プレスリリース
〜豪州でのポンガミア栽培によるCO2固定化・バイオ原料確保を検討〜
Burnett Mary Regional Group(以下「BMRG」)、出光興産株式会社(以下「出光興産」)および株式会社J-オイルミルズ(以下「J-オイルミルズ」)の3社は、豪州クイーンズランド州の協力のもと、非可食油原料樹である「ポンガミア」を同州で植林することによるCO2固定化や、植林を起点とした植物原料の確保による持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築などの検討(以下、本検討)に共同で取り組むことに、このたび合意しました。
航空業界におけるCO2削減の具体策として、持続可能な航空燃料(SAF)の安定供給の実現に対する社会的な要請が高まっています。SAFは非化石由来の原料から製造されますが、その技術プロセス・原料は複数あり、食用作物と競合の少ない原料の確保が課題の一つとなっています。このようななか、東南アジアやオセアニアに分布するマメ科植物「ポンガミア」は、油収量効率の高い非可食油原料樹であり、SAF原料としての活用が期待されています。
出光興産とJ-オイルミルズは、サーキュラーエコノミーの実現に向け、バイオ原料確保によるSAF製造・プラスチックリサイクル・バイオ化学品活用などのバイオマス事業の構築に関する検討に共同で取り組むことを、2023年2月1日に公表しました。その一環として、クイーンズランド州で植林・栽培・収穫などの幅広い自然資源管理を行うBMRGと本検討を開始することを合意するに至りました。
今後は、ポンガミアの植林・管理、同植林によるCO2固定化・オフセット、SAFサプライチェーン構築(収穫、搾油、輸送、SAF製造)、森林投資などに関する検討を行い、クイーンズランド州における2023年内の小規模栽培実証開始を目指します。
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【各社概要】
BMRGは、クイーンズランド州Burnett Mary地域内の自然資源管理に秀でた団体です。豪州内に54ある非営利地域団体の一つで、2001年の設立以降、政府などによる様々なプログラムとBurnett Mary地域社会とを繋いできました。BMRGのビジョンは「Burnett Mary地域の農業と自然環境を次世代に引き継ぎ、より良いものにしていくこと」であり、そのために豪州連邦政府、クイーンズランド州政府、地方自治体などとの強固な関係を構築しています。
出光興産は、2030年ビジョン「責任ある変革者」および2050年ビジョン「変革をカタチに」のもと、燃料油を含む化石燃料を中心としたエネルギーを安定的に供給する責務を果たしながら、多様で地球環境に優しい低炭素エネルギーや省資源・循環ソリューションの社会実装に取り組んでいます。その一環として、SAFやバイオディーゼル、バイオケミカルといったバイオマス由来の燃料・化学のグリーンサプライチェーンを2030年までに構築することを計画しています。また、豪州において約40年にわたる石炭鉱山の操業で培ってきた事業基盤を活用しながら、今後も同国のエネルギー転換に積極的に貢献していくとともに、低炭素・脱炭素事業の創出に取り組みます。
J-オイルミルズは、目指すべき未来「Joy for Life (R)-食で未来によろこびを-」のもと、2026年度までの中期経営計画「Transforming for Growth」の達成に向けて、植物由来の原料から価値を引き出すことで「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指し、食用油脂製品を中心に幅広く事業を展開しています。また「環境負荷の抑制」をマテリアリティ(重要課題)の一つに位置付け、2030年度までにCO2排出量を2013年度対比で50%削減(Scope1、2)、2050年度までに排出ゼロにするカーボンニュートラルを掲げています。
【参考】
出光興産とJ-オイルミルズによるバイオマス事業構築に関する共同検討について
〜「油(あぶら)」を接点とした共創により、サーキュラーエコノミーを実現〜
https://www.idemitsu.com/jp/news/2022/230201.html
https://www.j-oil.com/press/article/230201_003798.html
プレスリリース提供:PR TIMES