プレスリリース
パーソナルケア&ダイバーシティ領域とワークスペース&DX領域の研究開発と事業化に取り組むピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:千代田区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎、以下「PxDT」)は、イノベーションの創出を目指す産官学のオープンイノベーションプラットフォームTokyo Marunouchi Innovation Platform(以下、TMIP)の協力のもと、障害者雇用支援を通じて“誰もが自分らしく生きる社会“を目指す株式会社スタートライン (本社:東京都三鷹市、代表取締役:西村賢治)と共に、新たなカウンセリング面談の評価方法を開発するため実証試験「会話の見える化 カウンセリング面談評価方法」の検討を行いました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-030e21bcd0d6ab0ae8e325986703d7ae-2310x519.png ]
TMIP主催イベントでの共同登壇の様子
実証試験における3社の役割
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-04fcca5893e3d96f5a01b01c5c32d24f-575x360.png ]
イノベーション創出に向けた実証フィールドを提供するTMIPが、PxDT社と当社の技術マッチングを行い、2022年5月から課題解決に向けて3社での実証試験が開始しました。
実証試験の背景
当社は、企業の障害者雇用支援を通じて、障害者へのカウンセリング面談を実施しています。カウンセリング面談を行う当社の社員は、第三世代の認知行動療法と呼ばれるACT(以下、ACT)や応用行動分析学などの支援技法を身に付けるための研修を受講しています。さらに、カウンセリング技術の向上のため、OJTやスキルアップ研修に取り組んで参りました。
一般的なカウンセリング面談は、カウンセラーとクライエントが共通のゴールを設定するため、面談の終着点は明確になります。しかし、どのようにカウンセリング面談が行われたのかという評価はカウンセラーの主観によるところが大きく、客観的な評価が難しいという課題がありました。
今回の実証試験では、ACTを用いたカウンセリング面談を実施し、カウンセリング面談途中のカウンセラーとクライエントの動画、音声データを分析し、新たなカウンセリング面談の評価方法を開発することを目的としました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-dd441c70ab4fa1c3e0e15cfa453f9cba-1522x422.png ]
ACTカウンセリング面談の様子
実施方法及びデータ分析方法
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-8377d73ff5f78c413509e3496e6061fd-488x454.png ]
カウンセラー(面談する側)、クライエント(面談される側)に対し、ACTをベースとした面談をオンラインで実施します。面談中のカウンセラーとクライエントの動画データ、カウンセラーおよびクライエントそれぞれの音声データ、3つのデータをPxDTに送信します。PxDT社によって会話の見える化技術で分析を実施し、その分析結果をもとに、カウンセリングの効果を検証しました。
参考:見える化技術(音声認識、Speed to text、テキストマイニング、ワードクラウド)分析結果の一部
ワードクラウド分析結果/スコア順
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-71b1e3b4873f68ca9bfa63b6b7eb4dc4-1086x590.png ]
【説明】出現回数だけでなく特徴的な言葉に重きを置いてスコア化。
文字の色は青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞、灰色が感動詞を表す。
※スコア順とは「一般的な文書でよく出る単語は重要ではないため、重み付けを軽くする」、一方、一般的な文書ではあまり出現しないが、調査対象の文書だけによく出現する単語は重視する仕組みでスコアリングした結果」を指す。
TF-IDF(term frequency-inverse document frequency)という統計処理方法を用いる。
発話文字数の推移と使われた単語種類の推移
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44679/110/44679-110-4e0a6b19dd0d3ea1e6d6817ec8a44739-1067x563.png ]
【説明】全4回の面談に対してカウンセラーとクライエントそれぞれの「発話文字数の推移」と「使われた単語種類の推移」をグラフで表示。
得られた成果
・ACTカウンセリングによるクライエントの思考の変化と効果(一部)が視覚化される
・特定の単語がどのタイミングで、どの程度発話されたのかが分かりやすい(例:価値、向き合う)
・数値やグラフなどの視覚化されたアウトプットがあることで面談の振返りがしやすい
・カウンセラーの関わり方の傾向や新たな気づきがあり、自己分析がしやすい(例:想像以上に相槌が多い、感嘆詞の使用頻度が多い)
・次回面談の対策が立てやすい(例:次回はカウンセラーとクライエントの発話量比率を7:3にする)
考察と今後の展望
PxDT社の提供する「会話の見える化」技術はACTカウンセリング面談の評価方法として活用できる可能性が高いと考えます。また、カウンセラーのカウンセリングレベルにより評価を変えることができるためカウンセラーの育成にも役立つと想定され、今後もカウンセリング面談の評価方法の開発に取り組み続けて参ります。
会社概要
【ピクシーダストテクノロジーズ株式会社】
ピクシーダストテクノロジーズは、計算機科学(コンピュータサイエンス)と、音や光などを自在に操る独自の波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータが不可分な環境を構築し、言語や現象、アナログとデジタルといった二項対立を循環的に超えていく「デジタルネイチャー」の到来を見据えています。
私たちは、現在、波動制御技術をメカノバイオロジーや視覚・聴覚・触覚への介入・補助をする「パーソナルケア&ダイバーシティ領域」と、メタマテリアル(材質ではなく構造で特性を生み出す技術)やオフィス・工事現場等の課題解決のために適用する「ワークスペース&DX領域」の2つの主要な領域に重点を置いて製品を展開しています。
急速に進化していくコンピュータに対して、私たち生物の身体(ハードウェア)の進化は非常に遅く、その差はますます開こうとしています。ピクシーダストテクノロジーズはこの両者の間をうまく調停し、生活に対してよりよい価値を生み出し続けます。
商号 ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
ティッカーシンボル PXDT(NASDAQ市場)
会社設立 2017年5月
代表取締役 落合 陽一、村上 泰一郎
所在地 東京都千代田区神田三崎町二丁目20番5号
URL https://pixiedusttech.com/
■ピクシーダストテクノロジーズ社に関するお問い合わせ先
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 広報担当
お問合せ: https://pixiedusttech.com/contact/
【TMIP(Tokyo Marunouchi Innovation Platform)】
TMIPは、一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会が運営する組織で、丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)のイノベーション・エコシステム形成に向けて、大企業とスタートアップ・官・学が連携して社会課題を解決することでグローバルなマーケットに向けたイノベーションの創出を目指すオープンイノベーションプラットフォームです。会員、パートナーを含めると150社を超える組織になります。
https://www.tmip.jp/ja/
【株式会社スタートライン】
https://start-line.jp
ABA(応用行動分析)と第三世代の認知行動療法に基づいた効果的で専門的な支援で、障害者雇用の新しい「場」づくりから定着支援までワンストップで実現する会社です。
「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」の企業理念のもと、2009年創業以来、障害者雇用支援の領域において障害者の「採用」と「定着」に重きを置き、サテライトオフィスサービスを運営。障害者雇用に関する総合コンサルティングを軸に、屋内農園型障害者雇用支援サービス「IBUKI」、ロースタリー型障害者雇用支援サービス「BYSN」、企業/障害当事者向けカスタマイズ研修、在宅雇用支援、障害者採用支援などサービスメニューを拡充しています。一つでも多くの選択肢をつくり、多様な人々の可能性を拡張することで、誰もが自分らしく生きる社会を目指しています。
プレスリリース提供:PR TIMES