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一般財団法人日本規格協会

カーボンニュートラル社会の実現へ!JIS C 2541:2023が発行!

(PR TIMES) 2024年01月19日(金)15時45分配信 PR TIMES

【標準化×カーボンニュートラル】熱的測定方法がもたらすモータの高効率化!2023年12月に新たな日本産業規格が発行されました。


一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2023年12月20日にJIS C 2541:2023(赤外線カメラによる鉄心表面の損失分布の熱的測定方法)を発行いたしました。
JIS C 2541で規定された測定方法の普及が促進されることで、モータの効率向上による省エネが図られ、カーボンニュートラル社会の実現に寄与することが期待されます。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-5b0f9eee2441a0ec6f26d73a2e7b9d4b-734x305.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


JIS C 2541:2023
赤外線カメラによる鉄心表面の損失分布の熱的測定方法
Thermal measurement method of loss distribution on iron core surfaces by means of an infrared camera
税込価格:3,740円 A4判 24頁

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■なぜJIS C 2541は開発されたのか?

電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車へと電動化が進む自動車において、駆動用モータの高効率化のニーズが高まっています。
駆動用モータの高効率化には、主要構成部品のモータコアの積層鉄心のエネルギー損失(鉄損)を精密に測定する必要がありますが、従来の磁気センサでは精密な測定ができませんでした。そこで、新たな測定方法が望まれ、今回の赤外線カメラを利用した測定方法により、従来の磁気センサの100倍の分解能で測定でき、かつ、非接触で測定出来ることから被測定物の形状の制約を受けずに、モータコアの積層鉄心部分で生じる損失のひとつである鉄損を熱的に測定し、損失分布画像とする方法の規格が開発されました。

■熱的測定方法でなにが可能となるのか?

熱的測定方法は、真空チャンバに設置したモータを回転させることで生じるモータコアの損失を赤外線カメラの熱画像から温度上昇率を算出し、比熱を乗算することで損失を測定し、モータコア表面の損失分布を表示できます。測定分解能が従来の磁気センサによる測定の100倍であることから、試料の端部、細部および、非接触で測定することから曲面の測定が可能となります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-278d627dd366d844e2943b5c242447ab-3543x1955.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

■具体的にはなにを測れるようになるのか?

例えば、モータコア等の積層鉄心(積層電磁鋼帯)の高精度の損失測定が可能となります。
下図の測定事例では、損失分布図の赤丸部分に積層鉄心の積層を固定する溶接が施してあり、その影響で透磁率が低下し、ティース両脇に磁束が集中し損失が高くなっていることがわかります。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-cabcf3011f1c1dfd975a5a93a98634d9-581x250.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

下図の測定事例では、赤丸内に積層コアの固定としてカシメを使用していますが、その部分がカシメによる応力等によって損失が高くなっていることがわかります。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-9bb02676621b19833ab9e5f4f31acec3-589x247.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■規格ではなにを規定しているのか?

JIS C 2541では装置構成、測定手順、報告事項を規定して、測定原理、測定事例を説明しています。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-d76cc5acf38ddad2a509c3f8cfa8d50c-627x333.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

■JIS C 2541に期待されること

このように、従来の磁気測定法と比較して、JIS C 2541の測定方法では鉄心表面の損失を測ることで、モータコアの性能評価・比較が容易に精度よく可能となるとともに、損失箇所を特定し、改善することでモータコアの損失を低減し、モータの高効率化へとつなげることができます。この測定方法が広く利用されることで、モータの効率向上による省エネが図られ、カーボンニュートラル社会の実現に寄与することが期待されます。




【JSAからのひとくちコラム】●JIS規格ってなに?
日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略)は、産業製品、データ、サービス等に関する日本の国家規格です。2019年7月1日に日本工業規格から現在の名称に変更されました。自動車や電化製品などの産業製品生産に関するものから、文字コードやプログラムコードといった情報処理、目に見えないサービスに関する規格など、規格の中身は多岐にわたります。●規格(標準化)ってなに?
一般的に「標準(=規格)」は任意のものですが、法規などに引用された場合は強制力を持ちます。
標準化の意義は、
自由に放置すれば、多様化・複雑化・無秩序化してしまうモノやコトについて、 ・経済・社会活動における便利さの確保(例えば、互換性の確保)
 ・生産の効率化
 ・公正性の確保
 ・技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)
 ・安全や健康の保持
 ・環境の保全といった観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し、これを全国的に「統一」または「単純化」することです。

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4052/192/4052-192-ff05ea457c83b809eeb72d292f768868-3544x1500.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

●日本規格協会(JSA)グループについて
1945年12月に、標準化および管理技術の開発、普及、啓発などを目的に設立された、一般財団法人日本規格協会を中核とするグループです。
我が国の総合的標準化機関として、当グループでは、JIS、国際規格(ISO・IEC規格)、JSA規格の開発、JIS規格票の発行と販売、国際規格・海外規格の頒布、多彩なセミナーの提供、ISO 9001やISO 14001をはじめとする各種マネジメントシステムの審査登録、各種サービスに関する認証、マネジメントシステム審査員などの資格登録、品質管理検定(QC検定)といった多様な事業に取り組んでおります。



プレスリリース提供:PR TIMES

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