プレスリリース
TMI P&SとLayerX、データプライバシーの分野で協業〜テクノロジーと法的知見の融合により、パーソナルデータの利活用高度化を支援〜
プライバシー保護技術「Anonify(アノニファイ)」の研究開発及びソリューション事業を推進する株式会社LayerX(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:福島良典 以下 LayerX)と、TMI総合法律事務所が設立したTMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大井哲也、以下 TMI P&S)は、企業や自治体のパーソナルデータ利活用の高度化に貢献すべく、データプライバシー領域における協業を開始いたします。
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■ 協業の背景
昨今、医療・バイタルデータを始めとして、位置情報・移動履歴、決済情報・施設利用情報、IoTデータ・モビリティデータなど機密性の高いパーソナルデータについて、企業や産業の壁を超えて流通・利活用する取り組みが増加しています。
一方で、個人情報漏洩インシデントの増加、個人のプライバシーへの関心の高まりや、GDPR違反による巨額の制裁金が課されることなどの背景から、データの流通や利活用において法規制の遵守を徹底しつつ、プライバシー保護やレピュテーションに配慮したデータ共有や利活用の高度化を進めていくことが、ますます重要になってきています。
このように、テクノロジーの観点のみでなく、法に関する知見を組み合わせた上で、設計局面からプライバシー保護措置を講じるアプローチが望まれます。パーソナルデータを安全に流通・利活用していく上では、プライバシー・個人情報保護に技術・法律の両面から取り組むことが必要不可欠です。
■ 本取り組みについて
LayerXとTMI P&Sは、本協業により、LayerXが研究開発を推進してきたプライバシー保護技術、TMI P&Sの有するデータプライバシー分野の法的知見という、互いの強みとする技術・知見を持ち合うことによって、企業・自治体などのお客様によるパーソナルデータの安全な流通や高度な利活用の実現に向けて取り組みます。
LayerXは、最先端のプライバシー保護技術「Anonify*1」を軸として、主に技術的な側面から、プライバシーを保証したデータの利活用の実現をサポートします。
Anonify*1:Anonifyは、世界中で進む先端的なプライバシー分野の学術研究を土台に、実務的なデータ利活用に応用できるようLayerXが独自に開発した様々なアルゴリズムから成るプライバシー保護技術です。
近年、米国の国勢調査やApple、Google等のグローバルIT企業により実用化が進み、プライバシー保護基準として学術的なスタンダードになっている「差分プライバシー」や、架空のパーソナルデータを、統計的な有用性を維持したまま生成する「合成データ」、データを暗号化したまま分析・処理可能な「秘密計算」など、最先端の技術を組み合わせることで、個人情報を保護したまま高度なデータ分析や利活用を実現します。
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同様に、TMI P&Sは、TMI総合法律事務所とともに、データプライバシー分野の法的知見を軸に「プライバシーポリシーの整備」「ブランド(レピュテーション)コントロール」「データ連携・提供契約の支援」および「匿名加工プロセスの監査」によって、法・レピュテーション・データガバナンス等の観点からパーソナルデータの流通・利活用を支援します。
今後両者では、企業や自治体のお客様向けに、パーソナルデータの安全な流通・利活用を支援するサービスの共同開発を推進し、さらなる価値貢献に取り組んで参ります。
■ 協業を通じた提供サービスイメージ
例えば、お客様が、匿名加工情報や統計情報としてデータを外部提供する際に、LayerXの提供するAnonifyによって、ユースケースに応じた最適な匿名化・プライバシー保護手法を適用することができます。さらに、TMI P&Sが匿名加工情報や統計情報への該当性について、第三者の観点から監査を行うことによって、複数の観点から有用性と安全性の水準を高く維持したデータ活用が可能になると考えております。
また、これから新たにデータ連携・提供に取り組むお客様においては、LayerXにおいて、データビジネス事業検討およびその際のプライバシー保護基準の整理が可能です。TMI P&Sにおいて、プライバシーポリシーの整備や、データ連携・提供契約の支援を行った上で、それらを満たす上で具体的に必要となるプライバシー保護技術をLayerXが選定してAnonifyの導入支援を行うことによって、戦略〜実装まで一貫した備えを整えることが可能となります。
さらに、既に匿名化・統計化あるいはBI環境などの形で、データ連携・提供に取り組んでいるお客様においても、LayerXにて、「個人識別ができる可能性はないか」「元データが復元できてしまう可能性はないか」といった観点からプライバシーリスク評価を技術的な側面から行うことができます。さらにTMI P&Sにおいて、プロセス整備や法的スキームの観点から、データ連携・提供にリスクがないかといった監査を行うことによって、技術面・プロセス面・法的スキーム面における改善ポイントを明確にした上で、技術導入やプロセス整備といった必要な手立てを講じることが可能になります。
■ LayerX 執行役員 PrivacyTech事業責任者 中村 龍矢のコメント
「LayerXのPrivacyTech事業は、創業時から積み重ねてきた研究開発に基づいておりますが、パーソナルデータ活用の様々な取り組みが前に進むにつれ、技術面だけではカバーできないケースも増えていました。今回の法律面に専門性のあるTMI P&S様との協業により、今後はさらに広く深いデータ利活用のソリューションが提供できればと考えております。」
■ TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社 代表取締役 大井 哲也のコメント
「データの利活用を推進する企業においては、技術的にプライバシーを保護することとともに、消費者の信頼獲得や安心感の醸成が不可欠です。TMIP&Sでは、個人情報保護法を最低限の守るべきバーとして捉え、法律を越えて、消費者視点からいかに安心してデータを企業に預けることができるか、その仕組み作りを追求して参りました。今回のLayerX様との事業提携により、消費者の理解と納得を得られる新たなプライバシー保護のソリューションを提供致します。」
■ 株式会社LayerXについて
LayerXは、「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げるSaaS/FinTechスタートアップです。 法人支出管理サービス「バクラク」を中心に、デジタルネイティブなアセットマネジメント会社を目指す合弁会社「三井物産デジタル・アセットマネジメント」、プライバシー保護技術「Anonify」で組織横断のデータ利活用を目指すPrivacyTech事業などを開発・運営しています。
[設立]2018年8月
[代表者名]代表取締役CEO 福島良典
[資本金]31億円(資本準備金含む)
[事業内容]「バクラク請求書」「バクラク申請」「バクラク電子帳簿保存」の提供(SaaS事業)、アセットマネジメントを扱う合弁会社の運営(Fintech事業)、プライバシーテックのR&Dとソリューション事業(Privacy Tech事業)
[コーポレートサイト]https://layerx.co.jp/
[Anonify サービスサイト]https://www.anonify.layerx.co.jp/
■ TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社について
TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社は、データ活用とセキュリティの最新のテクノロジーとその知見を社内に結集させ、TMI総合法律事務所が提供するリーガルサービスと共に、法的・技術的知見を融合することで、顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援し、データ活用とセキュリティの多様なニーズに機動的に応える先進的なサービスを提供いたします。同社に関する詳しい情報は、<https://tmiconsulting.co.jp/>をご覧ください。
[会社名]TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社
[事業概要]データ利活用およびサイバーセキュリティ対応支援(データ活用ビジネスに専門特化したデータアナリティクス、フォレンジックサービス、データセキュリティ体制構築のコンサルティング)
[代表者]代表取締役 大井哲也(TMI総合法律事務所パートナー弁護士)
[所在地]東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー23階
[株主]TMIベンチャーズ株式会社
[設立]2019年12月
■ 本プレスリリースに関するお問合せ
株式会社LayerX:https://layerx.co.jp/contact
TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社: tmips@tmi.gr.jp
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