プレスリリース
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ、代表理事:大西健丞 本部:広島県神石高原町)は、芥川賞作家・柳美里さんが手掛けるアトリエ改修プロジェクトのクラウドファンディングに協力しています。
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●PWJと、柳美里さんが手掛ける福島県復興支援活動との出会い
PWJは東日本大震災発災直後に緊急支援を開始、現在も復興支援を続けています。
その復興支援の一環として、地域の方々の憩いの場づくりを行ってきました。その活動の中で、柳美里さんが営むブックカフェ「フルハウス」の活動との出会いをきっかけに、復興活動への思いに共感し以来、活動のサポートを行ってきました。
●演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」
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柳美里さんが手がける演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」がある場所は、以前は水道や井戸の工事をするポンプ店で、「La MaMa ODAKA」のスペースは作業場でした。
演劇作品の一つである『静物画』は、「福島県立ふたば未来学園高校」演劇部の高校生たちと創り、『町の形見』は南相馬で生まれ育った70代の住民の方々を俳優として起用。地元の人々が芸術に触れることのできる、とても貴重な場であり、癒しの場となっていました。
●なぜ、「小劇場ミニシアター」に改修するのか。
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現状の「La MaMa ODAKA」は、ただの仮設倉庫です。建物の強度や避難口、防風対策などが不十分なので、興行場法により演劇公演や朗読イベントや映画上映は月に4日までしか認められません。
お客様の安全を確保するために、地震などの防災対策、コロナなどの感染症対策も講じなければなりません。
「La MaMa ODAKA」を、興行場法に適合した小劇場兼ミニシアターとして全面改装をするための資金を募るのが、今回のクラウドファンディングの目標です。
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・演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」を小劇場兼ミニシアターへ全面改修後、大切な3つの目標があります。
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1.「La MaMa ODAKA」が被災地の子どもたちの受け入れ先になること
2.「常磐線舞台芸術祭」を開催し「La MaMa ODAKA」を芸術祭の拠点にすること
3.「La MaMa ODAKA」をホームグラウンドとして活動する「青春五月党」の作品を、首都圏や関西などの日本の都市部のみならず外国で上演し、日本の演劇界を牽引する人材を南相馬市で育成すること
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今回は、2018年2月に開始して本屋「フルハウス」に並べる書籍のための目標金額500万円を達成した第一回、2019年6月に開始して本屋「フルハウス」をブックカフェにするための目標金額1,700万円を達成した第二回に続く、第三回のクラウドファンディングプロジェクトとして、演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」を全面改修して小劇場兼ミニシアターにするために、目標金額2,000万円を募ります。
* このプロジェクトは福島県の「創業促進・企業誘致に向けた設備投資等支援補助金」の交付が決定しています。補助金額は666万円です。非営利型の一般社団法人OSPA(2020年12月24日設立、Odaka Society for the Promotion of the Artsの略称。代表理事:柳美里)として県の補助金を申請し、小劇場もOSPAとして運営していきます。
福島第一原発から半径20km
圏内の南相馬市小高区に帰還者のための「悲しみの器」を。
「悲しみを自分独りで抱えていると、悲しみの水位が上がって、人は溺れてしまいます。誰かに話し、誰かに聴いてもらうことで、悲しみを流すことが必要なのです。魂と魂が交わる『悲しみの器』としての劇場・ミニシアターが、この地には必要だと、わたしは考えています。」
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「この1年間、わたしたちは、新型コロナウイルスのパンデミックによって、ささやかだけれども掛け替えのない幸せを味わうことができなくなった。人間は、傷む体を持ち、痛む心を持っています。だから、人間は他者の痛みを悼むことができる。わたしは表現者である前に生活者でありたい。東北で、福島県で、南相馬で、小高で、日常を1日1日ていねいに暮らしていきたい。原発事故で毀損されてしまったのは日常なので、その日常を、わたしは、日々の暮らしの中で、地元の方々と関わる時間の中で取り戻していきたい。発信するのではなく、受信するということから物語を織り上げていき、『悲しみの器』を守っていきたいと思っています。みなさまと共に、『フルハウス』と『La MaMa ODAKA』を創り、育てていきたいです。よろしくお願いいたします。」
(小説家・戯曲家 柳美里)
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1993年に戯曲「魚の祭」で岸田國士戯曲賞、1996年に小説「フルハウス」で泉鏡花賞、1997年に小説「家族シネマ」で第116回芥川賞、2020年に全米図書賞などを受賞した小説家・戯曲家の柳美里さんは2017年7月、2016年7月に帰還困難区域を除き避難指示が解除された福島第一原子力発電所から半径20km圏内の南相馬市小高区に移住して、自著と同名の本屋「フルハウス」や演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」を手掛けることで、帰還者に寄り添う生活をしてきました。
【PWJ東北(東日本大震災)での活動】
地震発生から2時間で出動を決定し、18時間後にヘリで被災地に向かい、1ヶ月間で避難所に食糧や衛生用品、毛布やストーブなど支援物資160トン配布しました。その後も、地域の経済復興や未来を担う子どもたちを育む環境づくり、今後の防災への備えなど、地元の団体や自治体と連携しながら、地域に根ざした復興支援を続けています。
■報道機関の皆様におかれましても、 ぜひご関心をお寄せいただきますようお願い申し上げます。
プレスリリース提供:PR TIMES