SBギフト、SK planet Japan)の2020年度の単体売上高合計は59億1,700万円。2013年度と比べて7.6倍の規模に成長しています。また、5社の当期純利益合計も2018年度には黒字に転じ、以降堅調に推移しています。

ギフティ(東証1部)が2022年2月14日に発表した2021年12月期決算によると、売上高は37億2,500万円(前年度比20.9%増)。「直接会いづらい環境が続いたことによる需要の高まり」から、流通額が224億円(同124.1%増)と大幅に増加したことが、業績を後押ししました。ただし、同社の売上高の内訳を見ると、成長の柱となっているのは、法人向けギフトサービスの「giftee for Business」事業であることがわかります。

一方、SBギフト、SK planet Japanの2社が減収となっており、コロナ禍の中で業績に明暗も見られます(SK planet Japanの2020年度当期純利益は未詳。そのため同年度のみ当期純利益は4社合計)。
[画像2: https://prtimes.jp/i/43465/451/resize/d43465-451-c17a3b1e05c7d9e0ee03-1.jpg ]

法人需要が収益の柱となっているのは、他社も同様です。ギフトパッドは、売上高の9割が法人向けサービス「3X’ ticket(サンクスチケット)」によるもの。CROSSYも、デジタルギフト・ポイント交換ASP事業の主要顧客は百貨店などの法人です。SBギフトは、親会社であるソフトバンク関連の案件によるウェイトが高く、その減少が2020年度の減収要因となりました。

なぜ、企業でソーシャルギフトの需要が拡大しているのでしょうか。それは、メールアドレスやSNSアカウント宛にギフトを贈れるソーシャルギフトならではの仕組みに関係があります。企業が資料請求やアンケートの謝礼、販促キャンペーンの景品などを顧客に贈る方法として最も適しているため、法人需要が先行しているのです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/43465/451/resize/d43465-451-f8b348d166e0377a0838-2.jpg ]

LINEギフトは前年の4倍、個人利用も急拡大の兆し
一方、個人のソーシャルギフトは、「手軽に贈れる」メリットの裏返しとして、ギフトの単価が低く、利用者も若年層中心にとどまっていました。

しかし、そのような状況にも変化が見られます。チャットアプリ・SNS大手のLINEは、運営する「LINEギフト」の2021年の総流通額が前年比330%増と急激に伸び、累計ユーザー数が2,000万人を突破したと発表しました。バレンタインデー、クリスマスといったイベント時の利用者数は軒並み過去最高となり、コロナの影響も背景に個人利用の急拡大が窺われます。2021年11月現在で国内8,900万人を数えるLINEユーザーの「LINEギフト」利用の増加は、ソーシャルギフトの個人利用拡大の起爆剤となるかもしれません

拡大の余地を残すソーシャルギフト市場。しかし、今後は競争も激化していくと思われます。数年後、プレーヤーの顔触れは大きく変わっているかもしれません。



プレスリリース提供:PR TIMES

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