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日本出版販売株式会社

異業種連携をテーマに日清紡ホールディングスと特別講演を実施

(PR TIMES) 2023年09月01日(金)14時40分配信 PR TIMES

〜植物工場で持続可能な場を創造するオープンイノベーション〜

日本出版販売株式会社(代表取締役社長:奥村 景二、略称:日販)は、2023年7月11日(火)に、一般財団法人アグリオープンイノベーション機構(代表理事:藤井 明、略称:AOI機構)が主催する、ビジネスマッチングを支援するプラットフォーム「AOIフォーラム」の会員総会にて、特別講演を行いました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/23227/240/resize/d23227-240-e349936be70fa716c792-0.jpg ]

 特別講演には、文化的な場づくりを手掛ける日販 プラットフォーム創造事業本部事業統括チームの山元佑馬が登壇し、日清紡ホールディングス株式会社(代表取締役社長:村上 雅洋、以下:日清紡)の植物工場技術と掛け合わせた取り組み「City Farming事業」をケーススタディに、異業種連携によるオープンイノベーションについて紹介しました。
 また、続くトークセッションでは、日清紡 新規事業開発本部の片山崇氏とともに異業種交流を“2人の結婚”になぞらえ、日清紡と日販の出会いから順を追って、両社の視点で事業創造のプロセスや苦労について率直に語りました。その後、参加したスタートアップ企業や研究機関と、未来のイノベーションに向けたインタラクティブな交流を行いました。

 当日は、研究機関やスタートアップ等のAOIフォーラムの会員様が会場には約47名、オンラインでは46名、計93名が参加し、活発な質疑応答が行われるなど、盛況のうちに終了しました。
 講演内容の詳細は以下の通りです。また、動画は下記URLからご確認ください。
URL:https://forms.gle/iJ7eupi9nW5g2xFJ9

■講演内容
1.特別講演「異業種連携によるアグリテックイノベーション〜持続可能なコミュニティ創造に向けた取り組み〜」
日販グループは、「人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける。」という経営理念のもと、出版取次業にとどまらず、人と文化をつなげる事業を幅広く手掛けています。直近では異業種連携として、植物工場技術を生活空間向けに掛け合わせたイノベーション「City Farming」を展開し、持続可能な暮らしづくりを進めています。このイノベーションが生まれるまでの紆余曲折を一つずつ振り返り、マインドやテクニックについて事例を交えながらプレゼンテーションしました。

●「イノベーションとは?」
イントロダクションでは、山元自身の子育てエピソードを披露。現代の子供たちが選ぶランドセルの色の変化など「Z世代以降の破壊的な価値観の変化」に触れる中で、10年先の社会はより激しい変化が起きるであろうことを訴えかけました。
また、そのような未来に向け、経済学者シュンペーターの「新結合」というコンセプトを紹介。「異なるものを組み合わせて規模を拡大する」というアプローチを日販と日清紡を例に挙げながら、ケーススタディの枠組みとして提示しました。

●日販と日清紡の異業種連携プロセス
はじまりは2020年。日販はESGの観点でR&Dを開始する中で、完全制御で「いちご」の生産を初めて開発した日清紡の技術に着目しました。事業領域が異なり関係性がまったくない中で、ホームページから直接問い合わせたところ、日販の文化的なアセットに日清紡も興味を示し、全く接点のなかった両社の交流が始まりました。様々な方向性を模索する中で、2021年春に日清紡が手掛けた植物工場産のいちごのパックを卸売りし、店舗にて販売するテストマーケティングを行いました。結果は振るわなかったものの、「ここでいちごが育っているのか?」と植物工場そのものに興味を示すお客様の反応を目の当たりにしました。ここが大きな発想の転換となり、お互いのビジョンや強みを再度すり合わせ、「日清紡の植物工場技術と日販の場を創造する力とを『新結合』させて、生活の中に持続可能で豊かな場を創造できないか」と、現在のCity Farmingの着想に至りました。とはいえ、世に存在しないプロダクト。「やってみないとわからない!」を共通言語に、行動と学習を繰り返す、リーンスタートアップの手法を取り入れ、最小単位のプロトタイプ(MVP)を製造しました。

●社会実装のプロセス
2021年秋、社会実装に向けて動き出しました。プロセスは3段階に分かれ、まずは「世にないものを如何にして心に根付かせるか」という課題に対し、メディアフックを意識したブランディング戦略を立てました。次に「世にないもののニーズを如何にして作るか」という課題に対し、和菓子店や商業施設、そのテナント店舗とのコラボレーションで、幅広い人へ魅力を発信しました。最後のプロセス「市場への投入」では、商店街やオフィス、介護施設など、より新しい市場への進出を目指し、事業を拡大しています。最後に山元からのメッセージとして「異なるものの結合にはパワーがいる。でも乗り越えた先、10年後の変化する未来に向けて新しい価値が生まれる。これは日販だけではできず、今日まで真摯に向き合ってくれた日清紡の姿勢やリスペクトがあったことが大きい」と締め括りました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/23227/240/resize/d23227-240-dad326f33d649795f941-0.jpg ]


2.トークセッション
日清紡 片山氏とともに、まったく領域の異なる2社の出会いから今日に至るまでの異業種連携の舞台裏について、マインド・テクニカルの両軸からトークセッションを行いました。「オープンイノベーションを起こすときの心構えとは?」という司会者からの質問に対し、「結果として行動量だと実感した。新たな場に臆せず飛び込んでいくこと、それに尽きる(山元)」「連携する相手へのリスペクトが大切。目指す場所は同じであるとして、取り組み方が違うところをどのように認め合うのかが重要(片山氏)」と互いに回答しました。また、会場からも積極的に質問が挙がり、「異業種連携をしていく中で、歩みを止めて立ち戻ったタイミングはあったのか」等、異業種連携ならではの苦労について深掘りする場面もありました。
講演後には、多くの参加者様と交流させていただき、未来のイノベーションに向けた意見交換を行いました。

 日販は、今後もオープンイノベーションの取り組みを拡大させ、様々な場で活動を発信してまいります。

■山元佑馬プロフィール
[画像3: https://prtimes.jp/i/23227/240/resize/d23227-240-a775a3e92064977e5ed8-0.jpg ]

2011年、日本出版販売株式会社に入社。
経営戦略室にて、中期経営計画の策定や予算編成に従事。2022年より現職。
2022年に文喫や箱根本箱など、本から拡がる様々な場づくりを行う子会社、株式会社ひらく設立を主導。同社ではファイナンスを担いながら、外部企業との共創を手掛けている。
アグリテック分野では、植物工場技術の用途を都市生活空間向けにリデザインした「City Farming」の社会実装を進めている。

■City Farming とは
年間を通し毎日新鮮ないちごが収穫できる植物工場を生活空間に提供する新サービスです。「文喫」や「箱根本箱」などの様々な場づくりを手掛けた日販が事業開発を、完全制御型植物工場で国内初となるいちご量産栽培に成功した日清紡が技術開発を、それぞれ行いました。「持続可能な都市生活と華やかで豊かなコミュニティ」の創造を目指し、店舗、オフィス、公共空間といった、様々な生活の場に提供してまいります。

■一般財団法人アグリオープンイノベーション(AOI)機構とは
先端技術を農業分野に応用し、静岡から「世界の人々の健康寿命の延伸と幸せの増深」に貢献する静岡県の「AOIプロジェクト」。その中心的役割を担う「AOIフォーラム」は、農業を軸とした会員制のオープンイノベーションのプラットフォームです。
同プロジェクトの推進役を担うのが、県の外郭団体「AOI機構」です。AOIフォーラムの会員企業ごとに、担当コーディネーターを置き、会員同士のビジネスマッチングや、会員のシーズ、ニーズに合わせて、研究開発や事業化、そして資金調達や販売に至るまで伴走型で支援しています。2023年9月22日(金)には会員限定の視察バスツアー、2024年1月にはビジネスマッチングを目的とした交流会を予定するなど、年間数多くのイベントを開催しています。
AOIフォーラムホームページ:https://aoi-forum.jp/

■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 プラットフォーム創造事業本部:山元、定塚、小林
TEL. 03-3233-4802



プレスリリース提供:PR TIMES

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