プレスリリース
〜新CO2吸収液の活用によるカーボンニュートラル社会への貢献〜
東芝エネルギーシステムズ株式会社は、このたび、CO2分離回収設備に用いられる高性能なCO2吸収液の開発を佐賀市と共同で実施します。佐賀市の清掃工場に納入した当社製CO2分離回収設備を用いて、当社研究所が開発した新CO2吸収液を活用し、数千時間、およそ数か月におよぶCO2分離回収設備の連続運転を行います。耐久性を確認後、2023年度中に新CO2吸収液の商用化を目指します。
当社は、このたび、CO2分離回収設備に用いられる高性能なCO2吸収液の開発を佐賀市と共同で実施します。佐賀市の清掃工場に納入した当社製CO2分離回収設備を用いて、当社研究所が開発した新CO2吸収液を活用し、数千時間、およそ数か月におよぶCO2分離回収設備の連続運転を行います。耐久性を確認後、2023年度中に新CO2吸収液の商用化を目指します。
当社は、2013年10月に、佐賀市「清掃工場バイオマスエネルギー利活用促進事業」向けに、小型のCO2分離回収実験プラントを佐賀市清掃工場に納入しました。2016年には、佐賀市清掃工場に、当時、清掃工場向けとしては世界初となるCO2分離回収商用設備を納入しました。それにより、佐賀市清掃工場では、ゴミ燃焼の際に発生する排ガスの一部から、1日で最大10トンのCO2を分離回収しています。
排ガスからCO2を分離する際、低温状態でCO2を吸収し、高温状態でCO2を放出するアミン系の化学水溶液をCO2吸収液として使用しています。事業者の観点からは、CO2吸収液の性能向上によるCO2分離回収設備の維持管理費抑制が求められていました。
このような背景から、当社エネルギーシステム技術開発センターにおいて新CO2吸収液を開発してきました。新CO2吸収液は、CO2回収量1単位あたりの必要エネルギーを現行CO2吸収液と同等に保ちながら、吸収液の劣化度合いを抑えています。そのため、事業者のCO2分離回収設備の維持管理費を低減することができます。また、大気中へのアミン成分排出量が少なく、環境にやさしいという特長があります。
これまで、当社は、福岡県大牟田市にある当社製パイロットプラントで新CO2吸収液を活用した約800時間の運転検証を行っており、CO2吸収液の劣化速度については、従来の3分の1にまで、大気中へのアミン成分排出量については、従来の10%程度にまで低減することを確認しました。
今回、佐賀市の清掃工場に設置されているCO2分離回収設備へ新CO2吸収液を適用した数千時間におよぶ連続運転を行い、新CO2吸収液の商用化を目指します。
地球温暖化防止のため、カーボンニュートラルの実現が求められており、排ガスからのCO2分離回収への期待は高まっています。当社は、CO2分離回収技術開発によりCCUS(注)の社会実装を支え、カーボンニュートラル社会の実現へ貢献していきます。
佐賀市CO2分離回収設備の写真
[画像: https://prtimes.jp/i/32322/210/resize/d32322-210-cddb9b9980b084026b03-0.jpg ]
注:CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage):プラントから排出されるCO2を分離回収、利用、貯留する技術
※東芝エネルギーシステムズの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/company/energy.html
※東芝エネルギーシステムズの火力事業についてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/thermal.html
※東芝エネルギーシステムズのCO2分離回収技術についてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/thermal/products-technical-services/zero-emissions.html
プレスリリース提供:PR TIMES