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公益財団法人 日本財団

年間約5,000人の超早産・極低出生体重児に必要なドナーミルク提供を目指して 日本財団母乳バンク、新施設が4月1日より稼働

(PR TIMES) 2022年03月16日(水)17時45分配信 PR TIMES

日本財団(東京都港区、会長 笹川陽平)の支援により設立された「日本財団母乳バンク」の新施設が完成し、2022年4月1日より本格的に稼働を開始します。新施設の完成を記念して、2022年3月16日には記者発表及び内覧会を実施しました。
「日本財団母乳バンク」は、常時5,000リットル以上の母乳を保管できる国内最大規模の母乳バンク(※1)です。本施設では超早産・極低出生体重児へのドナーミルクの提供に加え、併設されたラボで母乳の成分を分析、レシピエントごとに最適なドナーミルクを提供する、世界初(※2)のオーダーメイドのドナーミルク提供体制確立を目指します。

※1)母乳バンクは、寄付された母乳(「ドナーミルク」)を低温殺菌処理し、医療機関からの要請に応じて超早産・極低出生体重児に提供するための施設です。
※2)2022年現在、世界50か国600ヵ所にある母乳バンクのうち、オーダーメイドのドナーミルクを提供している母乳バンクはありません。
[画像1: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-5bfd7bc2372e331b6d90-0.jpg ]

■日本財団母乳バンク設立の背景
日本では年間7,000人弱の超早産・極低出生体重児が生まれ、そのうち約5,000人がドナーミルクを必要としています。こうした赤ちゃんには、人工乳による壊死性腸炎のリスク(※)、難治性下痢症やミルクアレルギー、超低体重による早期の経腸栄養開始の必要性等により、ドナーミルクを与えることが望ましいとされます。世界には50カ国600カ所以上の母乳バンクがある一方、日本はこれまで1施設のみで対応してきました。年間約5,000人のニーズに対応するため、国内最大規模の母乳バンクとしてこの度日本財団母乳バンクの新施設が設立されました。
※ Cochrane Libraryによれば、人工乳とドナーミルクを比較した場合、人工乳の方が、1.87倍の壊死性腸炎にかかるリスクが高くなります。

■ドナーミルク使用施設登録のNICUには初年度ドナーミルクを無償提供
「日本財団母乳バンク」では、ドナーミルクの普及に向け、ドナー登録ができる病院・クリニックの全国拡大を目指します。そのためのキャンペーンの一環として、2022年4月より「日本財団母乳バンク」にてドナーミルク使用施設登録をする新生児集中治療室(NICU)には初年度無償でドナーミルクを提供します。
・対象期間:2022年4月1日〜2023年3月31日
・ドナーミルク使用施設登録:https://milkbank-wp.grgr.blue/facility-registration/

<記者発表当日の関係者コメント(一部)>
■水野克巳 日本財団母乳バンク理事長 コメント
ドナーミルクを必要とする超早産・極低出生体重児は年間約5,000人誕生していますが、母乳バンクの拠点数の少なさや、認知度の低さが日本では課題となっています。日本財団母乳バンクの稼働を通し、ドナーミルクという選択肢があることで、多くの命が助かることを広く知っていただきたいです。

■笹川陽平 日本財団会長 コメント
日本財団は、未来を背負う子どもたちのため、様々な活動をしています。この度の日本財団母乳バンクへの支援も、その1つです。日本財団母乳バンクの活動が始まることで、より多くのお母さまにドナーへの興味・関心を持っていただき、ドナーミルクを採用する医療機関が増えていくことを願っています。

■根本匠 衆議院議員(衆議院予算委員長)コメント
水野先生の母乳バンク普及のための活動を知り、政治家として、水野先生の活動を支援することの重要性を強く感じました。日本財団母乳バンクが、日本の小児医療の危機を打開することを期待しています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-e3ecc4967936fd96d0b4-1.jpg ]

■団体概要
団体名:一般財団法人日本財団母乳バンク
所在地:東京都中央区日本橋小網町17番10号 日本橋小網町スクエアビル1階
連絡先:TEL 03-5931-3695 / FAX 03-5931-3690
役職員:10名(理事長(医師)、常務理事、助産師4人、研究員2人、事務員2人)
活動内容:
1.ドナーミルクの安定供給(低温殺菌処理・冷凍および全国の新生児集中治療室への発送)
2.ドナーミルクの安全性と効果の調査研究
3.母乳バンクに関する周知啓発
施設面積:347.70平方メートル
設備:母乳バンク室、研究室、ラウンジ、会議室、マザーズルーム等

【母乳バンク室(82.1平方メートル )】

[画像3: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-59c2e6ce509c3da1811d-2.jpg ]

Class 6(※)のクリーンルームに最新鋭の母乳低温殺菌処理器を備え、常時5,000リットル以上の母乳を保管できる国内最大規模の母乳バンクとなります。
※国際統一規格であるISO規格では1〜9までクラスを分類。数値が高いほど性能レベルも高くなります。

【研究室(111.6平方メートル )】

[画像4: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-7815d0629563d049aa49-3.jpg ]

ドナーミルクの栄養価や生理活性物質量を測定分析することで、レシピエントごとに最適なドナーミルクを与えられる世界初のオーダーメイドドナーミルク提供体制の確立を目指します。

【ラウンジ(66.9平方メートル )】

[画像5: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-5d40fc3cb7e2dc4dbdcd-4.jpg ]

ドナー登録に興味がある方向けに、助産師が登録方法やドナーとしての搾乳方法、ドナーミルクの送り方を説明します(要予約)。「母乳バンクについて」、「ドナーの会」、「レシピエントの会」など周知啓発、情報交換のイベントも不定期で開催予定。

■日本財団母乳バンクについて

[画像6: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-8b57e22c1841d53ef0eb-5.jpg ]

日本財団母乳バンクは、NICUに入院している超早産・極低出生体重の赤ちゃんに、人生最初の栄養として母乳をあげることで、赤ちゃんたちの健康のみならず、将来の可能性を大きく広げていくこと、そして、ドナーミルクを通して無限に広がった未来が、よりよい世界を創っていくことを目指しています。
https://milkbank.or.jp/

■日本財団について

[画像7: https://prtimes.jp/i/25872/273/resize/d25872-273-0251a39cd8e324335c6a-6.png ]

痛みも、希望も、未来も、共に。
日本財団は、1962年の創立以来、国境や分野を超えて子ども・障害・災害・海洋・国際協力などの公益事業をサポートする、日本最大規模の財団です。
https://www.nippon-foundation.or.jp/



プレスリリース提供:PR TIMES

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