プレスリリース
12月1日は “手帳の日“
株式会社日本能率協会マネジメントセンター(代表取締役社長:張 士洛、東京都中央区、以下JMAM[ジェイマム])は、12月1日の『手帳の日』を機会として、人々の時間との向き合い方に迫る「時間〈とき〉デザイン調査 2022」を実施しました。
手帳ブランド「NOLTY」「PAGEM」を展開するJMAMでは、近年の人々の意識・時代の変化に合わせ、時間は「管理するもの」だけではなく「成長や幸福のための資源」であるとの考えのもと、2017年に時間〈とき〉デザイン研究所を創設しました。時間〈とき〉デザイン研究所では、人々が日々をより充実したものにし、望む未来へ一歩踏み出すための時間〈とき〉のデザインについて研究・発信を行っています。本リリースでは、「時間〈とき〉デザイン調査 2022」の調査結果の一部をご紹介します。
【手帳の日】
一年の総括をし、新しい年を迎える準備を始めるとともに、来年の手帳を準備する時期でもあることから、今年の手帳を眺めながら1年を振り返るとともに、次の一年をどう過ごすかに想いを馳せるきっかけの日にしていただきたいという想いで、JMAMが2006年に、12月1日を「手帳の日」として制定しました。
調査結果のポイント
【Topic 1】
JMAMが提唱する「時間<とき>デザイン」の考え方に対する共感度を尋ねたところ、全体の57.1%が共感すると回答しました。男性50代は唯一5割を若干下回っていますが(47.4%)、それ以外の性年代層では5割を上回り、幅広い層に共感される考え方であることが示されました。
【Topic 2】
時間<とき>デザインの実践度を尋ねたところ、実践できていると答えた回答者は全体で26.4%でした。この割合は「共感している」割合の半分未満の水準です。「そういう時間をつくりたいが、なかなかできない」という残念な実態がうかがえます。
【Topic 3】
時間<とき>デザインには「考え方には共感するが、実践が難しい」側面があることが示唆されましたが、手書きの手帳・日記の使用者は、他のツールの使用者あるいは何もツールを使用していない人よりも、時間<とき>デザインの実践度が高い(36.8%)傾向がみられました。
【Topic 4】
時間<とき>デザインの実践と幸福度の関係を分析したところ、時間<とき>デザインを実践できている層は、実践できていない層よりも幸福度スコアが2点近く高いことが示されました。さらに、実践できている層の中でも、手書きの手帳・日記を使用している層は、特に幸福度スコアが高く、すべての層の中で最も幸福度が高いことがわかりました。
調査概要
調査手法 : インターネット調査
対象者条件 : 全国に居住する20歳〜69歳男女
対象者数 : 2,000名
サンプル回収計画 : 母集団における性年代別人口構成比に準拠して割付回収
実施時期 : 2022年11月4日〜11月8日
委託先機関 : 株式会社日本能率協会総合研究所
調査結果
【Topic1】 時間<とき>デザインの考え方に共感する人は57.1%
JMAMでは、時間に関する新しい概念「時間<とき>デザイン」を研究・発信しています。時間<とき>デザインの説明は以下のとおりです。
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効率を求めるだけの時間の使い方を超えて
「毎日を自分らしく生きる」
「将来なりたい自分をイメージして、それに近づく」
そのための時間を意識的につくり、より幸福な人生を目指す
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時間<とき>デザインの考え方に対する共感度を尋ねたところ、全体の57.1%が共感すると回答しました(「強く共感する」〜「少し共感する」の合計値)。男性50代は唯一5割を若干下回っていますが(47.4%)、それ以外の性年代層では5割を上回り、幅広い層に共感される考え方であることが示されました。とくに、女性60代では7割近くの人がこの考え方に共感しています。年齢を重ねていくなかで、自分らしく、前向きに生きたいと願う女性の姿が浮かび上がる結果となりました。
Q. あなたは、上記のような時間の使い方について、どの程度共感しますか?
実際にこのような時間の使い方ができているかどうかは問いません。あくまでもこの考え方に対する共感をお答えください(単一回答)。
[画像1: https://prtimes.jp/i/82530/91/resize/d82530-91-85f68063244dbcdb121d-1.png ]
図1 時間<とき>デザインに対する共感度
【Topic2】 時間<とき>デザインの考え方は多くの人に共感されるが、実践できている人は26.4%と少ない
時間<とき>デザインに対する共感度に続き、時間<とき>デザインの実践度を尋ねたところ、実践できていると答えた回答者は全体で26.4%でした(「しっかり実践できている」〜「少し実践できている」の合計値)。この割合は「共感している」割合の半分未満の水準です。また、性年代別に見ると、男女ともに20代、60代では実践できている人が多いのに対し、30〜50代の実践度が低い傾向も明らかとなりました。
時間<とき>デザインは、幅広い層に共感される考え方ではあるものの、日々忙しい多くの現役世代にとって、実際の実践度は低いようです。「そういう時間をつくりたいが、なかなかできない」という残念な実態がうかがえます。
Q. あなたは、実際に時間<とき>デザインが提唱する時間の使い方を実践できていますか?
(単一回答)
[画像2: https://prtimes.jp/i/82530/91/resize/d82530-91-9a94f5c0088dab4ce4be-2.png ]
図2 時間<とき>デザインの実践
【Topic3】 手書き手帳・日記の使用者は、時間<とき>デザインの実践度が高い傾向
時間<とき>デザインには「考え方には共感するが、実践が難しい」側面があることが示唆されましたが、使用ツール別に見ていくと手書きの手帳・日記を使っている人は、ほかのツールを使っている人や何も使っていない人に比べて、時間<とき>デザインの実践度が高い傾向が見られました。
JMAMでは、ペンを持ち、手書きの手帳や日記に向き合う行為が「自分のペースで自分らしさや時間の使い方について思索に耽る」ことにつながると解釈しており、結果として時間<とき>デザインの実践を促進すると考えています。手書きの手帳・日記には、時間<とき>デザインの実践を促す「隠れた機能、魅力」が備わっていると言えそうです。
Q. あなたは、実際に時間<とき>デザインが提唱する時間の使い方を実践できていますか?
(単一回答)
[画像3: https://prtimes.jp/i/82530/91/resize/d82530-91-312283541986c8023957-3.png ]
図3 時間<とき>デザインの実践(時間管理ツール使用状況別)
Topic4 手書き手帳・日記を通じた時間<とき>デザインの実践が「幸福感」をもたらす
時間<とき>デザインでは、「毎日を自分らしく生きる」「将来なりたい自分をイメージして、それに近づく」ための時間を意識的につくることで、人生はより幸福なものになると考えています。
この考え方の確からしさを、WHOが提唱している幸福度スコアに着目して検証しました。まず、時間<とき>デザインを実践できている層(n=527)は、実践できていない層(n=707)よりも幸福度スコアが2点近く高いことが示されました。さらに、この実践できている層の中でも、手書き手帳・日記を使用している層は、特に幸福度スコアが高く(6.83点)、すべての層の中で最も幸福度が高いことがわかりました。
時間<とき>デザインを実践することは人生の幸福度を高めること、また、手書きの手帳・日記の使用はその幸福度を一層高めることがうかがえる結果となりました。
Q. 「最悪の人生」を0、「最高の人生」を10としたとき、あなたの人生は何点ですか?
(単一回答)
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図4 時間<とき>デザイン実践度 × 時間管理ツールの使用状況別にみる「幸福度」
※デジタルツール使用者は、次の2つの選択肢のうち1つ以上を選んだ回答者:「スケジュールアプリを使っている」「Microsoft Outlook、Googleカレンダーなどのスケジューラーを使っている」
※「手書きの手帳・日記」と「デジタルツール」を併用している回答者がいるため、各選択肢を選んだ回答者の合計は全体の人数と一致しない。
考察
手書きの手帳や日記を使うと、時間と向き合いやすくなり、自分らしさにつながる行動や未来に向けた一歩が踏み出しやすくなるようです。さらにそのことは、人生の幸福度にもつながっていることがわかりました。
手帳や日記は、目に見えない時間を可視化することができ、過去・現在・未来といった時間の流れをとらえやすくするツールです。また、ペンを持って自由に書くことで、思考や感情の拡散と収束が進み、心が整うと言われています。
アプリやスケジューラーの使用が当たり前になっている今、手書きの手帳や日記は、時間にしっかりと向き合いながら、自身を見つめることができるアイテムと言えるのではないでしょうか。
今後も、JMAM時間<とき>デザイン研究所では、時間の向き合い方と手書きとの関係性、そして、人々のWell-beingの在り方などについて、さまざまな角度から研究し、情報を発信し続けていきたいと考えています。
プレスリリース提供:PR TIMES