プレスリリース
計32名のスタッフを実日数117日/のべ322日間、現地に派遣。地震発生から1年を前に、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン、フェーズ毎の子ども支援活動の変遷、スタッフの想いを報告
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学習支援金としてお配りした図書カードを受け取った輪島高校の生徒さんとWVJ高橋スタッフ(前列中央)(2024年11月21日)
世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(事務所:東京都中野区、事務局長:木内真理子/WVJ)は、地震発生から間もなく1年を迎えるにあたり、「子どもの居場所・遊び支援」のフェーズ毎の活動の変遷、9月末の豪雨を受けて12月23日に再度寝具セットをお届けした応急仮設住宅への支援を中心に、公式ホームページ上で活動報告を公開しました。
令和6年元旦に発生した地震、そして、9月末の豪雨による甚大な被害から、復興への歩みを進めている石川県能登地方において、WVJは、被災された皆さまが日常を取り戻すため少しでもお役に立つことを願い、行政、地域の教育関係者の皆さま、他の子ども支援団体等のパートナーの皆さまと連携し、子ども支援活動を続けています。計32名のスタッフを実日数117日/のべ322日間、現地に派遣し、全国の個人・企業・学校・団体の皆さまからお預かりしたご寄付により、2024年12月24日までに、子ども2,998名を含む、5,249名の皆さまに支援をお届けしました。
12カ月間で、子ども2,998名を含む5,249名の皆さまに日常を取り戻すための支援を届けました
WVJは「子ども支援」の方針のもと、被災された皆さまのお声をうかがい、連携する他団体と調整をしながら、その時々に必要とされる支援活動を実施しました。計32名のスタッフが実日数117日/のべ322日間、現地で活動しました。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/5096/table/320_1_f9e8da50d530a28c2bfb3bf70971d9b7.jpg ]
能登半島地震から間もなく1年。活動の変遷と成果報告を読むにはこちら
【1】フェーズ毎に変化するニーズに合わせて、子どもの居場所、遊び・学びを支援
災害時の混乱の中にあっても「子どもの権利」を守る、という一貫した目的のもと、フェーズ毎に活動内容を変えながら実施してきました。
緊急期:2024年1月
多くの子どもたちが、余震が続く中で様々な我慢やストレスを強いられ、避難所や自宅で避難生活を送っていました。避難所内で子どもたちが安心して過ごせる場所を整え、また、子どもたちがのびのびと遊べる機会となることを願ってイベント「わくわくデー」を七尾市ならびに輪島市の小学校や避難所等4カ所で1月20日〜22日にわたり開催しました。
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「わくわくデー」の様子。傘袋のロケットで歓声をあげて遊ぶ子どもたち
緊急〜復興期:2024年2月〜
放課後や週末・休日に、子どもたちが安心して安全に過ごせる居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」(CFS)を実施しています。輪島市内の小学校のCFS「みんなで遊ぼう!」は、2月下旬に初回を開催したところ、多くの参加者があり、継続実施を希望する声をいただいたことを受け、10月末までに計21回を実施し、のべ381名に自由に過ごせる遊び場を届けてきました。参加児童の皆さんからは、毎回「楽しい」「また遊びたい」といった声が聞かれ、また、状況や季節が移り変わる9カ月あまりの期間で、スタッフに新たな顔を見せてくれました。10月には、9月の豪雨で深刻な被害のあった町野町でも「みんなで遊ぼう!」を開催しました。
半年を過ぎて
日頃の環境から少し離れ、心身ともにリフレッシュすることを目的に、夏、秋、冬に計3回バス遠足を実施しました。
【夏】8月10日 「みんなで遊ぼう!〜夏休みのおでかけ〜」報告はこちら
【秋】11月24日「みんなで遊ぼう! 〜inのとじま水族館〜」町野町の10名の小学生が参加。当日は、朝から寒い1日でしたが、10月から水族館に仲間入りしたジンベエザメの泳ぐ姿など、グループ行動で思い思いに楽しみました。お昼はお休み中のイルカショーの観客席で海を眺めながら皆でお弁当を食べ、スタッフや北陸学院大学の学生ボランティアさんとのおしゃべりにも花が咲きました。
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迫力の大水槽の前で
<参加者の声>
「友だちと一緒に出かけられたのが楽しかった」(参加児童)
「ジンベエザメが見られたことがよかった」(参加児童)
「スタッフの人やさしかった!と子どもが言っていて、楽しめたのが何よりでした。ありがとうございました」(保護者)
【冬】12月8日「みんなで遊ぼう! 〜inかほっくる〜」門前町の13名の小学生が参加。当日は、室内遊び場の「あそびの森かほっくる」で、アスレチックなどを使って思いきり体を動かして遊びました。雨が少しやんだときに、外の大型遊具でも遊びたい!と出て行った子どもたち。服が濡れるのも気にせずすべり台を楽しむなど、元気いっぱいに過ごしました。
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楽しく遊ぶ子どもたち
<参加者の声>
「ボールプールでみんなと仲良く遊べてとてもよかった」(参加児童)
「友だちや大学生と一緒にかほっくるで遊べたのが楽しかった」(参加児童)
「学校以外の行事で親元を離れ、顔見知りではないスタッフの方々とやりとりできるか心配でしたが、すごく楽しかったと喜ぶ顔を見られて良かったです」(保護者)
未来に向けて:10月〜
11月、奥能登地方の二市二町(珠洲市、輪島市、穴水町、能登町)の県立高校5校の1〜3年生の生徒865名を対象に、高校生学習支援金として、1人あたり1万5千円の図書カードを支援しました。図書カードはWVJオリジナルデザインで作成し、生徒の皆さんへの応援のメッセージをこめました。
<「図書カードをどんなことに使いたいですか?」WVJスタッフの質問への生徒の皆さんの声>
「英検の勉強のための本を買います」
「地震の後に買えていなかった漫画の続きを買おうかな」
「参考書を買いたい!」
【2】避難生活に追い打ちをかけた9月の豪雨。寝具セットを再びお届け
西川株式会社(代表取締役:菅野達志、以下「nishikawa」)と連携し、6月末までに、輪島市内に建設された12カ所の仮設住宅503戸に入居された方を含む合計1,060名の皆さまに寝具セットを支援しました。また、ご入居世帯のお子さま向けに文房具などのプレゼントを準備して仮設住宅にお納めしました。
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寝具セットとWVJ高橋スタッフ。時折り雪が舞う中、仮設住宅に191セットをお納めしました(12月23日)
9月の豪雨では仮設住宅にも床上浸水の被害が発生し、寝具や家電などが水浸しになった世帯が多くありました。行政の要望を受け、WVJでは追加で寝具セットの支援を決定し、ご希望のあった皆さまを対象に、12月23日に輪島市内の仮設住宅に191セットをお届けしました。今後も、寝具の必要のあるご入居世帯の皆さまにお届けする予定です。
【3】1年を振り返って〜年の半分を石川県で過ごしたスタッフの想い
2024年1月7日に石川県入りした初動チームリーダーとしての派遣に始まり計15回現地に足を運び、子ども支援に従事してきたWVJ国内支援・アドボカシー課長高橋布美子スタッフは、以下のように述べました。
「発災直後から能登に通い、私自身、またWVJにできることを模索しながら、地元の皆さまのご理解とご協力に支えられて活動を進めて参りました。緊急物資支援を中心に行った1〜2月、道路や物流の復旧が待たれる中、保育園や小学校などの子ども関連施設に必要な物資を少しでも届けようと必死でした。2月下旬から小学校の体育館でCFS「みんなで遊ぼう!」を開催できることになったときは、子どもたちへの地元の方々の思いを強く感じ、それを支えたいと思いました。日常の回復へと歩んでいた最中、9月に発生した豪雨災害により、念願の学校行事が中止や延期になったり、子どもの遊べる場所が以前よりも更に減ってしまったりしました。子どもたちや保護者の方々、先生方などの心情を思うと言葉になりません。遊びの機会保障として行っている「みんなで遊ぼう!」も、おでかけ遊びの形で続けていますが、本来ならば地域の中で気軽に遊べる場所がもっと必要です。毎回、限られた時間の中で汗だくになって目いっぱい遊ぶ子どもたちの姿に、遊びを「ぜいたく品」にしてはいけないと強く思います。遊びは子どもたちにとって、食事するのと同じように必要であたりまえに大切なものです。これから能登の子どもたちのために何ができるのか、発災直後とはまた違う意味で模索を続ける日々です。 」
募金を受け付けています
「能登半島募金緊急支援募金」を受け付けています。募金は寄付金控除の対象となります。
今すぐ募金をする
公式HPからクレジットカードで募金いただけます
お電話で:フリーダイアル0120-465-009 (受付時間9:00〜23:00)
ワールド・ビジョン・ジャパンとは
キリスト教精神に基づき、貧困や紛争、自然災害等のために困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録されたワールド・ビジョンの日本事務所です。
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