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銀座「RICOH ART GALLERY」 『Ryan Gander個展 Days of Temporal Passing』 8月2日(火)より開催

(PR TIMES) 2022年07月20日(水)14時45分配信 PR TIMES

この度、RICOH ART GALLERY では、イギリスのアーティスト、ライアン・ガンダーの個展「Days of Temporal Passing」を開催します。作家はこの展覧会のために、2つのシリーズから計13 点を用意しました。そしてこれらはタイトルにもある通り、日々刻々と変わることが可能な時間を暗示するようにリコーの回廊型のギャラリー空間に展示されます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/43114/88/resize/d43114-88-1891e0daf48ee71c061c-0.jpg ]

Ryan Gander《Four Dimension Experiential Prototype (Untouched Snow Memory)》 
UV Inkjet Print (StareReap 2.5 Print) on aluminum board, 58 x 40.2 cm, 2022 
@ Ryan Gander, 2022


【展覧会概要】
銀座「RICOH ART GALLERY」 『Ryan Gander個展 Days of Temporal Passing』
会場:RICOH ART GALLERY
会期:2022 年8 月2 日(火)〜 2022 年9 月3 日(土)
時間:12:00 〜 19:00 ※最終日18:00 終了
休廊日:日・月・祝(夏季休廊日:8/14 〜 8/22)※ 新型コロナウイルス感染防止に伴う政府・東京都の方針により、営業時間・会期は前後する可能性がございます。
HP:https://artgallery.ricoh.com/exhibitions/ryangander_days-of-temporal-passing

【作家ステートメント】
私たち一人ひとりのすべての現実には2 つ以上のバージョンがあるのです。量子物理学の分野で、これらは 「パラレルに存在可能な状況( p a r a - p o s s i b l e s i t u a t i o n s )」 と呼ばれるものです。実際、皆さんもおそらく気づいていると思いますが、私たちがなにかを決断するごとに、私たちは未知の方向に突き進むことになります。
さあそこで、未来を定義するための決定すべてを私たちが追跡し、記録する能力があるとしたらどうでしょうか?

私たち自身のために、パラレルに存在可能な現実の地図や系図が作れるでしょうか?
高度に発達した人間の意識の素晴らしさのひとつは、自分を別の誰か、別の場所、別の時間枠、別の状況として想像する能力を与えてくれることです。私たちは、後からタイミング、幸運、特権、賢明さを変化させて、いかようにも変更することができ、自分たちにとって最良の未来を想像できるようにそれらを曖昧なままにしています。これは人間に特有のものであり、この能力と確実さから恩恵を受ける動物は、人間のほかいないでしょう。これらの異なる現実をどのように比較すればよいのでしょうか? 現実に存在する 「私たち」 と、存在する可能性のある「 私たち」 の間の「 違い」 をどうやって見つけるのでしょうか ? お互いに似ているように見える、あるいは似ているように見える2つのものの違いを見分けようとするのは、人間の生来の本能なのでしょうか? 人間の双子の現象を考えてみてください。この生物学的な自然現象が人間の心をこれほど興味深くセンセーショナルにしているのは何なのか? 私たちは秩序を必要としているのかもしれません。混沌への嫌悪は、確かに生存本能ではあります。すべてを理解することは、自分自身を安全だと感じることです。
私はいつも、差異、非論理性、あいまいさ、そして複数の解釈への開放性を受け入れるのが芸術の場だと思っています。単一の教訓的な読み物であることよりも、……カオスを安全な方法で受け入れる場があることに感謝しています。

何年も前、私はオランダのアムステルダム市に住んでいました。高速道路に「運転中は注意して運転するように」 と書いてあったのをよく覚えています。「オゲンブリッ( O g e n b l i k ) ! 」これは文字通り「瞬く間に」 という意味です。集中力が切れた瞬間に突然事故が起きるという意味だったのでしょう。私は今この言葉をよく使います。言葉の響きは好きですが、二重の意味 ( 2 つの意味をもつことができたり、2 つの異なる方法で理解できる言葉の言い回しや形象)も好きです。Ogenblik は私たちに「瞬間」 を思い出させます。英語では「d o u b l e - t a k e 」 または 「s e c o n d g l a n c e 」 と呼ばれる同様のフレーズもあります。2 つの瞬間! それは誤解に対する人間の身体的反応を語り、あるいは、実際には網膜と認知の間の遅れのようなものです。目は何かを伝えているのに脳はそれを信じていないので、目を動かして自分が見ているものが本物かどうか確かめるのです。これはフランス語の「デジャヴ( d é j à v u : 既視感)」 の概念に似ていますが、違いは、私たちが本を読むときには、通常2 つの物理的なモノを比較しているという事実です。一方、デジャヴは経験の反復や似たような経験で「モノ」ではありません。私が子供の頃、デジャヴとは、あなたの現実の可能なパラ・ヴァージョンのひとつが、あなたの実生活と交差することだといわれました。別の時間と場所で、別の自分が自分の体に飛び込んで、「ダブリング」 が起こるのだという考えがとても好きです。次にデジャヴがあった時のことを考えてみてください。そして、「パラレルに存在可能な状況」な未来を想像するときには、もう一度よく考えてみるようにしましょう。
ここに集められた新しい作品は、私たちが自分自身のために想像した架空の未来への道すじへのオマージュとなるものです。「 what-if(もし〜だったら)」のシナリオ、現実に体験しない「 他の人生」 にデジャヴという現象があるのです。

                                         ライアン・ガンダー


現在、国内で同時に3ヶ所で開催されるライアン・ガンダーの展覧会ですが、そのひとつである本展覧会は、右の作家本人のステータスにも記された「パラレルに存在可能な状況(para-possible situations)」「「瞬く間に(Ogenblik;オゲンブリック)!」「既視感(déjà vu:デジャヴ)」 など、時間と存在に関わるキーワードがテーマとなっています。「これらの言葉、再帰的な物語の考え方が大好きです。時間ははかないものであり、未来に向かって進むだけでなく、あらゆる方向に動いていくことを認識しているからです」(ライアン・ガンダー)。

ライアン・ガンダーはこの展覧会に向けて2つのシリーズ、"Doin everythin and feelin nothin / Double Damage" と、"Four Dimension Experiential Prototype" を用意しました。

シリーズのひとつ"Doin everythin and feelin nothin / Double Damage" は、これまでのライアンの作品に見られた表現のひとつです。ダクトテープは何か損傷した領域を覆い、あるいは誰かに検閲された箇所を観る者から遮るように覆っているように見えます。「本展のために私が作成した作品では、ギャファテープを使用して、同じ時間枠に押しつぶされた2 つの同一の世界のアイデアを作成しています。2 倍、2 倍...déjà vu 」(ライアン・ガンダー)。

"Four Dimension Experiential Prototype" は有名なアーティストがいかにアイデンティティを創造していくことをテーマにしたシリーズで、「para-possible world ( パラレルに存在可能の世界) では、私の人生の別の現実で、私はピカソの世界に自分自身のハイブリッドとして存在している」(ライアン・ガンダー)。


[画像2: https://prtimes.jp/i/43114/88/resize/d43114-88-df7affb99c7bde84408e-1.jpg ]


Ryan Gander《Four Dimension Experiential Prototype - Cafe Dream Sequence》 
UV Inkjet Print (StareReap 2.5 Print) on aluminum board, 58 x 40.2cm, 2022 
detail 
@ Ryan Gander, 2022


[画像3: https://prtimes.jp/i/43114/88/resize/d43114-88-d5895f3ea593ac7f0bc1-4.png ]

Ryan Gander《Doin everythin and feelin nothin / Double Damage (Monday)》 
UV Inkjet Print (StareReap 2.5 Print) on aluminum board, 112.5 x 88.6cm, 2022 
detail 
@ Ryan Gander, 2022

いずれにしても、すべての事象は常にパラレルに存在し、瞬く間に変容し、わたしたちはそれらをいつかどこかで見たかもしれないと想像するかもしれません。「観る者が一緒に参加し、自分たちの物語を編み出すために、物語のシーケンスの断片を解きほぐして提示しています」(ライアン・ガンダー)。

2つのシリーズはリコーの2.5 次元プリントであるStareReap(ステアリープ)により、これまで表現されてこなかったテクスチャーを加えました。StareReap で生まれた作品は、描かれたモチーフに現実性を加味することで、これまで以上に作品にこめられた意味を強化して私たちの目の前に存在しています。そして、私たちは作家がステートメントで提示したことから想像を膨らませ、展覧会を味わうことになるでしょう。ぜひ、実際にギャラリーにて、ライアン・ガンダーの生み出す世界観をご高覧いただけますようお願い申し上げます。


[画像4: https://prtimes.jp/i/43114/88/resize/d43114-88-e4b4b0f07aae32409699-2.jpg ]

Photography by Philip Sinden. Courtesy of the artist.
(C) Ryan Gander

ライアン・ガンダー|Ryan Gander
1976 年イギリス、チェスター生まれ。現在はロンドン、サフォークにて制作活動。
2021 年に「Ouverture」(ブルス・ドゥ・コメルス、パリ)、2012 年「ドクメンタ(13)」、「第9 回上海ビエンナーレ」、2011 年に「第54 回ヴェネチアビエンナーレ」などの世界的に有名な国際展に多数参加。「ドクメンタ(13)」では、メイン会場の一つであったフリデリチアヌム美術館一階のメイン展示室にて、何も展示されていない 展示室のなかを吹き抜ける「風」を作品としたインスタレーションを発表し注目を集めた。近年の主な展覧会に、2021 年「コルトレイクトリエンナーレ Paradise: Do we want a better world」 ( コルトレイク)、2019 年「One artist / two films / one week」(ポンピドゥセンター、パリ)、2018 年「シドニービエンナーレ」(シドニー)、2017 年「この翼は飛ぶためのものではない」( 国立国際美術館、大阪)、2016 年「岡山芸術交流2016:開発」( 岡山) が挙げられる。なお、2022 年7 月9 日より「Killing Time」(TARO NASU、東京)、そして7 月16 日より「われらの時代のサイン」(東京オペラシティ アートギャラリー、東京)が開催されている。


お知らせの詳細につきましては、添付のPDFファイル、または上記URLをご覧ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

【同時開催】
TARO NASU
ライアン・ガンダー「Killing Time」
2022 年7 月9 日(土)- 2022 年8 月6 日(土)
https://www.taronasugallery.com/exhibition/current/

東京オペラシティ アートギャラリー
ライアン・ガンダー「われらの時代のサイン」
2022 年7 月16 日(土)- 2022 年9 月1 9 日(月)
https://www.operacity.jp/ag/exh252/



プレスリリース提供:PR TIMES

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