プレスリリース
ー 2023年11月17日(金)【場所】横浜市立大学 金沢八景キャンパス
NPO法人ETIC.(エティック、東京都渋谷区)は、創業期の社会起業家支援プログラム「社会起業塾イニシアティブ(以下、社会起業塾)」のパートナー企業である、日本電気株式会社(NEC)、花王株式会社と共に、横浜市立大学国際商学部の【100周年記念特別講座】(特講)社会貢献型実習に登壇しました。
本講義は、連続講座として、社会貢献やサステナビリティへの関心が高い学生が受講しており、SDGs達成に向けた社会貢献に取り組む企業活動を知り、社会課題を解決するためのビジネスモデルを考えることを目的としています。
今回、本講義のテーマのひとつである「企業による社会貢献のさまざまな形」を題材に、「なぜ、企業とNPOが手を組み、社会課題解決に挑む創業期の若手起業家を育成・支援するのか?」について講義をしました。
講義では、「ビジネスになりづらい社会事業に取り組む創業期の起業家(社会起業家)を、なぜ大企業が支援するのか?」を切り口に、社会起業塾イニシアティブ、NEC・花王の社会貢献活動の紹介、そして社会起業塾に参画している意義と、企業の社内外にて生まれているインパクトについて話しました。
2年生から4年生までの40名近い学生が参加し、講義終了間際まで多くの質問をいただきました。白熱した時間となり、話し手である私たちにおいても、学生からの感想や質問を通して、企業が社会起業家を支援する意義を再確認できました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12113/195/12113-195-5d1882b156a1215fd7469622aae54c41-1600x1200.jpg ]
各社は、それぞれの経営理念の中、どのような社会貢献の取り組みを実施しているのか、紹介しました。
その中で、企業が社会起業塾に参画する意義・インパクトとして、具体的に以下の3つが挙げられました。
1)社会起業家を支援することで、社会課題解決や価値創造に貢献する
2)社会起業家と社員の交流を通して、社内の社会課題の理解促進や起業家精神を持つ人材を育成する
3)社会起業家との事業連携や知見交換を通して、新しい気付きや学びから、新規事業につなげる
また、NEC 経営企画部門 コーポレートコミュニケーション本部 プロフェッショナル 池田 俊一氏は、「社会起業塾では、起業家との接点を通して、NECの経営理念である社会価値創造を実現する新規事業に向けたヒントを得ることができている」こと、また花王株式会社 PR戦略部門 PR戦略センター 社会貢献部 マネジャー 杉浦 弘子氏は、「社会課題解決に挑む起業家をはじめ、社内外さまざまな形でリレーションを築くことが重要であり、リレーションは裏切らない。更なるリレーション獲得のために、花王としてもチャレンジングな取り組みを行っている」ことを話しました。
まだビジネスになるのかどうか分からないステージの起業家を、企業が支援する取り組みは社会的にも多くはありません。そのような中、先陣を切ってNECと花王が創業期の社会起業家を支援していること、さらにはプラットフォームとして手を組んでいるこの取り組みは先進的な事例です。
企業と一緒に社会起業家を支援しているからこそ生まれるインパクトを絶やさずに、育んでいく重要性を改めて実感できる機会となりました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12113/195/12113-195-4f5853bd754cfb631cf9f59ded44b64e-1600x1200.jpg ]
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12113/195/12113-195-2e390d8fe893a057b270ac0510defe3f-1600x1200.jpg ]
●受講した学生の声
・現代は、企業や行政、個人などそれぞれがそれぞれの役割や取り組みを見直して、みんなで持続可能な社会に向けて協働していく時代である、ということを強く実感しました。そのような時代の中で働ける私たち若者は、色々な経験をすることが出来たり、色々な組織と協働することの楽しさを知ることができると思うので、大いに恵まれていると思い、働くことが楽しみになりました。また、強いパッションを持った社会起業家をサポートすることは、日本社会の発展、そしてそれが世界的に持続可能な社会の実現に確実に繋がる素晴らしい活動だと感じました。
・他国と比べ、長年イノベーションが生まれていないことが日本全体の大きな課題である中で、起業家を支援し新事業を生み出し続ける活動にも意義を感じましたが、さらに花王様とNEC様という異業種がつながるきっかけになっているという点にさらに価値を感じました。なぜ大企業が起業塾を支援するかという点で考えてみた際に、このように異業種とのコネクションができること、塾生とともに普段大企業が関わらないような分野などについても学べることが大きいのではないかと考えました。
・「起業家のサポート」という社会貢献は、起業家の方にも企業内の従業員の方の繋がりにもポジティブな影響があると感じました。また、近年は社会貢献を自身の企業の得意な分野から取り組んでいくというのが主流な中、事業を進めるという分野からのアプローチをなされているということはこれまでの企業の話では初めてだったため、印象的でした。
・私はこれまでたくさんの企業の社会貢献活動について学んできましたが、企業とNPOが協力して行っていることは初めて耳にしました。企業のイメージを良くするために社会貢献をしているというだけではなく、社会をより良くするために頑張る人を応援したいという思いがすごく伝わってきました。
・社会貢献への取り組みの数々を知ることが出来てとても有意義な時間でした。特に、「社会貢献のどこから収益を得ているのか、なにかインセンティブはあるのか」という意見に対して、「社会への役割としてやっている、収益があるかどうかは問題ではない」とおっしゃっていたのが印象的でした。大企業は利益至上主義なのかなと思っていましたが、大企業として社会から多くの利益を集め、その代わり役割としてその利益をもとに社会に還元するというサイクルを知ることが出来て、企業への印象が変わりました。それと同時に、社会貢献がいかに大事なことなのかも学びました。就職活動をする時期になったら、社会貢献活動の有無やその種類を基準にどのような企業が自分に合うのか考えてみたいと思うようになりました。
上記の他にも学生のみなさんからさまざまな感想が寄せられました。
社会起業塾イニシアティブとは
創業期の社会起業家に特化した起業家育成・伴走支援プログラムです。社会課題解決や新たな価値創造を目指す次世代の起業家が互いに切磋琢磨する環境を整えることを通じて、その成長を後押しすることを目的としています。企業や起業家などのさまざまなステークホルダーとともに、社会課題が解決されるネットワークづくり・エコシステムの成長を目指しています。
現在は複数企業が参画しており、参画企業はスポンサーとして起業家を支援しながら、多様な社内リソースとの連携を目指します。22年間で150名近い起業家を輩出し、起業家と企業が互いの境界を越えて貢献し合う文化を育んできました。パートナー企業と卒塾起業家との協働事例も生まれています。
https://kigyojuku.etic.or.jp/index.html
NPO法人ETIC.とは
Move Forward. ETIC. 行動を起こす人に伴走し、つなぎ、ともに「新しい社会」をつくる。
1993年設立、2000年にNPO法人化し、人口減少、経済縮小、超高齢化社会における都市と地方の関係や、日本や世界の未来を考え、実践し、支え合い、学びを共有し、また次の未来を描く、未来をつくる人たちのコミュニティづくりの活動を推進しています。日本初の長期実践型インターンシップの事業化や若手社会起業家への創業支援を通じこれまで約12,500名の若者たちが変革・創造の現場に実践者として参加、1,900名を超える起業家を輩出。またその仕組みを全国80地域の連携組織へ広げています。
https://etic.or.jp/
プレスリリース提供:PR TIMES