プレスリリース
武蔵野美術大学(所在地:東京都小平市/学長:樺山祐和)は、学生有志による課外プロジェクト「旅するムサビプロジェクト(通称:旅ムサ)」を2008年から実施しています。
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旅するムサビプロジェクトの概要
・全国の小中学校で学生有志が自主的に対話型鑑賞、黒板ジャック(黒板アート)、空き教室での公開制作やワークショップを実施。
・2008年にスタートし、2017年にはグッドデザイン賞受賞。
・2023年度は北海道から鹿児島県、フランスやスペインで計39件実施。
【旅するムサビプロジェクトとは】
美術館がない地域で中学美術教諭をされている本学卒業生からの「生徒に本物の美術作品を見せたい!」という依頼に対して、学生の作品を学校に持ち込んで鑑賞授業を行ったことを契機として2008年に教職課程の三澤一実教授の指導のもとスタートしました。2017年には10年以上続く学生の自主的な活動実績が評価され「2017年度グッドデザイン賞」を受賞し、「教育・推進・支援手法」の分類では美術大学として初の受賞となりました。
旅するムサビプロジェクトでは、学生が制作した作品を持参し、子どもたちと対話して鑑賞する「対話型鑑賞」を中心に、黒板に絵を描き子どもたちを驚かす「黒板ジャック」、空き教室を利用した「公開制作」や創造活動を行う「ワークショップ」、小中学校の授業が始まる前、朝学習の時間に対話型鑑賞を行う「朝鑑賞」など、既存の授業では実施しにくい美術教育活動を展開しています。この活動は、美術の楽しさや多様性を子どもたちに伝えると共に、学生自身のコミュニケーション能力やファシリテーション能力の向上、そして現場教員の研修や授業改善に大きな成果を出し、関係者全員が共に学び合うという、これからの美術教育の可能性を提案する取り組みです。
2020年度以降は新型コロナウィルスの影響によりオンラインでの活動が中心となり、実施件数もコロナ禍以前の3分の1程度まで減少していましたが、2023年度から活動を4年前の状態に戻し全国各地での実施を再開しました。
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2023年度実施実績
■北海道から鹿児島県、フランス・スペインにて計39件実施
(幼稚園・保育園1校、小学校16校、中学校13校、一般10件)※オンラインでの実施含む
うち鑑賞18件、黒板ジャック6件(計35枚)、公開制作2件、ワークショップ14件、その他7件
【実施プロジェクト一覧】 ※実施校、プロジェクト名(実施内容/実施期間)
・所沢市子ども写生大会(ワークショップ/2023年4月30日,5月13日)
・東京都立川市立若葉台小学校(鑑賞授業/2023年6月22日)
・アルザス補習授業校(オンライン鑑賞授業/2023年6月24日,2024年2月24日)
・長崎県壱岐市「滞在型観光促進プロジェクト事業」(滞在制作、鑑賞イベント、ワークショップ/2023年7月24日-7月30日,2024年2月20日-2月27日)
・八戸市美術館(ワークショップ/2023年7月27日-7月30日)
・鹿児島県龍郷町立赤徳小学校(黒板ジャック/2023年7月30日)
・鹿児島県龍郷町立大勝小学校(黒板ジャック/2023年7月31日)
・東京都小平市立第五中学校(ワークショップ/2023年8月3日)
・東京都東大和市立第五中学校(展示/2023年8月5日,8月6日)
・北海道訓子府町公民館(ワークショップ、鑑賞授業/2023年8月20日-8月27日)
・長野県青木村立青木小学校(黒板ジャック/2023年8月21日-8月24日)
・北海道中札内村立中札内小学校、中札内中学校、上札内小学校(鑑賞授業、ワークショップ/2023年8月20日-8月27日)
・長野県岡谷市立川岸小学校(鑑賞授業/2023年8月30日)
・埼玉県東秩父村道の駅和紙の里、東秩父村立城山保育園(ワークショップ/2023年8月28日-9月3日)
・鹿児島県奄美市立崎原小中学校(鑑賞授業、壁画制作/2023年10月25日-10月28日,2024年3月8日-3月11日)
・埼玉県川口市立鳩ヶ谷小学校(ワークショップ/2023年11月2日)
・和紙フェス2023in東秩父村(ワークショップ、公開制作、モニュメント制作/2023年11月17日-11月19日)
・東京都中野区立江原小学校(黒板ジャック、鑑賞授業/2023年12月3日,12月5日)
・東京都渋谷区立渋谷本町学園(鑑賞授業/2024年1月18日,1月19日,1月23日)
・千葉県流山市立西初石中学校(鑑賞授業/2024年1月25日,1月26日)
・東京都杉並区立天沼小学校(黒板ジャック、ワークショップ/2024年2月4日,2月5日,2月10日)
・埼玉県富士見市立東中学校(鑑賞授業/2024年2月13日)
・茨城県東海村立東海南中学校(黒板ジャック/2024年2月17日,2月19日)
・東海ステーションギャラリー(ワークショップ/2024年2月18日,3月3日)
・神奈川県横浜市立西谷中学校(黒板ジャック、鑑賞授業/2024年2月24日,2月26日)
・埼玉県富士見市立勝瀬中学校(鑑賞授業/2024年2月27日,2月28日)
・茨城県東海村立東海中学校(黒板ジャック/2024年3月2日,3月4日)
・東京都立川市立幸小学校(黒板ジャック/2024年3月3日,3月4日)
・埼玉県朝霞市立朝霞第五中学校(鑑賞授業/2024年3月5日,3月6日)
・東京都渋谷区立原宿外苑中学校(展示、ワークショップ、他/通年)
参加学生より
旅ムサに参加して、子供達にはいい意味で驚かされることばかりでした。
対話鑑賞の授業では学生側がファシリテーションを行うのですが、「逆に僕がファシリテーションをやるからお姉さんは質問して」と言われたときは驚きました。ファシリテーターを実際にやってみて、他者に問いかけることや興味を持って貰えるように探っていくことは、作品をよく見て自分なり意見を持っていないと難しいと気づいてくれて「だめだこれは、もっと見ないと出来ない!」と何度も言葉を変えて問いかけてくれました。ファシリテーターをやってくれたことで同じ感覚を共有し、児童との距離も縮まりました。
対話鑑賞は特に、年齢や国籍を超えた相互理解だと思います。同じ感覚を共有したり、逆に同じものを見て違うことを思うということを肌で感じることが出来て、言葉で伝えたかったことが簡単に伝わるような気がします。他にも普段人前で話すことに消極的な子が自ら感想を言ってくれたり、自分の作品に即興で物語をつけて話す子がいたり、旅ムサは何度参加してもとても新鮮な体験だと思っています。
中井梓(芸術文化学科1年)※学年は参加当時
真夏の北海道で行われた旅ムサに参加させて頂きました。
学生が「楽しんでもらえるかな…」と少し不安を抱えながら持ち込んだ企画にも、子供たちはその不安を一瞬でかき消すくらいのパワフルさで参加してくれて、気づいたらその場にいる全員が笑顔を浮かべていました。絵の具を触るのが初めての子、皆で1つの作品を作ることが初めての子。そのような「初めての体験」を通して、旅ムサが表現の面白さを知るひとつのキッカケになっていたらいいなと感じました。
薄田彩希 (油絵学科油絵専攻3年) ※学年は参加当時
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本件に関するお問い合わせ先
武蔵野美術大学 連携共創チーム
042-342-7945/kokuban@musabi.ac.jp
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