プレスリリース
巣鴨の地、「種子屋(たねや)街道」としての歴史紹介!!
大正大学(学長:高橋秀裕、所在地:東京都豊島区)は、本学の位置する巣鴨の地がかつて種子屋街道として繁栄した歴史や文化を蘇らせる取り組みの一環として、本学南門広場を中心に種子屋街道の歴史を紹介する看板(監修:本学准教授松本洋幸)を5枚設置しました。本学の位置する巣鴨の地は、江戸時代から戦前までの間、旧中山道を巣鴨から北上した所から滝野川三軒家(現:北区滝野川六丁目)の間が「種子屋通り」と呼ばれるほどたくさんの種苗問屋や販売店が立ち並ぶ街だった歴史があり、また、「滝野川ゴボウ」や「滝野川ニンジン」など地域の名を冠した多くの伝統野菜の品種がありました。しかし、時代の移り変わりの中で種苗店は減少し、本地域が種子屋街道としてかつて繁栄した歴史はわすれられつつある現状があります。本学では、社会・地域貢献に関する科目「サービス ラーニングII-D」(※1)の活動を基盤として、地域の商店街や事業者、住民、小学校などと連携し、観光庁「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」事業や(公社)農林水産・食品産業技術振興協会「種苗資源の保護に係る取組み支援事業」などの関連事業も活用しながら、「種子屋街道としての巣鴨」の歴史や文化の認知復活や「伝統野菜」を通した交流や教育、観光資源としての活用などに取り組んでいます。
(※1)「サービス ラーニングII-D」…学生と教職員が、学内の屋上や建物裏などのデッドスペースを利用した「キャンパス農園」や、伝統野菜を『育て、食べる』ことを通した巣鴨の地域コミュニティーを育む活動、種子屋街道普及動画の配信などの活動を実践しています。(担当教員:古田尚也)
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【ポイント】
かつて種子屋街道として繁栄した本学の位置する巣鴨の地の歴史や文化を知るきっかけを提供します
種子屋街道の記憶を再生する取り組みを通じて、地域アイデンティティやプライドの醸成、地域の魅力度向上に貢献します。
滝野川ゴボウ」や「滝野川ニンジン」などの伝統野菜を通じて、農業や食料、環境問題などに関する関心や理解の増進や地域内外の連携・交流促進に貢献します。
【監修担当教員のコメント】
松本 洋幸准教授(歴史学科)(教員情報:https://www.tais.ac.jp/chinavi/result/no-0105/)
滝野川・西巣鴨の種子屋は、国内外から多様な品種の野菜の種子を集めてそれを広く販売し、日本農業を下支えしていました。こうした種子屋の歴史に関しては、豊島区・北区・荒川区・板橋区・練馬区の博物館・図書館の学芸員の方々の手によって、明らかにされてきました。今回の看板は、これらの先人の学恩の賜物です。今後、こうした地道な研究成果を学生さんや地域の皆さんと共有していきたいと思います。
【プロジェクト担当教員のコメント】
古田 尚也教授(公共政策学科)(教員情報:https://www.tais.ac.jp/chinavi/result/no-0136/)
数年前から大正大学のキャンパス内で地域の伝統野菜をはじめとした野菜の栽培活動を学生や職員と一緒に始めました。本学のあるエリアは江戸時代から野菜作りが盛んで、滝野川ゴボウや滝野川ニンジンなどのブランド野菜もあり、種子屋街道として大変繁栄した地域でしたが、そうした歴史は現在では忘れられようとしています。こうした中、現在でも地域で種苗業を営んでいる日本農林社さんなどの協力を得て、江戸野菜などの伝統野菜の復活や普及の活動を通じて地域の歴史や文化の再生に取り組んできました。今回の看板設置はこうした取り組みを後押しする大きな一歩になるものです。これをきっかけに、種子屋街道に関心を持つ人が増え、取り組みに賛同してくれる人が増えることを願っています。
◆大正大学
大正大学は、設立四宗派の天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗および時宗が協働して運営する大学です。その協働の精神を支えているのが、大正15年(1926)の創立時に本学が掲げた、「智慧と慈悲の実践」という建学の理念です。建学の理念のもとに〈慈悲・自灯明・中道・共生〉という仏教精神に根ざした教育ビジョン「4つの人となる」を掲げて教育研究の活動を展開しています。また、令和2年度文部科学省「知識集約型社会をえる人材育成事業」に本学の推進する「新時代の地域のあり方を構想する地域戦略人材育成事業」が採択されました。公式HP:https://www.tais.ac.jp/
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