プレスリリース
武力衝突と洪水により命からがら逃げ出したまま、最低限の食料を得ることも難しく、地面で暮らすしかない生活を余儀なくされている南スーダン・ユニティ州レール郡の避難民たち。一部の国連職員等を除き、日本人は入ることすら難しいこの地域において、その窮状を目の当たりにした日本のNGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」が仮の住居を設置するための緊急支援を実施。6月20日より支援呼びかけを開始します。
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●虐殺・誘拐・レイプ・・政治の道具として蹂躙される人々
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南スーダン・ユニティ州レール郡(Leer County, Unity State)において、2022年4月上旬に軍の訓練施設で武力衝突が発生。それを契機に、郡内の村々が広範囲にわたり武装グループに襲撃され、4月中旬に事態が鎮静化するまでに、現地のNGOによれば8万人以上が国内避難民となりました。
軍施設での衝突と武装グループによるの村落襲撃の背景には、南スーダン政治・軍事における敵対的な二大勢力の緊張関係や駆け引きがあると言われています。JVCが4月末に現地で聞き取りをした避難民リーダーは「自分たちは政治の道具として殺されている」と私たちに訴えました。
●行き届かない支援。食料もなく、地べたで暮らすしかない窮状
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ユニティ州はもともと洪水により甚大な被害を被っていました。2019年から3年続き、2021年は「60年に一度」といわれるほどで、22万人以上が被災しています。その中でも州都ベンティウには相当数の国連機関、国際NGOの事務所があり人道支援が行われている一方、南のレール郡は活動する団体が限られることもあり、支援が十分に行き届いていません。そのような状況のなか、武力衝突によりさらに多くの人々が避難民となり、状況は悪化の一途を辿っています。
急襲を受け、荷物を殆ど持たないまま子どもだけを引き連れ避難してきた世帯も多数います。拾い集めた薪を売る以外には現金収入の手段がなく、最低限の食料を得ることも困難な状況です。シェルター(仮の住居)を確保できず、屋根も無い地べたで寝泊まりを強いられる現状を断じて看過することはできないと判断し、JVCは緊急支援に踏み切ることにしました。
●活動内容
7月から本格的な雨期を迎えるにあたって、避難民にとっては風雨から身を守るためのシェルター確保が重要です。今回の緊急支援では、シェルターを設営・維持するための必須アイテムであるプラスチックシートの必要性が高まると考え、400枚を配布します。
【1】対象地域
ユニティ州レール郡(Leer County, Unity State)
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【2】対象者
他の援助団体のプラスチックシート配布がされていない避難民地区のなかで、特に支援が必要な400世帯
*女性と子どものみの世帯/子どもの数の多さ、高齢者世帯、障害者世帯、木陰での生 活などシェルターのない世帯等をピックアップして個別訪問し、質問・評価をして選定します。
【3】活動実施内容
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a)支援対象者 400 世帯の選定
b)ジュバで物資調達(6月末)
c)レールに輸送
d)対象世帯に手渡しで配布(7月上旬)
e)報告書作成
【4】予定活動期間
6 月中旬〜7月上旬
*報告は活動が終了してからとなります。
●6/20(月)より支援呼びかけを開始
緊急支援特設サイトを6/20(月)より公開。現地の人道危機に対する支援の呼びかけとともに現地の人道危機について情報を発信していきます。
「南スーダン・ユニティ州の避難民緊急支援 見過ごせない人道危機への支援にどうかご協力ください」
https://ngo-jvc.info/ss-prt
●南スーダン地方部での活動は非常に稀
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日本からの南スーダン支援は首都ジュバに集中し、地方部での支援や現地状況の発信は外務省の渡航規制のために日本人が入るのが非常に難しいことから、ほとんど行われることがありません。
日本のNGOの存在が稀な地域での活動、そして現地とのつながりで得た情報を広く発信していきます。
●日本国際ボランティアセンター(JVC)団体概要
1980年にインドシナ難民救援を機に設立された日本のNGO。現在はアジア・アフリカ・中東で、各地域のニーズに応え自然資源保全・教育・保健等と幅広い分野での活動を実施しています。南スーダンでは独立前の2006年に現在の南スーダンの首都ジュバで活動を開始。現在は北部イーダ難民キャンプでの事業と並行して、新規事業立案のための調査を行っています。
HP: https://www.ngo-jvc.net/
【本件に関するお問合せ】
認定NPO法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)広報 並木(なみき)
〒110-8605 東京都台東区上野5-22-1 東鈴ビル4F
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net
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