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株式会社東急文化村

熊川哲也 Kバレエ ・オプトが、ヤングケアラーを主人公に新たな “シンデレラ” 像を描く――家族との「愛」と「憎しみ」のはざまに生きる少女が見つけた愛の逆説と希望。

(PR TIMES) 2023年11月02日(木)15時45分配信 PR TIMES

【上演】Orchardシリーズ K-BALLET Opto『シンデレラの家』 In association with PwC Japanグループ

Kバレエ・オプトにトップクリエイターが集結。ヤングケアラーに焦点をあて「シンデレラ」現代翻案に挑む!
■Kバレエ・オプトにトップクリエイターが集結。ヤングケアラーに焦点をあて「シンデレラ」現代翻案に挑む!
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-52e612cb84d32424416367702e8fbe5e-1241x1754.jpg ]

多くの人々の心の奥に潜む物語「シンデレラ」を、Kバレエ・オプトが日本の現実を生きるヤングケアラーを主人公に新たな物語として再生。振付・演出はジュゼッペ・スポッタ。彼は大家マウロ・ビゴンゼッティの弟子で、ヨーロッパで最注目の若き俊英振付家。原案は新しい詩の運動をまきおこし様々な領域で活動する希代の詩人、最果タヒの書き下ろし詩集「シンデレラにはなれない」。演奏は古い電化製品を「電磁楽器」に蘇らせ演奏する異才の音楽家、和田 永。衣裳はジェンダーレスブランド・MIKAGE SHINをリードする気鋭デザイナー進 美影。メインビジュアルはヒグチユウコ描き下ろしのイラスト。そして、ダンサーには円熟味を増し繊細な表現力が期待される森 優貴、酒井はなが参加。最前線で活躍するクリエイターたちの技と閃きが凝縮した新たな「シンデレラ」が誕生する。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-691af16de66bb790a9564e92a68197ab-1500x1995.jpg ]

■『シンデレラの家』作品解説 ――高野泰寿
プラスチック汚染を描いた前作「プラスチック」が、The Guardian、SMCPに特集されるなど国際的にもその取り組みが注視されるKバレエ・オプト入魂の最新作が誕生。
第3弾となる本作は、ヤングケアラーの少女を主人公に描く現代の「シンデレラ」。本来大人が担うべき責任である介護や育児を一手に引き受けざるを得ないヤングケアラーという存在は、かつての地域共同体が核家族化により崩壊し、人情の細やかだった下町も、隣にどんな人が住んでいるのかわからない状態になっている現代日本にこそ際立った問題といえる。
そのような状況下で、子どもたちは他者との結びつきを失い社会から孤立し、かえって家族関係は密度が濃すぎる窒息状態に似たものになる。そんな現代日本を生きるヤングケアラーである主人公の等身大の成長と人間愛を描く。
名作「シンデレラ」が下敷きではあるが、ディズニー版のような世にある恋愛の力によってのみ主人公が解放されることは起こらない。かつておとぎ話には、恋の成就以上に大切な「祈りの力(呪力)」が込められていた。シンデレラをはじめとするおとぎ話は、飢饉、領主の圧政、疫病、天災といったギリギリの社会状況で生まれ、大人たちは世の中の大混乱を前に、未来に知恵と希望を託すべく必死に物語った。そうした未来への「祈り」の伝播こそがおとぎ話の役割であった。
翻って、私たちが生きる社会を見渡すと、世界はまさに中世の混迷期さながらの社会変動を目の前にしている。しかも、かつて栄華を誇った日本経済は、バブル期の終焉とともに失われた30年という経済的陥没期に入り、その後、復活の見通しも立たず、相対的に貧しい国になってきた。
「ヤングケアラー」問題は、そんな私たちの状況のなかに生まれてきている。
日本はいま、子ども食堂に見られるように子どもたちがひもじく、食べるものに苦労している時代になりつつある。未来に希望を見いだせなくなってきた日本の社会。我々は、どんな希望を、どんな知恵を未来へと託すのだろうか?今を生きる子どもたちには、そんな我々が編む新しい「シンデレラ」が必要だ。いや、子どもたちだけではなく、我々自身も現代の「シンデレラ」を深く知る必要がありそうだ。

■K-BALLET Optoとは
BunkamuraとK-BALLET TOKYOが2022年に立ち上げた新プロジェクト。
創立から四半世紀、芸術監督熊川哲也の下で豪華絢爛な古典バレエの全幕作品を生み出してきたKバレエが、現代社会に潜む問題をダンス作品に昇華し世界に発信することを目標に発足。
第2弾のプラスチック汚染をテーマにした「プラスチック」では、The Guardian、SMCP、NHK WORLDといったグローバルメディアに特集されるなど、演出面のみならず社会面でも高い評価を得た。第3弾となる本作から、新たにドイツ公立劇場で芸術監督を務めた森 優貴を芸術監修に迎え、既存の枠組にとらわれないダンスの深層を探る意欲的な創作を目指す。

■『シンデレラの家』あらすじ
愛すればこそ憎む、逃れられない家族の絆。
祖父、母、義妹の世話に明け暮れる少女が見つけた切ない愛の物語。
日本のいろいろな街でシンデレラは生きている。
たとえば、認知症の祖父、こころを患い怒りを制御できない母、そしてその母と新しい男との間にできた義妹の世話に明け暮れる日々のシンデレラがいる。
家族のためだけに生きる彼女は、自分を愛すすべを知らない。「幸せになりたい」と願うことすら贅沢で、どこか家族に後ろめたさを感じてしまう。そんな彼女の頭によぎるのは、祖父も義妹もいなくなった母との安住、全てから解放され自由を手にした姿。
ある日、義妹を寝かしつけるために「シンデレラ」を読んであげていると……そこは舞踏会。亡き父、そして幸福につつまれた家族の姿が楽しげに。が、午前零時の鐘が鳴るや……。

■最果タヒ、公演によせて
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-3efe00dff83eaadee1eccdaededb9eba-1200x1200.jpg ]

幸せになりたい、と願えることはそれだけで恵まれていることだと思います。自分が幸せを願ってもいい存在だと思えることは、それだけである一つの自由を得ていると思う。
当たり前のことに思えるその願いを、まず「願っている」と言えない人がいて。その人が言葉にするのをやめてしまった気持ちを、言葉にしないで置いてきたからこそ、なんの形にもなれずただ揺らめいている海の中の陽の光のようなその感情を、固めないで、決めつけないで、詩の言葉にできれば、と思いました。
ヤングケアラー、と言っても、一人一人の「私」「ぼく」がいて、「ヤングケアラーの話」ではなく、無数の「私の話」「ぼくの話」がある。踊ることも、詩も、一つの代表としてものを語るのではなくて、ゆらめく無数の「私」と「ぼく」をそのままで表せるものだと私は思います。
だからこそ、届くものがあると信じています。

■公演概要
Orchardシリーズ
K-BALLET Opto『シンデレラの家』
In association with PwC Japanグループ
振付・演出・舞台美術:ジュゼッペ・スポッタ
原案:最果タヒ「シンデレラにはなれない」
企画・構成:高野泰寿
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ「シンデレラ」(作曲・編曲:クリストフ・リットマン)
演奏:和田永 エレクトロニコス・ファンタスティコス!
衣裳デザイン:進 美影(MIKAGE SHIN)
出演:森 優貴、酒井はな、石橋奨也、日高世菜、小林美奈、杉野 慧、岩井優花、吉田周平
   他 K-BALLET TOKYO
主催:Bunkamura / K-BALLET
特別協賛:PwC Japanグループ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[芸術文化魅力創出助成]
【日時】 2024年4月27日(土)15:30開演、4月28日(日)12:30/17:00開演、4月29日(月・祝)12:30/17:00開演(全5公演)
【会場】 東京芸術劇場 プレイハウス(東京都豊島区西池袋1丁目8-1)
【チケット(税込)】 S¥9,000 A¥7,500 B¥3,000
【一般発売】2023年12月16日(土) 11月23日(木・祝)〜MY Bunkamuraにて先行販売開始
【主催】  Bunkamura / K-BALLET
【お問合せ】03-3477-3244 (Bunkamura)

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-6e624b0eb3f8ed0a6384f9b8dd271204-1800x2700.jpg ]

ジュゼッペ・スポッタ(Giuseppe Spota)振付家。2002年にバレット・ディ・ローマに入団。2004年アテルバレットに参加。在籍中、当時の芸術監督マウロ・ビゴンゼッティの指導のもと、イリ・キリアン、オハッド・ナハリンらの作品を踊る。その後ドイツへ渡り、ゴーティエ・ダンスに入団。2010年ヘッセン州立劇場バレエ団に入団、芸術監督のシュテファン・トスに感銘を受け、振付活動を始める。2011年トス振付『Blaubart』に出演後、ドイツで最高峰の芸術賞である「ファウスト」賞受賞。同年ハノーバー国際振付コンクール2位入賞。2019年よりMiRダンス・カンパニー ゲルセンキルヒェンの芸術監督。ヨーロッパで最注目の若き俊英振付家。





[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-3efe00dff83eaadee1eccdaededb9eba-1200x1200.jpg ]


最果タヒ(さいはて たひ)詩人。2004年よりインターネット上で詩作をはじめる。2006年現代詩手帖賞受賞。2007年第一詩集『グッドモーニング』刊行。同作で中原中也賞受賞。2015年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞、その後も詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が、石橋静河・池松壮亮主演で映画化されるなど新しい詩の運動をまきおこす。現代日本を代表する詩人である最果のレトリックを抑えたストレートで鋭い言葉が、どのような舞台演出へと昇華されるのか期待が高まる。

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-b1e39f0d4e27bfc53c59d648ad2d636a-2274x2274.jpg ]


和田 永(わだ えい)アーティスト、音楽家。大学在籍中より音楽と美術の領域で活動を開始。2009年よりOpen Reel Ensemble、Braun Tube Jazz Bandとして活動。2015年より古い電化製品から新たな「電磁楽器」を創作しオーケストラを形作るプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を始動、第68回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。現代アートの旗手として彼のパフォーマンスは常に注目を集めるが、本作では特に音楽家としてのずば抜けた閃きが発揮される機会となるに違いない。


[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31037/109/31037-109-4a0058eefaf49a9611bdcf80d13788a6-636x848.png ]


進 美影(しん みかげ)デザイナー。早稲田大学卒業後、一般企業に入社。退社後、パーソンズ美術大学に留学。2019年にニューヨークで自身のジェンダーレスブランド・MIKAGE SHINを立ち上げる。2022年に日本メンズファッション協会ベストデビュタント賞を受賞。「個人の知性と強さを引き出す」を理念に、国籍、年齢、性別を問わないデザインを提案している。そのボーダーレスでしなやかな発想は、着る人の個性や美意識をさりげなく物語ってくれる。今回は、初めての舞台衣裳制作としての参加となる。




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公演最新情報はこちらから 
公式ページ:https://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/24_opto_cinderella.html



プレスリリース提供:PR TIMES

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