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ウクライナ進出の日本企業は57社 情勢緊迫化、 駐在員退避・拠点閉鎖の動き高まる可能性

(PR TIMES) 2022年01月27日(木)16時16分配信 PR TIMES

日本企業の「ウクライナ進出」状況調査

帝国データバンクは、自社のデータベースを基にウクライナへ進出する日本企業を対象に、調査・分析を行った。
[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/409/resize/d43465-409-2d4e69f4aeb91eb1e809-0.jpg ]

<調査結果(要旨)>


ウクライナに進出している日本企業は、2022年1月時点で57社判明した。欧州で最も多いイギリス(1298社)の1割未満となるほか、他の欧州各国に比べても小規模にとどまった。業種別では、製造・卸売の2業種で約8割を占める一方、IT産業が発達している同国の特徴を背景に、ソフトウェア開発企業ではオフショア開発拠点として進出するケースもある
進出企業の多くで当面は事態を静観する企業が多いとみられ、全面的な撤退などの動きは現時点で少ないとみられる。ただ、既に一部企業で駐在員の退避が始まるなど事態は緊迫化しており、今後の動向が注視される


ウクライナ進出の日本企業、57社 IT産業の発達を背景にソフトウェア開発企業なども進出
ウクライナに進出している日本企業は、2022年1月時点で57社判明した。進出先としては、ウクライナ首都のキエフ市に多く集中していた。帝国データバンクが保有する企業データベースや各社の開示情報を基に、工場や事業所、駐在員事務所などの設備・施設、直接出資などで現地に関連会社などを有する企業を対象に調査を行った。

欧州主要国と比較すると、ウクライナへの進出企業数は欧州では最も多いイギリス(1298社)の1割未満だった。比較的少ないトルコ(約200社)に比べても4分の1となるなど、進出規模としては欧州各国のなかでも小規模にとどまった。現地サービス・保守拠点や、営業・駐在拠点として進出するケースがほとんどを占める点がウクライナ進出企業の特徴。そのため、欧州統括・金融拠点や欧州向け製造拠点などグローバル展開を前提とした進出が多いイギリスやドイツ、フランスなど主要国への進出と性格が異なる点が、現地進出が少数にとどまった要因とみられる。
[画像2: https://prtimes.jp/i/43465/409/resize/d43465-409-71bd955f3071658fc227-1.jpg ]

業種別では、最も多いのが製造業の28社で、全体の半数を占めた。次いで卸売業が16社となり、製造・卸売の2業種で約8割を占める。サービス業は9社と少数だったものの、IT産業が発達している同国の特徴を背景に、ソフトウェア開発企業ではオフショア開発拠点として進出するケースもみられた。

[画像3: https://prtimes.jp/i/43465/409/resize/d43465-409-44e0212797bb196e4ef4-2.jpg ]


「ビジネスに変化なし」6割も 情勢の緊迫化で「駐在員退避・拠点閉鎖」検討の動き高まる可能性
日本貿易振興機構(JETRO)が26日に公表した調査では、回答が得られた在ウクライナ日本企業10社のうち、ウクライナをめぐる情勢緊迫化によるビジネスへの影響について「なし」と答えた企業が6割を占めた。過去、進出先国の政情不安に直面した日本企業では、生産ラインの一時停止や従業員の自宅待機といった対応にとどめた企業が多かった。今回も当面は事態を静観する企業が多いとみられ、早急な全面撤退といった動きは現時点で少ないとみられる。

ただ、外務省はウクライナに滞在する日本人に出国を呼びかける渡航中止勧告を出したほか、大手商社では駐在員の退避を進めるなど事態は深刻化している。進出企業の多くがウクライナ国内向けビジネスのため、サプライチェーンの混乱といった日本国内企業への影響は限定的なものにとどまるだろう。今後情勢がさらに悪化すれば、ウクライナに隣接するロシアや東欧諸国に拠点をかまえる日本企業のグローバルビジネスに影響が波及しかねず、今後の動向が注視される。



プレスリリース提供:PR TIMES

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