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「獣害対策モデル地区」京都府福知山市川合地域 国の「鳥獣対策優良活動表彰」で京都府内初のグランプリ獲得!地域連携×ICTが実現する効果的な獣害対策が「農林水産大臣賞」受賞!

(PR TIMES) 2024年03月07日(木)16時40分配信 PR TIMES

住民参加型の地域ぐるみの対策が評価

京都府福知山市にある三和町川合地域が10年以上にわたり地域住民主体で取り組み続けてきたニホンザル対策が、国の令和5年度「鳥獣対策優良活動表彰」において、グランプリにあたる農林水産大臣賞を受賞しました。同表彰は農林水産省が鳥獣被害対策の普及や推進を図ることを目的として行っており、京都府内では初の受賞となります。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-63aab3d0e15a1ff21f33ab73bd61f6ef-696x464.jpg ]

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-eca941678d0a7b88222d2fe868a4b717-574x762.png ]


今回評価された川合地域の住民主体の「防除」「追い払い」「捕獲」の3本柱から成る川合地域のサル対策は、2019年から福知山市も伴走的に支援しており、ICT機器の貸与など地域負担軽減のために連携しています。
福知山市は、2019年度から獣害対策に先進的な知見を持つ兵庫県立大学と連携し、ニホンジカ・イノシシの生息密度推定調査を実施するなど、産学連携による科学的根拠に基づいた獣害対策の推進に取り組んでいます。2021年度から全国的にも珍しい獣害対策専任の正規職員を配置し、地域密着型の対策支援を行う他、ICT機器等を効果的に活用し、負担軽減を図りつつ地域住民主体の獣害対策を実施するなど、福知山市独自の獣害対策に力を入れています。これからも地域連携による獣害対策を通して持続可能なまちづくりを進めていきます。

評価ポイント



[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-b7980e6a6e3705d7924c75100c92ef05-1167x622.png ]

福知山市三和町川合地域は、10年以上前から、地域住民主体の「防除」「追い払い」「捕獲」の3本柱の対策を継続しており、近年ではICT機器の効果的な活用などにも積極的に取り組み、被害軽減と群れの個体数管理に成功しました。
一時期は50頭を超えていた群れを、2024年3月現在で約30頭に管理し、農作物被害額は20年度の約40万円から22年度には約2.7万円まで軽減しました。
そういった地域ぐるみの取り組みが評価され、全国から23件の応募があった事例の中から最高賞である農林水産大臣賞を受賞しました。

鳥獣対策優良活動表彰 結果


農林水産省 主催
令和5年度「鳥獣対策優良活動表彰」 
被害防止部門(団体)

農林水産大臣賞 (最高賞)
団体名: 川合地域農場づくり協議会(代表:土佐祐司(とさゆうじ))
取組内容: 地域住民が主体となったサル対策
応募総数: 23件(うち被害防止部門(団体)への応募は10件)
表彰内訳: 農林水産大臣賞2点 農村振興局長賞6点
評価ポイント: 地域住民が主体となり、「防除」「追い払い」「捕獲」を対策の3本柱とし、ICT機器等も効果的に活用しながら地域ぐるみのサル対策の取り組みを10年にわたって継続してきた点。

▼農林水産省主催「鳥獣対策優良活動表彰」とは
鳥獣被害防止等に取り組み、地域に貢献している個人及び団体を表彰することにより、鳥獣被害対策の普及や推進を図ることを目的としています。2009年から開催され、今回が15回目の表彰となりますが、京都府内ではこれまで受賞歴がなく、福知山市での取り組みが京都府初の受賞となります。

川合地域での取り組み


[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-3c7f01aade874e264a0a2cf12d01e060-1640x924.jpg ]

川合地域では「川合がいつまでも川合であるために」という基本理念のもと、SDGsの17の目標の一つである「11.住み続けられるまちづくり」という大きな目的の実現に向け、様々な角度から地域活性化の取組を横断的に実施しており、サルを中心とした獣害対策もその目的を達成させるためのピースの一つとして捉えています。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-4d026237ad2dac84eafb6b5948c96dcb-932x525.png ]

中山間地域においては、様々な分野でマンパワー不足が大きな課題とされています。「地域連携の強化」を獣害対策だけでなく地域づくりの手段として捉え、農家・非農家に関わらず、地域全体で取り組んでいく体制づくりは、今後の地域活性化のモデルケースとなると考えられます。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-3217a08412d30943ab7fb7a95d7a305c-3900x1451.jpg ]

川合地域のサル対策は「モンキーキャッチプロジェクト」という愛称のもと、地域住民が主役となり楽しみながら獣害対策を実行しています。群れの位置情報を把握するため電波受信機をもってサルの群れを追跡する難しい作業も、サルと鬼ごっこをするようなゲーム感覚で楽しんで行っています。得られた位置情報はLINEグループを活用してリアルタイムで共有し、地域の人だからこそ分かる現状と対策について情報交換を活発に行っています。LINEグループに入っていない人には地域の集会所に「サル接近中」の看板を設置し、誰もが一目見てサルの接近情報が分かるようにするなど、地域全体で当事者意識をもってサル対策に取り組む体制づくりを行っています。
特に、近年では電波発信機の装着による群れの位置情報のクラウド管理や、遠隔監視・捕獲が可能なICT捕獲檻、電気柵の遠隔監視システムなど、「防除」「追い払い」「捕獲」の3本柱の対策それぞれでICT機器を効果的に活用しています。最先端技術も用いながら地域の負担を軽減しつつ、獣害対策の効率化に取り組んでいます。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-9446ff8dc937cff0a3aece0bc4602a05-3900x1289.jpg ]


また、「楽しくないと獣害対策は続かない」との思いから、近年では地域内のキャンプ場を訪れる利用者に里山体験の提供として、集落内で放置されることの多い柿などの果樹のもぎ取り体験を提案し、関西近郊から来られる利用者に好評を得ています。地域の中に人手が無いなら、外部リソースを活用しようという逆転の発想で、柿の持ち主も、地域も、キャンプ場利用者もだれもが苦しまない三方良しの理想的な獣害対策の取り組みも行われています。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-bfd02242c7c7c28980e075499b6c1e8b-1102x647.png ]


福知山市では今後とも、三和町川合地域を含む3地区(夜久野町直見地域、大江町毛原地域含む)を「獣害対策モデル地区」としてICT機器等を効率的に活用した地域住民主体の獣害対策の取り組みを推進してまいります。

受賞コメント


川合地域農場づくり協議会 代表 土佐 祐司(とさ ゆうじ) さん
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 この度、川合地域農場づくり協議会は農林水産省「令和5年度鳥獣対策優良活動被害防止部門」農林水産大臣賞を受賞しました。この受賞はひとえに市役所担当課、府中丹広域振興局の御助力と川合地区住民の獣害に対する熱い思いによっていただけたものと感謝しています。
 被害が現れ始めたころは、サル対策は行政がするものだという考え方が根強くあり、地域での取り組みが前に進まなかったのが実情です。手探りで対策を進めるうちに、効果的に被害を軽減していくには、専門家や関係機関と連携したうえで、サル対策の最前線にいる地域住民が自ら考え、主体的に動くことが重要だという意識が芽生えました。
 サル対策では被害の当事者と被害を受けなかった住民では、対策に対する意識に大きなギャップが生まれます。サルの群れの位置を把握するため、捕獲した個体に発信機を装着して地域住民で追跡し、コミュニケーションツールを用いて位置情報を共有する「モンキーキャッチプロジェクト」を始動したり、スマホが使えない方にもサルが川合地区に居るかどうか一目瞭然で分かるよう、住民向けに猿の位置を示す看板を設置するなど、地域全体が当事者意識をもって対策に取り組んできました。
 昨年度からは「楽しく獣害対策」をテーマに、放任された柿をキャンプ場利用者に里山体験活動として収穫してもらうことにより、餌場を無くす取り組みも行っております。獣害対策を長期的に継続していくためには地域づくりの一環として楽しみながら取り組む姿勢が重要だと感じており、今後も継続していきたいと思います。


<推薦者コメント>
農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー 望月 優(もちづき ゆう) (福知山市 鳥獣対策員)
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/53572/130/53572-130-57310ef050a3c1cad0b0d318c039c24b-450x300.jpg ]

 川合地区では行政による支援が整っていない10年以上前から、地域住民が主体となって「防除」「追い払い」「捕獲」を3本柱とする地域ぐるみのサル対策が行われており、発信機の装着による群れ管理やICT機器の活用などの先進的な取り組みも積極的に実践してきました。
 また、川合地区では農作物被害や生活環境被害の軽減を獣害対策のゴールとするのではなく、「川合がいつまでも川合であるために」という基本理念に基づく地域活性化の取り組みの1つとして地域ぐるみの対策を実践しています。
 マンパワー不足を課題とする中山間地域において、獣害対策を「目的」ではなく、地域づくりの「手段」として捉え、農家・非農家に関わらず地域全体で取り組んでいく姿勢は獣害対策に留まらず、今後の地域づくりのモデルになる素晴らしい取り組みであると考えて推薦させていただきました。
 群れで広範囲を移動するサル対策では、特に地域住民の方の協力が必要不可欠となります。今後も、福知山市における獣害対策のモデル地域として活動を継続していってほしいと思います。
 この度は受賞誠におめでとうございます!

関連リンク


「鳥獣対策優良活動表彰」受賞事例(農水省HP)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousin/tyozyu/240126.html
川合地域のサル対策を、福知山市の鳥獣対策職員が紹介(福知山市公式note)
https://fukuchiyama-city.note.jp/n/nff89ad201f63
福知山市の鳥獣対策職員によるコラム一覧 (福知山市公式note)
https://fukuchiyama-city.note.jp/m/m72fad316ff23



プレスリリース提供:PR TIMES

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