プレスリリース
〜宍道湖(しんじこ)産ヤマトシジミを、科学の力で守ろう!〜
松江工業高等専門学校(松江高専:島根県松江市、校長:大津宏康)は、環境・建設工学科3年の学生2名の考案した研究課題が、マリンチャレンジプログラム2021において、全国の高専で唯一採択され、8月に行われた地区大会(中国・四国地区)では優秀賞を受賞し、2022年3月に行われる全国大会に進出します。
本プログラムは、公益財団法人日本財団と株式会社リバネスが共同で、海洋分野での課題を見つけ、人と海との未来を創り出す仲間づくりのため、海・水産分野・水環境にかかわるあらゆる研究に挑戦する中高生研究者を対象に、研究資金助成や研究アドバイザーによるサポートを行っているもので、2021年度も全国5地区の40校の中学・高校が採択され、3月の全国大会には各地区で優秀賞を受賞した15校が全国大会に進出しています。
本校の学生は、「宍道湖に生息するシジミに対するマイクロプラスチックの影響調査」と題して、宍道湖に生息するヤマトシジミの生態について、調査・研究を行い、3月の全国大会にてその成果を発表いたします。
本プログラムの詳細は、株式会社リバネスのホームページよりご確認ください。
https://marine.s-castle.com/2021/08/17/chugokushikoku2021/
【概要】
宍道湖は島根県東部に位置し、湖面積79.1平方キロメートル、周囲47km、最大水深6.4mと日本で7番目に大きな湖で、西に位置する斐伊川から淡水が注がれ、東からは日本海より中海、大橋川を通じて塩水が遡上する汽水湖です。そのため、研究の題材となるヤマトシジミの他、川の魚と海の魚、汽水特有の魚が混在する豊かな湖で、確認されている魚種は100種類を超えており、資源豊かな湖です。また夕日が美しい湖でも有名であり、島根県でも有数な観光スポットとして、多くの観光客が来訪する湖です。
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【研究内容】
シジミは、無機懸濁物を擬糞として排出することが知られており、マイクロプラスチックをシジミが摂取することで、擬糞の量が多くなり、アミノ酸への影響があるのではないかと考え、本研究を進めることとしました。そこで、まずシジミがマイクロプラスチックを摂取するのか調査し、さらに、シジミにマイクロプラスチックを摂取させた後、シジミにおけるアミノ酸の量を調査しました。その結果、過剰にマイクロプラスチックを摂取しても、アミノ酸の量は大きく変化しないことが明らかとなり、現在はマイクロプラスチックを摂取した後、砂抜きを行うことでマイクロプラスチックも系外に排出されるのか、アミノ酸に影響が出るのか実験を進めています。
上記の結果を宍道湖漁業組合に提供し、研究協力体制を構築することにより、漁獲量が減っているヤマトシジミの漁獲量の復活の足掛かりになる取組につなげていくことを最終目標として活動を行っています。本プログラムが終了後も、本研究活動は継続される予定です。
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発表スライドの一部(抜粋)
【松江工業高等専門学校について】
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本校は1964年に開校した5つの学科と2つの専攻を有する高等専門学校で、基礎的な工学分野の学科をほぼ完備している島根県内唯一の高等教育機関です。本校への入学者の学力は県内進学校のトップクラスと同等レベルで、県内外の民間企業や自治体に多数の卒業生を輩出しており、産業界から高い評価を受けています。
【環境・建設工学科について】
「人と地球にやさしいまちづくり」を学ぶ学科です。まちづくりには、ライフライン整備(電気・水道・ガスの供給、物流、交通、情報通信など)、防災、環境の知識が必要であり、本学科はこれらを幅広く学ぶできる学科です。具体的な授業科目には、構造、水理、土質、材料、測量、衛生、地球、環境、都市計画などがあります。松江高専の中でも、比較的、女子学生の割合が多い学科となっています。
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環境・建設工学科ホームページURL:http://www2.matsue-ct.ac.jp/ce/index.htm
【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 松江工業高等専門学校
所在地:島根県松江市西生馬町14-4
校長名:大津 宏康
設立:1964年
URL:http://www.matsue-ct.jp/m/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
【本リリースに関するお問い合わせ先】
独立行政法人国立高等専門学校機構
松江工業高等専門学校 総務課企画係
TEL:0852-36-5116(平日8:30-17:00)
e-mail:kikaku@matsue-ct.jp
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