プレスリリース
株式会社ダイセルは、プラスチックシート内部に熱線を埋め込んだ“曲げられる透明ヒーター”を開発しました。
曲げられる透明ヒーターは、通電1分で表面温度が約60℃まで上昇し、安定します。表面に付着させたインフルエンザウイルスは、通電30分後には99%以上が不活性化され、60分後には不検出となりました。今後、新型コロナウイルスに対しても同様の評価を進める予定です。
[画像: https://prtimes.jp/i/35577/94/resize/d35577-94-ae2f84dfa3a83551956e-0.png ]
■曲げられる透明ヒーターについて
曲げられる透明ヒーターは、銀ナノ粒子インクを厚み100μm以上の高アスペクト比の銀熱線(配線)にする技術※2を用い、河村産業株式会社の協力の下で作成しました。これにより通電1分で表面温度が60℃まで上昇・安定し、電気を切ると1分で表面温度が40℃以下まで低下する応答性の高いヒーターを実現します。銀熱線はフィルム内部に封止された構造です。
曲げられる透明ヒーターを飛沫拡散防止板として利用すると、飲食店などでの消毒液噴霧の手間が削減できるなど省力化が期待できます。また、抗菌・抗ウイルス向けとしての利用にとどまらず、窓ガラスの曇り止め、結露防止、融雪などへの応用も期待されます。
※2 河村産業株式会社、国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同開発成果(特許出願中)
■銀ナノ粒子インク「Picosil(R)」について
曲げられる透明ヒーターの製作に用いた銀ナノ粒子インク「Picosil(R)」は、ナノサイズの銀粒子が均一に分散したインクです。低温かつ短時間の焼結処理で抵抗の低い銀熱線となるため、低電圧で高電流を流すタイプの省電力ヒーター作成に適しています。当社は今後も「便利で快適なスマート社会の実現」に貢献します。(参考動画:https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=87Bhvnixqxg&list=PLuEmknGx37EIlx2ZZ1rPNP9iCv2I78vzL&index=6)
プレスリリース提供:PR TIMES